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奴隷の私はある人に買われた…
私の名前は…ない
私は親に捨てられた、両親の名前なんて…顔なんて…声なんて……全く分からない
物心が着くと私は施設に居た
その施設は…「オークション会場」と裏で繋がっている
だいたい…これで察する人は居るだろう…
そう、「大きくなれば売られる」玩具として…ね
顔が良ければ「そういう店」の店長等に売られたり…体が良ければ性奴隷にされる…顔と体が良ければ「上物」、「1級品」等と呼ばれ高く売られる
普通のオークションなら「高価な宝石」とかなのに…裏オークションの「高価な宝石」は…私たち人間だ
私達は…裏社会のおもちゃだ
玩具で…宝石だ…弄ばれて来た……
そんな私は今日…売られる
手錠と足枷…首輪に鎖を繋がれ会場の檻に放り込まれ見世物にされる…
司会者）さぁ！始まりました！今日の「大目玉」！
レースに身を包まれ檻の中でしゃがみこむ
）…(始まるのか…弄ばれるのか…殴られるのか…はたまた、ここでは見られない「おもちゃを人として扱われる」のか…)
ついに…オークションが始まる…
司会者）開始金額は1000万から！
その声と同時に手を挙げ「1100、1200」とどんどん金額は上がっていく
）…
私は…何もかもが嫌で顔を伏せた
現実から…逃げる様に……
？？）2億
全員）！？
全員が驚いた、私も含めて
顔を上げると「2億」の金額を出した人にスポットライトが当たっていた
）え、あ…(な、なんで…なんであの人が…)
光が当たっている人には見覚えがあった
よくニュースで見掛けた「オーター･マドル」様だった
司会者）ほ、他の方！他の方はいらっしゃいませんか！
2億と言う金額は更に膨れ上がる
2億5000、3億、3億5000…どんどん上がっていく
そして…最終的の金額は5億まで膨れ上がり…私を買い取った人は…先程2億を出したオーター･マドル様だった
オーター）行きますよ
オーター様は私の前に来て檻の扉を開けた
）あ、えと…
戸惑っているとオーター様に手を引っ張られ立たされ檻から出された
）あ、あの…
オーター）行くぞ
）へ？あ、ちょ…
手を引っ張られながら私はオークション会場から出た
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