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リビングに入った途端、2人はまた唇を重ねた。
まだ服も完全に脱ぎきれていない。
濡れたまま、興奮も熱も逃がす暇もなく、求め合う身体が再び火を吹いた。
「……滉斗、ソファ……」
元貴が言いかけたその瞬間――
滉斗の腕が、彼の首に回って、唇が耳元で囁いた。
「……あえて見えるとこで、やってみる?」
元貴が振り返ると、大きな窓の向こうには雨に濡れた街灯の光が揺れていた。
カーテンは半開きのまま。
ガラス越しの夜景を背景に、2人の姿がぼんやりと映っていた。
「……本気で言ってる?」
「だって……止まれないよ。元貴が、欲しくて仕方ないんだ」
その目に宿る熱に、元貴はもう抗えなかった。
滉斗を窓際へ押しやり、後ろから抱きしめた。
「……じゃあ、覚悟して」
濡れた服を引き下ろし、肌が露わになるたび、ガラスにその姿が映る。
背中を密着させたまま、元貴の手が滉斗の前へまわり、ゆっくりと触れた。
「……っ、や、だめ、そこ……見える……っ」
「いいじゃん。この雨の中、誰が見るって?」
でも、滉斗の声は甘く震えていた。
見られてしまうかもしれない恥ずかしさが、快楽に火をつける。
それを元貴は、よくわかっていた。
「……あ、っ、元貴……っ、そこ……!」
立ったまま、背後から舌と指で責められて、滉斗の腰が自然と揺れ始める。
濡れたガラスに手をついて、視線をそらしても、ガラス越しに自分の乱れた姿が映って見えてしまう。
「……ああ、やばい……イきそう……っ」
「もっと見せてよ……俺だけじゃなくて、外にも……」
わざとらしくガラスを叩くように 滉斗の手を導いて、立ち上がる背中越しの快楽をさらに深く与える。
滉斗は堪えきれず、肩を震わせながら果てていく。
「っ……元貴……もう、やば……」
「俺も、もう止まれない」
そのまま滉斗を抱きしめたまま、ゆっくりと腰を動かし始めた。
2人の影が、雨の夜に溶けていく――
見られても構わない。
今夜だけは、理性も、常識も、全て脱ぎ捨てて。
END