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口角がどっかに行ってしまった…!今回も最高です!
はわわ! 菊くん…?大丈夫?? そしてここあちゃんの作品大好きです!! いつもありがとう御座います!!
1コメ!!!新作も最高です( * ॑꒳ ॑* )✨ 今回も続きが気になる!!!! 続き楽しみに待ってまーす!!!
放課後の屋上で 、梅干しが床に落ちた 。
『 先生 、 卒業したら迎えに行くから 。 』
先生は頬を赤らめることも 、微笑むこともしず 、
「 … 無意味です 、」と答えた 。それは、YESとNOでは表せない言葉 。
「 どういう事ですか ? 」
そう聞いた時には彼は居ない 。
夏休み明けの教室 、それはまだ夏が終わっておらず
もわっと香る夏の青木の隙間をぬけて湿気が俺たちの汗を呼んだ 。
そこには 、夏休みに日光で焼けたであろう7月の肌ではなく 、色が濃い色へ変化している少年少女 。
片手で持つ扇風機が夏を感じさせた 。
「 次の授業を始める前に 、教育実習生の先生を紹介するぞ 」
面倒くさそうに髭の生えた中年の体育教師がそう言った。
その言葉に女子は周りの奴らと群れて 、
男子は目の目を合わせた 。
ガラ 、と教卓の傍の扉が開かれるとそこには俺らと変わらないような容姿をしており 、何なら年下に見える。とても幼く見えた 。
しかし 、俺たちと違うのは 、黒曜石のような瞳、
鴉のような真っ黒な髪、蛍光灯が反射して少し青みがかったように見える。
「 皆さん 、今日和 。
教育実習生 の 本田 菊 と 申します 。
これから3ヶ月 、宜敷お願いします。 」
彼はこの学校に相応しくない 。最初に思ったのがそれだった。
ここの学校で生き残る為なら 、過酷な日々を過ごさなければならない 。
いつも通り 、彼奴の顔を横目で見るとニヤリと笑っていた。
目をつけられてしまった先生 。
「はいはいはーい」とフレベルが手を挙げ本田先生に質問をなげかけた。
「はい ?」にこやかな笑顔で先生は彼に質問の許可を出した。
「 先生は〜 ! 童帝ですか ー ?」
周りの男どもはその言葉を聞いて笑っていた。
女子は「でたよー w」とくすくすと憎たらしく笑う。
「 おいおい、、すぐそういうこと言わない 。
…それで 、先生 どうなんですか ?」
その教師の言葉に本田先生は青ざめた。
無駄だな 。この学校はまともな奴なんていない。
「 … ぁ 、ゎ、ゎた、し … 」
「 あーー!!そっか!!聞いちゃダメだったか!
ごめんね ー !?
じゃぁじゃぁ!! つまり先生は尻掘られたことねぇんだな!!
可愛い可愛い処女なんだー!!www」
汚い言葉を連呼するフレベル 、それに笑う生徒、教師 、本田先生はその光景を見て目を見開いていた。
「 じゃぁさ、せんせぇー!
俺が掘ってあげようか〜 ?
俺先生なら全然いけるぜ ?先生ちっちゃくて可愛いじゃん?
やっぱり日本のやつってちっちぇんだな!!
じゃぁ 、あそこもちっちぇの?
尻もちっさそうだしなー !! 俺の入るかな?w」
本田先生はその言葉を聞いても平然を振る舞う顔で彼らを見ていた。
「 あれ?こういうの言われるの慣れてんの〜?
それとも我慢か〜? おチビちゃーん!!、」
先生は何も言わなかった 。
「 チッ、 おい聞いてんのかよ 。…… もういいや、
Honda Kiku ! お前は今日からこのクラスの犬 。
せいぜい3ヶ月頑張れよ?おチビちゃん ♡」
話が終わり 、休み時間となった 。
「 先生 !! 本田先生!! 待って !! 」
「 … ッ 、はい ?どうされました ?」
「 ちょっと話そうぜ?」
「 … はい 、」微笑んで返したその笑顔の裏は 、
どんな顔してるんだろう 。
俺は先生を中庭に連れていった 。
そこには俺が世話をしている薔薇が広がっていた 。
「 … 素敵ですね 、」
安心したかのように薔薇に近づいて薔薇に微笑んだ 。
妖精さん達は喜んで本田先生の周りを飛んでいる 。
美しい …
「 先生 、この学校じゃないところにした方がいいぜ、
俺はそうオススメする 。」
先生はゆっくりとこちらを振り向き読み取りずらいが、
驚いているような顔をしていた。
「 … 何故?」
何故と聞かれ言葉が詰まった。
何故?なんでって 、そりゃ、あんな事されたら誰だって嫌になるだろう 。
「 辛くねぇのかよ、あんなこと言われて。
悔しいとか思わねぇの?」
「 … そうですね、確かに 、
良い気分にはなれませんね 、」
「だったら」という言葉を遮り先生は
「 ですが、それが諦められる理由になりますか?
私は 、諦めたくないです 。
悔しいからこそ 、前に進める気がしたのです、」
あぁ _____ 鬱陶しい 。
前向きな気持ちで前に進む 、気持ち悪い 、なんて気持ち悪いんだ。
『勝手にしろ』そう言おうとしたが妖精さんは本田先生の手に触れて心配そうな目をしていた。
なんだよ_____ 。先生の手を握りしめるとやっと感情がわかった気がした 。
酷く震えている 。
「どうされました ?」にこりと微笑んでる裏側の感情が、体に出てしまっているんだ。
「 なぁ 、お前本当は怖かったんじゃねぇの?
我慢までしてこの学校にいようと思う理由は何だ?
特別的な感情じゃなきゃここまでする教師なんていねぇよな。」
「 …… 恩 を返したい 。それだけです。」
成程な 。恩 ね 、だからわざわざ留学までして 。
「 … ここの校長先生の教え子でして 、
校長先生は日本へ留学された時に
私はたくさんのことを教わりましたから、
校長先生の元で働きたかった、
それだけです、今の校長先生は体も良くはないですし、
家庭もないですから、」
「 … 成程な 。ま、無理はすんなよ、 」
「 えぇ、」と返答した先生は職員室の方向へ歩いていった 。その背中は小さくて 、
怖いもの知らずの兎のようだった。
馬鹿だなぁ 、先生 、