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「……ねぇ」
元貴は、二人を見下ろしながら、
笑った。
顔は穏やかに、
けれどその瞳は、
血走って、狂気に濁っていた。
「——どっちからにしようかなぁ」
子供みたいな口調で言うと、
椅子から立ち上がり、
にこにこと涼ちゃんと滉斗を見比べる。
そして——
「どーちーらーにーしーよーうーかーなっ♪」
指を立てて、
リズムに乗せながら、
ふたりを順番に指差していった。
涼ちゃん、滉斗、涼ちゃん、滉斗。
指先が、無邪気に二人の間を行き来する。
「天の神様の言うとおりっ……」
最後の一拍で、
元貴の指が、涼ちゃんの額にぴたりと止まった。
「——涼ちゃん、だね♪」
悪戯っぽく笑いながら、
指先で涼ちゃんの額を、
コツンと弾いた。
元貴は、
ぐちゃぐちゃに泣き顔を晒している涼ちゃんの上に跨がった。
「口、開けて。涼ちゃん」
涼ちゃんは、
震える唇をこじ開けられ、
元貴の熱を口に含まされた。
「……そう、いい子」
元貴は、
涼ちゃんの頭を両手で掴み、
そのまま、腰を打ち付けた。
「っ、んぐっ、ぐ……!」
涼ちゃんの苦しそうな声を聞きながら、
元貴は快楽に表情を歪めた。
頭を押さえつけ、
ぐいぐいと腰を打ち付けながら、
喉の奥まで何度も突き上げる。
「っ……はぁ、っ、涼ちゃん……っ」
「……可愛い、ほんと、可愛い……」
熱に浮かされた声で囁きながら、
元貴はぐちゃぐちゃに涼ちゃんの口を犯し続けた。
「……っ、んぐ……っ」
涼ちゃんがむせ返るような声を上げるたび、
元貴はさらに快楽に顔を歪めた。
「見てろよ、滉斗」
滉斗は、
顔を背けたくても、
元貴に押さえつけられ、
その光景を見せつけられ続けた。
涼ちゃんは、
涙も唾液も、ぐちゃぐちゃに溢れさせながら、
必死に口を開き、元貴を受け止めていた。
「くぅっ……はぁ……っ、涼ちゃん…… っ、あ、ぁ……出すよ…っ!」
「っ、んぐっ、ぐっ……!」
限界を超えた瞬間、
涼ちゃんの口内に、
熱く濃い絶頂を吐き出した。
涼ちゃんの苦しそうな喉奥に、
生暖かい液体が流れ込んだ。
「……っ、ゴホッ!ゴホッ!…」
元貴は、
息を荒げながら涼ちゃんの上からゆっくりと降りた。
そして——
「……次、お前の番な」
にやりと笑って、
滉斗の腕を乱暴に掴み、
ぐいっと強引に引き寄せた。
滉斗は、
必死に抗おうとするも、
力では元貴に敵わなかった。
媚薬で敏感にされ、
理性も、抵抗も、
すべて溶かされていた。
誰かの手が、
誰かの舌が、
誰かの吐息が。
交錯して、溶けて、
自分のものか、相手のものか、
分からなくなっていく。
「もっと、ぐちゃぐちゃになろう」
愛しさと、憎しみと、欲望と、絶望。
全部が絡み合って、
この部屋を埋め尽くしていく。
もう、
抗う力なんてなかった。
ただ、求め合うだけ。
ただ、溺れるだけ。
ただ、壊れていくだけ。
「好きだよ、涼ちゃん……滉斗……」
「壊れるまで、ずっと、ずっと好きだから」
元貴は、泣きながら笑った。