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閑話休題「それぞれの交友関係」
説明会後。
「いや〜、久々に当真先輩見ました」
廊下を歩きながら、水瀬が少し嬉しそうに言う。
「そんな知り合いだったのか?」
三上が横を見る。
「スナイパーって合同訓練多いんですよ」
「割とみんな顔見知りですし」
奈央が少し意外そうに瞬きをした。
「へぇ、そうなんだ」
「特にB級中位常連〜A級辺りは、実力近いですし」
「ランク戦でもよく当たりますからね〜」
「合同訓練も多いですし、自然と顔見知りになります」
三上が少し感心したように笑う。
「何か、スナイパー組って独特だよな」
「まぁ、距離感近い方だとは思いますよ〜」
水瀬は少し懐かしそうに続けた。
「最初も当真先輩から話しかけてくれましたし」
「何で?」
奈央が首を傾げる。
「合同訓練で、被弾回数と命中数で順位出す訓練あるんですよ」
黒瀬が小さく視線を向けた。
「……ありましたね」
「その時、被弾ゼロだったの当真先輩と私だけだったんです」
奈央が目を丸くする。
「え、凄くない?」
水瀬は苦笑した。
「いやでも、当真先輩めちゃくちゃ当ててましたからね」
「私は三回くらいしか当ててないんで、順位下から数えた方が早かったですけどね〜」
三上が吹き出す。
「生存特化すぎるだろ」
「被弾しないの大事じゃないですか」
「まぁ間違ってねぇけど」
水瀬は少し笑う。
「そしたら当真先輩が、“嬢ちゃん面白いな”って」
「そこから立ち回りとか色々教えてくれるようになったんですよね〜」
「へぇ……」
「まぁ私は単純に危ないのが嫌いなだけなんですけど 当真先輩って、射撃に美学ある感じするんですよね〜」
三上が少し分かる顔をした。
「あー……まぁ、分からなくもねぇな」
そこで奈央がふと黒瀬を見る。
「黒瀬さんは?」
「誰かと交流あったりするんですか?」
「……まぁ、知り合い自体は普通にいますよ」
「個人戦、結構出てますし」
「“普通に”って言う割に、全然見えないんだよなお前の交友関係」
黒瀬は少し考える。
「有名な人だと、太刀川さんとは少し喋ります」
三上が止まる。
「は?」
奈央も少し驚いた顔をした。
「え、太刀川さん?」
「最初、個人戦で一回勝ったんですよ。 カメレオンで初見だった時ですね」
水瀬が納得したように頷く。
「あー……初見殺し」
「まぁ、種割れてからは普通に負けますしね」
「この前も、“お前マジで見えねぇな”って言われながら斬られました。」
三上が笑う。
「見えてねぇのに斬ってんじゃねぇか」
そこで水瀬が思い出したように言う。
「あ、でも空閑さんとも話してませんでした?」
「空閑さんともよく個人戦しますね」
「へぇ」
「前にグラスホッパーの使い方も少し教えてもらいました」
「“見えてる状態でも、加速してカメレオン切るだけで結構追いづらいと思うぞ。ずっと消えてる時より、逆に意識抜ける事あるし”って」
三上が少し納得したように頷く。
「あー……空閑、絶対お前の戦い方好きだわ」
「嫌らしいですしね〜」
「褒めてます?」
「半分くらいは」
奈央が小さく笑った。
「でも確かに、黒瀬さんって姿見せてからグラスホッパーとカメレオン合わせて、急に距離取ったり詰めたりする時ありますもんね」
黒瀬は静かに肩を竦める。
「……真正面からやって勝てるタイプじゃないので」
「それで上位帯いるの普通に嫌なんだよな」
三上が呆れたように言う。
すると奈央がふと笑った。
「そう言う三上さんは、知り合い多そうですよね」
「ん?」
「結構いろんな人に話しかけられてるイメージあります」
三上は少し考えてから肩を竦めた。
「まぁ、そこそこ長くフリーでB級やってたからな」
「あー……」
水瀬が納得したように頷く。
「三上さん、顔広そうですもんね〜」
「あと普通に趣味合う奴多いんだよ」
「趣味?」
「麻雀仲間とか、ゲーセン好きとか」
「結構その辺で繋がってる」
奈央が少し意外そうに笑う。
「そんな普通の繋がりなんですね」
「むしろそっちの方が多いぞ」
「隊違っても、訓練後ゲーセン行く奴とか普通にいるし」
水瀬が笑う。
「あー、それは分かります」
「スナイパー組もたまにありますし」
「お前ら何してんの?」
「FPSです」
「お前ら絶対強ぇだろ……」