⚡︎ ATTENTION ⚡︎
・二次創作物
・BL(ほぼ無い)
・軍パロ
・ドロドロ
・複雑
・キャラ崩壊の可能性あり
その他にも注意点が
あるかもしれません
地雷な方は自衛お願いします( ..)”
※御本人様に迷惑をかけないよう
宜しくお願い致します
微nksh
br→→→
kn→→→
要素あり
救いがないお話です
kr.side
nk「おいシャケ、お前また俺のケーキ食っただろ」
sh「…ちょっとしか食ってねぇだろ」
nk「ちょっとじゃねぇだろ!!!」
穏やかな風が頬を撫でた15時過ぎ。
俺達は訳も無くリビングに集まり、それぞれが優雅な昼過ぎを過ごしていた。
きんときは新しく良い豆が手に入ったとかでコーヒーを淹れ、
スマイルは窓辺に腰掛け本を開き、
ブルックはソファにそのデカい体を預け眠り、
俺は資料に目を通しながらきんときが淹れたコーヒーを啜っていた。
そんな中、突然その穏やかさを蹴散らしたこいつら。
また喧嘩してんのか。
この2人が言い合いになる事なんて日常茶飯事。
「喧嘩組」という名に相応しい程衝突が絶えない。
そんなに喧嘩になるならお互い近づかなければいいと俺を含め他の奴らが諭しても、何故か数分後には喧嘩を始める。
そして厄介なのはこいつら2人は何方も頑固だという事。
シャークんは昔から協調性に欠けていたし、Nakamuは妥協という言葉を知らない。
kr「……煩いんだけど」
nk「コイツが俺のケーキ食うから!!」
kn「シャークんまたNakamuのケーキ食べたの…?ww」
sh「いやどう考えても名前書いてない奴が悪くね?」
nk「だとしてもそもそも誰かのもの勝手に食うのが可笑しいだろ!」
どっちも引かないままいつものように会話は堂々巡り。
どんだけ喧嘩したいんだよマジで。
他所でやれ。
br「なになに〜…どうしたの…?」
騒ぎで目が覚めたのか、目を擦りながら起き上がるブルック。大きな背伸びをした後、眠た気な瞳を俺達に向ける。
nk「またシャケが俺のケーキ食ったんだよ!」
br「また?wwwwww」
sh「ケーキの1つや2つでそんなキレるか?普通」
nk「お前は1つや2つどころじゃねぇんだよ!!」
嗚呼、終わらないやつだわ、これ。
スマイルはいつの間にかどっか行ってるし…
アイツマジでそういう所あるよな。
kr「煩いから他でしてくんね?それ」
br「それな〜wwwww」
飽きもせずまだ言い合いを続ける2人の隣で、俺はきんときとブルックを呼び寄せる。
kr「あいつら2人引き剥がしてくんね?」
br「えぇ〜www」
kn「偶にはきりやんもやってよ〜」
kr「俺はa国の資料に目通すので忙しいんだよ」
きんときは「はいはいww」と苦笑を浮かべながらNakamuに新しく出来たカフェの話題をちらつかせる。
ブルックはひょいと俺の資料を覗いた後、「頑張ってね〜ww」と明らかに悪意のある激励の言葉をかけ、シャークんに模擬戦の約束を取り付けた。
ったく、必要の無い演技してる暇があったらアプローチくらいしろよ。
俺はリビングから出て行く4人を見送った後、椅子に腰掛け、緩くなったコーヒーを啜った。
腕時計の針が19時を指しているのを確認し、そろそろ晩飯作るか、と階段を降りていた時だった。
唐突にきんときの叫び声が廊下中に響き渡った。
普段聞かないきんときの叫び声に、体が硬直する。
え、何?
募る不安を抑え込みながら俺は階段を駆け上がりシャークんの部屋に向かった。
シャークんの部屋の扉は全開だった。
飛び込むように中に入ると、先に来ていたブルックとスマイルがゆっくりと振り返る。
その2人の顔が、唖然としているような苦しさで歪んでいるような何とも言えない表情で、俺の不安は更に煽られる。
kr「何?どうしたの?大丈ッ……__
部屋の中心で蹲るように座り込んでいたシャークんを見た瞬間、声が出なくなった。
シャークんは両手で胸元の服を強く掴み、不規則に体を上下に動かしていた。俯いていて顔はよく見えないけど、床に滴り落ちている水滴がシャークんの表情を物語っている。
sh「ヒューッヒューッ…ゴホッガハッ、、、ォエエ゛ッ」
kn「吸って……吐いて…シャークん、ゆっくり…」
シャークんの隣にしゃがみ込み背中をさするきんときの声が、少し震えている。
隣に目を向けると、スマイルとブルックが混乱した顔で立ち尽くしていた。
そりゃ、そうなるよな。
軍で最強と謳われ、「歴戦王」の異名を持つシャークんが。
誰にも弱った所を見せた事が無い、その事で俺達を悩ませていたシャークんが。
今にも消えてしまいそうな程弱っている。
sh「ゲホッゴホッ…ォエッ…ヒュッ、ぐる…じ…ッ」
あまりにも痛々しいその姿に、目を塞ぎたくなった。目を瞑ってしまおうと思った。
なのに、俺の瞼は動かない。
仲間が苦しんでるのに目を塞ぐなんて出来ない、なんて理由で瞑らなかった訳じゃない。
釘付けになってしまっていた。
例えば、目の前で飛び降りようとしている人を何も言わずに眺めてしまう、みたいな。
見てはいけないと言われると見てしまう。
話してはいけないと言われると話してしまう。
自分の好奇心や高揚感を優先してしまう人間の性みたいなものが、俺をその場に張り付けている気がした。
sh「ガハッ…ゲホッヒュッ…んでッ…」
kn「なに?シャークん、もう1回言える?」
sh「…かむッ…ゲホッ…なかむよんでッ…」
絞り出されたその苦し気な声に混ざっていた名前が、この場の空気を更に揺らしたのがわかった。
kr「なかむ…?って…あの、Nakamu?」
シャークんは俯いていた顔を上げて、必死に首を縦に振った。
なんで、Nakamu……?
br.side
sh「…かむッ…ゲホッ…なかむよんでッ…」
え…?Nakamu?
ふわふわと浮上するように定まらなかった意識が、シャークんのその一言で覚めたようにはっきりとした。
訳がわからなくて、このままここにいたら可笑しくなってしまう気がして、離れた方がいい気がした。
それなのに、その衝動を全理性をかけて抑え込んでいるのは、見捨てられないとか、助けたいとかじゃなくて、Nakamuへの嫉妬。
この状況でNakamuの名前を出した事に僕は嫉妬した。
可笑しいってわかってる。わかってるんだけど、
シャークんがNakamuしか考えられないみたいな顔するから。
Nakamuを求めるように視線を泳がせるから。
sm「……Nakamuでいいんだな?」
スマイルが最終確認をして、無線機を口に近づけて「Nakamu」と呼びかけた。
何か無線機に話しかけていたスマイルがシャークんを見て「直ぐ来る」と一言放った。
それを聞いて僕は、嗚呼、Nakamuが来てしまう、と思った。
なんでかわからないけど、絶望、した。
数分して、足音が聞こえた。
こっちに向かってくるのがわかる。
嗚呼、もう駄目だ。何故かそう思った。
目を瞑って、耳を塞いで、その場に蹲りたくなった。
nk「シャケー?」
この場に不相応な程明るい声色でシャークんを呼びながら、やけにしっかりした足取りでシャークんの元へと歩くNakamu。
Nakamuは酷く落ち着いていて、その事に僕はムカついてしまった。
いや、ムカつくよりももっとずっと酷い、どろっとした纏わりつくような感情。
言ってしまえば……殺意。
sh「なかむッ……ヒュッゴホッ、ガハッ…なかむッ」
nk「あーあー、どうしちゃったの?任務行ってきたんじゃなかったの?」
sh「けどッ…行っ…ォエッ…」
nk「行ったは行ったんだ。シャケに限って無いと思うけど、やらかしてないよね?」
sh「無い…ッ…してッ…ヒュッ」
何?なんでNakamuはそんなに落ち着いてるの?
こんなに苦しそうなシャークんが目の前にいるのに、やらかした事を先に確認するって……
nk「わかった、先にシャケ落ち着かせるわ。ほら、シャケ、行こ?」
sh「むりッ……ヒュッ…立てな…ゲホッ」
nk「え〜…じゃあどうすんの?シャケいっつも人に見られるの嫌がるじゃん」
″いつも″。
嗚呼、やっぱり、初めての事じゃないんだ。
シャークんがNakamuを呼んで、変だなと思った。
人に弱ってる所を見られるのを嫌がるシャークんが、態々Nakamuを呼ぶのは、Nakamuに見られるのが初めてじゃないから。
きっと普段のシャークんなら、「お前らに見られたのはしょうがねぇけど、Nakamuには言うな。態々知らせる必要ねぇだろ」って言う筈。
Nakamuが来た時も、やけに落ち着いていた。
やらかし上手で、イレギュラーがあれば慌てふためくNakamuが酷く頼もしく見えた。
あーあ、僕、何1人で舞い上がってたんだろ。
シャークんとNakamuが″そういう関係″じゃなかったとしても、2人が特別な事に変わりはない。
sh「いいからッ…!ここで…ッ」
nk「……治った時に文句言わないでよ?」
Nakamuはその言葉を言うや否や、シャークんの唇に齧り付いた。
シャークんは幸せそうに目を閉じて、Nakamuの首に手を回す。
NakamuはNakamuで、シャークんが逃げられないように後頭部を掴んでいた。
sh「ん…ふ…んぅ…」
ヒュッと喉が鳴るのがわかった。
もう、見なくていいよ。
見なくていい。
こんだけ耐えたんだから、
もう、苦しむ必要なくない?
いつだって君を見てきた。
君だけを見てきたのに。
目を閉じたいのに、
目が離せない。
僕の目は、今までと同じように君を映して離さなかった。
kn.side
あの事件が起きて、1週間が経った。
事件…?ww
事件ではないか。
まあ、俺からしてみれば大事件だけど。
Nakamuがシャークんにキスをしてから、シャークんは落ち着いた。
嘘みたいに呼吸は整って、10分後には「心配かけてごめんな…」と照れたように謝罪するくらいには、元気になっていた。
反して俺達4人は、元気を無くしていた。
元気を無くすっていうか、混乱していた。
特に俺は、泣かなかったのが奇跡だったと思う。
キスをし終えたNakamuがシャークんに向けた目に、正直俺はゾッとした。
獣という言葉が良く似合う、支配者の目をしていた。
シャークんがNakamuに向けた目も、大分狂気的だった。
心酔したような、喉が焼けるくらい甘い目だった。
確信したよね。
2人がお互いに向けた目を見た時に。
嗚呼、そういう事か、って。
なのに2人は、
nk「え?俺とシャケが恋人?何言ってんの?www俺とシャケが喧嘩してるの見てんじゃん。俺好きな子にあんな言わないよ」
sh「馬鹿じゃねぇの?wwwNakamuは御免だわwww」
だってさ…w
その言葉を聞いて勿論混乱する俺達。
kr「え…?いや、普通、付き合ってない奴にDキスはしねぇだろ……」
sm「しかも2人の口調から察するに、日常的にしてるみたいだが」
2人は照れる事も無く、当然だろという表情を浮かべて、「必要だから」。
nk「シャケの発作にはあれが1番効くんだよね。ほんと、手間のかかる奴」
sh「は?んな事言えば、キレたお前止めれるの俺しかいねぇだろ。お互い様だよ、お互い様」
nk「いーや、俺の方が確実に重労働だね」
sh「は!!?」
しまいには、喧嘩を始めた。
こんな時まで……喧嘩…ww
俺の気も知らねぇで。
中庭のベンチに腰かける。
恋人だと言ってくれれば、諦めるまで時間はかかるだろうけど、諦められたし、「おめでとう。幸せにね」って形だけでも祝福できた。
それなのに。
恋人ではない。
でも、Dキスはする。
恋人じゃないなら、諦められない。
だって、俺の好きなあいつは、恋人はいないから誰のものでもない。
だったら、今からでも頑張ればいいと。
奪えばいいと、今までの俺なら思ってた。
でも今回は無理だよ。
圧倒的な壁がある。
恋人じゃないのが嘘じゃないってはっきりしてるからこそ、しんどいんだよなぁ…w
今まで積み重ねた″絆″みたいなものが、
嘘じゃないってはっきりさせる。
何が絆だよ。
俺があの時シャークんを見つけなければ、知らずに済んだのかな。
変わらず好きでいられたのかな。
なんて…考えるくらいには今も好きなのに。
kn「馬鹿みてぇ…www」
頬が冷たい。
やばい、見られたら面倒だ。
特に、水色と緑には。
急いで手の甲で頰を拭う。
「……好きだよ、Nakamu」
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A story that no one is bad.
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コメント
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最っ高…( ´ཫ` ) 新しいお話、楽しみにしてますが無理はしないでくださいね! それで、1ついいですかね? 私、英語読めなくて…なんて読むんですかね…?
こういう胸が抉られる感じの話好きです。最新待ってます!