テラーノベル
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ついに、ベルベリのライブ当日になった。
悠真の家は愛知にあり、遠征ということでライブ会場である東京のホテルに泊まっていた。
「やっべぇ、緊張してきた」
悠真の手は緊張で湿っている。
そんな手を握りながら、ベッドから起き上がり、身支度を始めた。
悠真は身支度が終わり、鏡に映った自分を見る。
今日の服はRUIのメンバーカラーである紫色をポイントとして入れている。
なんだか落ち着かない、
そんな気持ちを紛らわすためにテレビを付ける。
『今日の星座占いです。一位はてんびん座……』
「え…?!」
たまたまやっていた星座占い。
一位は何座なのか耳を傾けた。
そう、一位は悠真の星座、そしてRUIの星座だ。
『起こることのない奇跡のようなことが起こるかも?!自分の意思で物事を決めるのが大切!ラッキカラーは紫色!ラッキアイテムはうちわです!続いて二位の発表を………』
聞き間違いと思い、悠真はテレビの画面を確認しようとする。
が、その行動は虚しくテレビの画面は他の順位発表へと切り替わってしまった。
もし、聞いたのことが本当なら今日の悠真にピッタリだ。
「ひぇーなんか不安になってくるよ…」
悠真は昨日の夜何度もした荷物を確認する動作をしながらそう言う。
「ペンライトもうちわもグッズも予備のバッグも……全部ある……」
悠真は確認が終わり、荷物を持つ。
「よしっ、行くぞ!RUI!今行くからな!」
悠真は荷物を持ち、部屋から出た。
「着いた……」
ウッキウキの足で歩いていた悠真はライブ会場を見ながら、そう言った。
会場には悠真が想像していたよりも多くの人がいる。
「う゛ぅ゛やばいよぉ…」
周りは綺麗だったり、可愛らしい女性がたくさんだ。
そこまで身なりに気を使っていない男がいていいところなのだろうか。
そんな疑問を抱えながら、悠真は会場に入る列に並んだ。
悠真はチケットの席に座る。
今回、運が良く普段よりも前の席だ。
「はぁぁ…RUIをすぐ近くで見れる…………嬉しすぎる…………」
悠真はそんなことを口から漏らしながら、開演までの準備を始めた。
その頃、RUIは楽屋でスマホを見ていた。
「翔ちゃ〜ん、そろそろ準備しろよ〜」
「へ〜い、てかその翔ちゃんやめろよ」
翔と呼ばれている男、それはRUIのことだった。
「わかったよ、翔ちゃんは照れ屋だもんな!」
魁斗はベルベリメンバーのヒップホップ担当のKAIだ。
魁斗は笑いながらそう言った。
「そういえば、最近じっとスマホ見つめてるけどなんかあったのかよ」
翔は一呼吸置く。
「いや、何も」
翔はスマホを閉じながらそう言った。
「KAIさん、RUIさん、そろそろ舞台裏お願いします!」
扉の向こうで会場のスタッフの声が聞こえる。
「分かりました!今行きます!」
魁斗はそう言ってから扉に向かい、楽屋から出て行った。
翔は再びスマホを開き、フォルダアプリを開く。
画面には身なりがあまり整っていない男性が映っている。
翔はその男性を指でそっとなぞる。
「待っててな、悠真」
翔はそっとスマホを閉じ、舞台裏へと向かった。
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