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主人公
相原庵/アイハライオリ
これは、ある少年の真っ黒な世界に
たった1つの光が指したお話。
庵「…」
看護師「庵さん、おはようございます!」
看護師さんがカーテンを開けて
綺麗な虹が普通なら見えたはずだった。
でも、俺には見えなかった。
看護師「日光浴びとかないと身体も動かないからね!」
庵「見えないんでどうでもいいです。」
看護師「どうでもよくないよ!」
看護師「あ、そういえばさ」
看護師「お客さん、来てたよ。」
庵「…?」
噂で聞いたのが、本当だとは思わなかった。
まさか、先輩の目が見えなくなるとは
思ってもみなかった
??「…」
庵「どんな見た目ですか。」
看護師「ん~…らっきょ?みたいな髪型してるよ。」
庵「…金田一?」
金田一「勝手に来ちゃってすみません」
金田一「変な噂流れてたので及川さん達に見てこいって言われて断れなくて。」
庵「…及川達、シメないとだね、笑」
ふわっ、と笑った先輩の目は
声と違って笑ってなかった。
庵「で、なんか質問ある?」
金田一「…なんで、何も言わずにバレー部辞めたんですか。」
庵「…心配掛けたくなかった。それだけ。」
金田一「今、健康ですか。」
庵「健康なのかな、笑」
庵「わかんないや笑」
金田一「先輩、戻ってきてください。」
暫くの沈黙が流れた後、
金田一はそう言って俺の手を握った。
そしてポタ.ポタ。と冷たい液体が
俺の手に垂れてきた。
庵「金田一、泣いてる?」
金田一「泣いてませんッ、!!」
庵「そんな鼻声で言われても説得力ないよ笑」
金田一「お、俺ッ、待ってますから!!」
庵「…ごめんねぇ、」
看護師「ちゃんと話せた?」
庵「…まぁ、多分話せました」
看護師「あの子次は何人か呼んでくるって言ってたよ?」
庵「…ぇ、」
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