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「涼ちゃん、綺麗だね」
元貴が隣でそっと呟く。
本当に、本当に綺麗。
「あぁ…綺麗。」
俺が、最初は苦手だった人。
でもなぜかだんだん惹かれていった。
人柄、なのか。誰にでも優しすぎる彼に。
好き、という事も言うつもりは最初からなかった。
でも同居も経て一緒に過ごせば過ごすほど俺の気持ちは大きくなり伝えたくなってしまった。
だから元貴にちょこちょこ相談した。
ニヤニヤしてるのめっちゃ腹立つけど。
アドバイスは的確だし。悔しいけど。幼なじみとして信頼していた。
ある日、現場に行ったら涼ちゃんがお弁当に悩んでいて。
かけてみよう、直感で思った。
あの時からの涼ちゃんには申し訳ない事をしたな、と思っている。
だってすごく悩んで泣きそうになってた。
毎日俺を傷つけないように言葉を選んでたのも全部知ってる。
いきなり男に告白されたらそりゃ困惑するよな。
ごめん。でも本当涼ちゃん、貴方が好きなんだ。
元貴から押せば行けるって言われたから
「アピールしていい?」なんて本人に聞いてしまった。
その意味よく分かってなかったね。
全部含めて涼ちゃんで、助かった。
それをいい事にその後のボディタッチも何回もしちゃった。
その都度可愛く照れるもんだからこっちも耐えるの必死だったんだよ。
元貴に報告したらまじでお前キモイ涼ちゃん汚さないでって言われたけど。
たとえ涼ちゃんが答えでなくても、俺は涼ちゃんの幸せを1番に願うよ。
だから答えが出るまでは、好きでいさせてね。
MV撮影の涼ちゃんのビジュアルは本当に綺麗だった。
俺だけ見ていたいくらい。正直あの場全員に嫉妬した。
儚げで美しくて。
綺麗で、なんか消えちゃいそう。
それはダメだ。俺が引き止める。
俺の番が終わって遠くにいる涼ちゃんを見た。
あれ…?泣いてる…?気のせいか。
「若井さんOKです!次藤澤さん撮影するので大森さんと待機でお願いします!」
スタッフさんにそう言われ
ありがとうございました。と元貴達の元へ行く。
「藤澤さん!お願いします!」
ついに俺の好きな人の撮影。
涼ちゃんが今行きますと返事をしこちらに向かってくる。
なんか歩く時ぴょこぴょこしてて可愛いんだよな。
話しかけられる距離になった時。
涼ちゃん、と声をかける。
「見てるから。俺の大好きな涼ちゃんを。
俺が見てるって意識でいて。ついでにまぁオマケで元貴も。」
そう伝えた。見てるよ。俺が1番大好きな涼ちゃん。
心做しかスッキリしてる?
何があったかは分からない。
もしかして、答え…出たとか…?
「うん。好きな人達に見守られながら頑張ってくる。」
涼ちゃんはハッキリと澄んだ目で俺を見ながらそう言った。
あ…これ、もしかしなくても、だ。
「ん、行ってらっしゃい!」
終わったら、聞かせてくれる?涼ちゃんの答え。正直不安しかない。自信はない。
結果は結果。どうであれ。
だから、 待ってるよ。