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翔也は窓際の席で、クラスメイトに話しかけられて笑っていた。
その横顔を、景瑚はずっと教室の隅から目で追っている。胸の奥がざわついて落ち着かない。
🦒「…ねぇ、翔也?」
🐰「ん、なに?」
翔也は景瑚の机にきたばかり。景瑚は腕を組んで、不機嫌そうに見上げた。
🦒「さっきのやつ、なに、、」
🐰「さっき?」
景瑚の視線は、さっきまで翔也と楽しそうに喋っていたクラスメイトに向けられていた。
🦒「翔也、他のやつとめっちゃ楽しそうにしゃべっとったやん」
🐰「…別に、普通に会話しただけだよ」
翔也はさらりと答えるが、景瑚の目は鋭く細められている。
🦒「普通じゃないよ、、あんな笑顔、俺の前で見せたことないじゃん」
🐰「そんなことないと思うけど」
🦒「ある。俺はずっと見てるからわかんねん」
景瑚は強めの口調で言い切った。翔也は少しだけ視線を逸らす。
🐰「……ほんと、変なとこで細かいよね」
🦒「細かいんじゃない。気になるだけ」
🐰「何が?」
🦒「…翔也が誰としゃべってるか、誰に笑ってんのか」
景瑚は机に肘をついて顔を近づける。翔也は不意に心臓が跳ねた。
🐰「…嫉妬してる?」
🦒「っ! してるよ、、!」
翔也は驚いたように目を丸くする。その即答に、頬が少し熱を帯びた。
🐰「即答だね」
🦒「だって…俺、気づいたら翔也ばっかり見ちゃうんだもん、、」
🦒「他のやつが近づくの、どうしても嫌や」
景瑚の声は真剣そのものだった。教室のざわめきの中でも、その言葉だけが鮮明に響く。
🐰「僕のこと、所有物みたいに言わないで」
🦒「所有物じゃない……けど、俺にとって翔也は特別」
翔也は言葉に詰まり、少しだけ視線を落とした。
🐰「…でもさまだ付き合ってないでしょ」
🦒「付き合ってても付き合ってなくても関係ない。俺の気持ちは本物」
景瑚のまっすぐな瞳に射抜かれ、翔也は息をのむ。
🐰「……ほんと、真っ直ぐすぎる」
🦒「翔也が意地張っても、俺は諦めないよ?」
🐰「バカだよね、景瑚くんは」
🦒「バカでいい。…ねぇ、他のやつに笑うのもいいけど、」
🦒「一番笑うのは俺にしてくれない?』
翔也は一瞬、景瑚を見つめてから小さく息を吐いた。
🐰「…考えておく」
🦒「考えなくてもいいじゃん、、 今言って!」
🐰「しつこい、、って」
🦒「しつこいって言われてもいい。それくらい、俺は本気」
🐰「…じゃあ、気分がいいときだけ」
🦒「ほんとに!?」
🐰「…ほんと、子どもみたい」
🦒「こどもでもいい。翔也が笑ってくれたら」
翔也はため息をつきながらも、口元には微かな笑みが浮かんでいた。
真っ直ぐに自分を欲しがる景瑚に、心が揺れる。
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