コメント
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さいこーーーーー!!! 本当好き…もうやだぁ…僕が貴族になって身分制度壊そうかな…
…処刑ルート直行だよ?(白桃過激派) 涙腺崩壊しましたありがとうございますそして一言 スゥゥゥゥゥッ恋に身分は関係ねぇよッッッ馬鹿野郎がッッッ(((すみません汚物がはいりこみました
ギャグを書く私が、めっちゃ頑張ってギャグにいかないように書いた作品です。
駄作でも許してちょ、
落ち着いたオルゴールの音を聞きながら大好きな初兎ちゃんの腕の中でゆっくりと眠る
オルゴールの音楽とともにくるくると踊る綺麗なドレスを着た女性が王子様の格好をした男性と離れてはまた触れ合い、踊る。
音楽が流れてる間の二人だけの時間。
音楽が流れなきゃ二人は触れ合うことはできない、許されない。
まるで俺達のよう。
隠れて、愛して、また離れる
ずっと、このままがいいな
何度そう思ったことだろう
初兎ちゃんは貴族の中で一番位が高い家の一人息子で、
俺はただの庶民。
貴族と庶民が恋愛、それに加えて男同士の恋愛なんてこの世界で一人も認めてはくれないだろう
毎日当たり前に会えるような立場ではない俺達は不気味な森と言われて誰も近寄らないこの森の奥深くの古びた家で月に一回あっている
「ないちゃん、僕ないちゃんにすっごく会いたかった」
「俺も、初兎ちゃんにあいたくてたまらなかった」
「なんで僕たち、こんな隠れなあかんのかな・・・」
「仕方ないよ。月に一回会えるだけでもいいほうなんだから」
オルゴールみたいに、ずっと触れ合えるわけじゃないんだからさ。
「もうこんな時間か・・・僕もう帰るな」
「うん、また」
「またな」
そう言って初兎ちゃんは俺の頬にキスをしてそそくさと帰っていった
俺はオルゴールの箱を開け音楽を流す
貴族たちが聞いてるようなおしゃれな音楽じゃなく、ゆったりとして、心を落ち着かせるような綺麗な音楽
「あ、ないちゃんまたこんなとこにいた!」
「いむ・・・」
「もー、ないちゃんがいなくて皆心配してたんだからね!」
ギシギシと音を鳴らしてこちらに向かってくるいむ
毎回幸せな時間から迎えに来るのはいつもいむだ
もうちょっと幸せを余韻に浸らせてくれてもいいのに、
「うん、帰ろっか」
「今日はいふくんが美味しいごはん買ってくるみたいだから今日のご飯は豪華になるよ!」
「よかったじゃん。一回は豪華なご飯食べたいっていむ言ってたもんね」
「うん!僕皆で豪華なご飯食べるのが夢だったの!!」
「まろにちゃんと感謝しなよ〜?」
「え”・・・」
まだ音楽が流れるオルゴールの蓋を閉じで強制的に音を止める
音がやんだオルゴールの上の二人はあと少しで触れ合えそうなのに触れ合えない
ああ かわいそう
あの日から俺の人生は変わり果てた
何ヶ月立っても初兎ちゃんがあの家に来ることがなくなったし、
あのオルゴールも音楽が少し流れにくくなってきた
「初兎ちゃんどうしたんだろ」
初兎ちゃんが来ないことは何度かあったけどこんなにも来ないなんて心配で仕方ない
今日も古びた家の古い椅子に座ってオルゴールを開く
ゆっくりと流れる音楽にざわざわしていた心が落ち着いていく
そんなゆったりとしたオルゴールの音楽とは真逆に家のドアがバキッという音で倒れ、雪崩のように剣を持った人がぞくぞくと俺の周りを囲んだ
「な、に・・・?」
「お前はないこ、という者か?」
「ぇ、はい・・・」
「・・・お前を捉えさせてもらう」
その瞬間、俺の人生は終わりを告げた
「ここに入れ」
暗く、汚い。こんなとこがお城の地下にあるなんて思わなかったな
俺は初兎ちゃんとこっそりと恋愛していたことがバレてしまったらしい
初兎ちゃんとともに俺は地下の牢屋に入れられ、民衆達の戒めに街の大広場で処刑されるらしい
「ごめんな、ないちゃん。僕がやらかしてしまったためにこんな・・・」
「いいんだよ。いつかこんな日が来るかもしれないって毎日思ってた。」
案外、時間が立つのは早いのかもしれない
俺達が処刑される日になってしまった。
俺達は傭兵の人たちに縄を引っ張られ壇上に上がる
「ね、初兎ちゃん。」
「ん?」
「俺、初兎ちゃんが大好きだよ。」
「多分、きっと、これからも初兎ちゃんを愛せる自信がある。」
「僕も。ないちゃん以外の人なんて好きになれへんわ」
「ふふ、両思いっていいね。」
「そうやな」
大勢の貴族、庶民達が見ている仲俺達は二人の世界にでも言っているかのように話し続けた
誰も、俺達の話を遮ることはしなかった。
「俺ね、初兎ちゃんにあえたこと、初兎ちゃんに恋をしたこと全然後悔してないんだ」
「むしろもっと早く、初兎ちゃんに出会いたかった。」
「僕も、ないちゃんと出会えたことは死んでも一生忘れへん。」
「はは、嬉しいな」
火あぶりの準備が着々と進んでいく
本来なら縄を結ばれ、動かないようにされるのだけど、俺達は自由だった
「ねぇ、初兎ちゃん?」
「ん?なぁに?」
「手、繋ご?」
「ええよ。」
ギュッっとお互いの手を離さないように固く繋ぐ。
処刑まで、あと数刻
傭兵さんが火のついた棒を持ってくる
そして、投げる
火がぼうぼうと勢いを増して俺等の周りを燃やしていく
なぜか、熱さはなかった
「しょーちゃん」
「ないちゃん」
「大好き。」
「僕も、大好き。」
額をコツンと合わせ、二人して笑い合う
幸せだなぁ・・・・・・
オルゴールにいるあの二人のような硬い硬い鎖から解き放たれるような感覚
そっか、おれたち、じゆうになったんだね。
「おれたち、らいせはぜったいしあわせにいきようね」
「うん。ぼくが、ぜったいにないちゃんをしあわせにしたるからな」
「・・・うれしい。」
燃え上がる炎の中。
俺達は炎よりも熱い、キスをした。
古びた家にぽつんと置かれているオルゴール。
オルゴールは昔、こう呼ばれていた。
と、