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吉沢亮(短編)

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吉沢亮(短編)

8 - 亮くんの嫉妬

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2025年08月14日

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【亮くんの嫉妬】



友人の集まり。

何気なく隣の席にいた男友達と笑いながら話していたとき――

ふと視線を感じて振り返ると、少し離れた場所に彼がいた。

亮くん、

心配だからと言って着いてくると聞かなかった。

彼の目は笑っていなかった。


帰り道、無言のまま歩く彼の横顔は、どこか不機嫌そう。

「……亮くん?」と声をかけても、返事の代わりに手首を掴まれた。


次の瞬間、路地裏に引き込まれる。

驚いて見上げると、彼の瞳が真っ直ぐに私を射抜いた。


「……さっきの男、誰」

「ただの友達だよ」

そう答えても、彼の眉間の皺は消えない。


「俺以外に、あの笑顔見せるな」

低く、抑えた声に胸が高鳴る。


「……もしかして嫉妬してる?」とからかうと、

彼はわずかに口角を上げ、顔を近づけた。


「そうだよ。俺は嫉妬深いって、知らなかった?」

囁くと同時に、腰に手を回され、逃げられない距離に閉じ込められる。


唇が重なり、思わず声が漏れそうになる。

「……これでわかったでしょ。俺は、〇〇だけのもの。

〇〇だって、俺のものだ」


その独占欲に、胸の奥まで熱くなった。


家に着くなり、玄関のドアが閉まった瞬間――

背中が壁に押し付けられた。

「……まだ消えない」

低く響く声が耳元で震える。


「何が?」と聞き返すと、彼はすぐに答える。

「さっきの、お前の笑顔。……俺以外に見せたやつ」


そう言うと、指先が頬をなぞり、

そのまま顎を軽く持ち上げられる。


「なあ……俺の前だけで笑ってよ」

距離が一気に詰まり、唇が触れる寸前で止まる。


「……ダメ、我慢できない」

その一言と同時に、深いキスが落とされた。

息が苦しくなるほど長く、強く。


腕の中で必死に呼吸を整えると、

彼が少し意地悪そうに笑う。

「これくらいしないと、わかんないでしょ」


そのまま抱き上げられ、リビングへ。

「……今日は絶対、離さない」


独占欲と甘さに包まれた夜は、長く続いた。



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