「ね、えッ゛!も、いいでしょ、っ!」
「え〜?」
きっと今の僕の身体は傷だらけだ。見えない所に、と何度も懇願したにも関わらず至る所に噛み付かれてしまった。せめて場所が分かればいいんだけれど、痛みを感じられないのが今となって仇になった。それに、もう1時間以上も行為を繰り返している。身体的にも精神的にももう限界そうだ。
「俺と一緒にいけたらいいよって言ってるじゃん?でも先にいっちゃうの涼ちゃんだし〜」
「だ、って、若井のせ、い゛ッ♡♡」
ふわりと僕の髪を撫で、眉を下げて笑う若井を睨み付ける。そんな僕の態度が気に召さなかったのか、1度引き抜いた後に勢いよく奥を突かれた。身体に走る衝撃と共に、視界にバチバチと火花が散る。
「っは、…じゃあ次は一緒にいこ?涼ちゃんもうそろそろキツイでしょ。」
「あ゛ッ……ん゛♡わかい、と…いきたい♡♡」
頬を撫でてくれる手のひらに擦り寄り、涙で滲んだ瞳を真っ直ぐと向ける。僕の言葉を受け取った若井の表情が柔らかく微笑まれた。
「…は、っふ……最後に、飲んでいい?」
「ん゛ん…ッあ゛♡い、いよッ゛、♡♡」
激しく与えられる快楽でぼやけた思考の中で、若井の声が響いた。耳元で聞こえる荒く浅い息遣い。頬に触れられていた手のひらに指先を絡め、こくこくと頷く。繋がれていた手にぎゅっ、と力が入るのと同時に、首筋に歯が立てられる。
「ッあ゛♡♡ん゛ッ〜〜!!♡♡」
「ん……、っ…♡」
肌に走った痛みが快感を助長し、自身から白濁を吐き出す。自然と締め付けた刺激によってか、中に暖かいものが注がれた。若井の口が触れている部分が熱く、何だか頭もクラクラする。快楽から、と言うよりかは気が遠くなるような……
「っ、え!?涼ちゃん!?顔色悪!!」
「んぇ…、?」
いつの間にか暗く狭まっていた視界に若井の慌てた顔が映った。完全にパニックになった若井に、死なないで!!と肩を揺さぶられているが、上手く舌が回らず返事ができない。
「…っ、貧血かも……」
「貧血、!?!?ど、ど、どうすれば、!?!?俺の血飲む!?飲み方分かる!?」
「いや……いい、」
落ち着きの無い様子で差し出された腕に顔を背ける。本当に血を飲んで治すとか吸血鬼流でしかないだろ。
「…水もってきてくれない?」
「!!分かりました!待ってて涼ちゃん!すぐ取ってくる!!」
僕とは反対にやけに顔色のいい若井が急いで部屋を去っていく。僕なりに毎日運動をしたり食事に気を付けたりしていたが、やっぱりキャパと言うものがあるらしい。ズキズキと痛む頭に眉を顰め、大きく溜息をつく。
「……消えないでよ。」
上手く力が入らずに震える指先で、痛む首筋の跡をなぞる。治る前に上書きされるこの傷が好きなんだ。
僕は、若井だけのだから。
初めて書いた吸血鬼パロなのでなんかよく分からなくなってます🫠🫠リクエスト頂けて嬉しかったです、ありがとうございます🤤💕
新しいお話の方も順調に書き進めています𓂃✍︎皆さんの好きな生き物たちで物語を作るってめちゃくちゃ楽しいです🤤🤤最初の1話くらいを試しに出してみようかな〜と思っているので、良ければ見てください😉💫
コメント
7件
天才すぎじゃないですか!?尊敬します!
好き😍もっとホラー寄りかと思ったら、ほのぼの系で読みやすかったです。
吸血鬼パロめちゃくちゃ良かったです🫶🏻💞涼ちゃん好きすぎるが故にいっぱい愛して吸いすぎちゃって貧血になった涼ちゃんを見てパニクってる若井さん好きすぎるお話でした🥹💗