テラーノベル
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⚠︎自衛はしっかりお願いします
注意
英日帝♀の続編(見た方が分かりやすい)
きょうだい、親子、親友表現あり
旧国が出てきます
政治的意図なし
新CP なし
ソ連→カナダ要素があります
カナダ病み?気味
学校で彼が明るいのはアメリカに対してだけです
今回は短め
これからは「***」のマークで
視点が変更します
第五話
『新生徒会長決定!!』
毎月発行される小中高共通の学内新聞に
一際大きな記事が主張している。
学年が上がって初めての学内新聞の内容は大体委員長や生徒会長のことでもちきりだ。
生徒会長は小中高で別れており
初等部は六年生、中高は三年生が担当する。
僕は初等部五年生だから関係ないんだけど、来年にはこういうのに巻き込まれることが多くなると思うと憂鬱な気分になった。
初等部、中等部の生徒会長は知らない顔なので特に興味は持たなかったが、高等部の生徒会長を紹介する面では見知った顔が憎たらしい笑顔で張り付いていた。
「学内新聞見たか?高等部の生徒会長、
アメリカ先輩だよな?流石だなー」
その先輩を慕っている友達のドイツが目を輝かせながら話しかけて来た。
アメリカ先輩というのは学園内で有名な王子様(あだ名)で、僕の兄だ。
高等部三年生の特待生だが、実は飛び級で本来は高一の年齢だ。特待生の中でも洗練された飛び級生で顔と性格が良く有名企業の御曹司なんていうハイスペ要素フルコンボの兄は当然のように毎日話題になりモテている。
「アメリカ先輩は初等部と中等部の時も生徒会長やってたから尚更すごいんね!」
「まじか!かっけー!!」
友人二人も例外ではなく新聞片手にはしゃいでいる。
兄のことは毎日のように耳にするがその殆どが目まぐるしい貢献や実績ばかりだ。
もちろん大企業である実家を継ぐための努力だし、弟の僕もそんな兄を誇らしいと思っている。けど、やっぱりどうしても劣等感というものは少なからず感じてしまう。
両親については三人の子供たちに対して分け隔てなく愛情を注いでくれたことに感謝している。僕は兄さんや姉さんと戦わないと会社は継げないし、勝てっこない。なのでこれといった将来の夢もないがいつかそんな両親に恩返しできたらいいなと思ってる。
「起立!」
いつのまにかホームルームが始まっていたようだ。
学級委員のドイツの掛け声に合わせて僕は重い腰を上げた。
***
僕のクラスに転入生がやってきた。
高等部なのに珍しいと思ったが、
どうやら噂の異国人らしい。
「ヨロシクオネガイシマス。」
怠そうに挨拶を終えると担任が彼に僕の隣の席に座れと指示した。
転入生には悪いけど最悪だと思った。
僕の学校はクラス替えはあっても席替えというものが無く、常に自由席だった。だからわざわざ僕の隣に座らせる必要もないのに。
まぁでも次は移動教室だしそうなればもう喋る機会はないと思った。なので折角だし人が集まる前に彼と話しておこう思った。
「僕はカナダ。覚えてくれると嬉しいな。よろしくね!」
思ってもいないことを淡々と口にする自分が恐ろしい。出てくる言葉も初対面のテンプレートばかりで対して面白みもない。
こんな時アメリカ君がいてくれたらな…
「…お前、すげぇな」
「え?」
「俺のこと大して興味ないって顔に書いてるぞ」
…ちょっと態度があからさま過ぎたかな。
彼にどう思われようが別にどうでもいいんだけど、僕のせいで人間不信にでもなれば少しは気の毒だからな。
「ごめん。」
「えー超素直…だったら最初から挨拶してくんなよ。」
「ごめん…」
何も言うことがないからってごめん二連発はないだろ。自分。
もう、最悪だ。なんで僕はいつもこう…
「…冗談だろ。んな思い詰めんなって。」
心配しなければいけないのは彼ではなく僕のようだ。気づかせてくれた彼に感謝だ。
「じゃあ、ありがとう。」
あれ!?なんか斜め上な事言った気がする。もぉぉぉやだぁぁ僕コミュ障過ぎ!!もう誰とも話したくない…
「ぷはっwじゃあってなんだよw
お前面白いな。あ、わりぃ、自己紹介に返事してなかったな。
さっきも言ったけど俺はソ連だ。よろしく」
彼は変わり者だった。
外国の距離感を知らないのもあるけど、あんな挨拶をした僕を気に入ったようで何度かあった移動教室は全て僕の近くに座ってきた。事あるごとに話しかけてくるし数少ない友達には揶揄われたが苛立ちよりも謎ばかり深まった。
ソ連君が編入してから何度目かのある日
彼は相変わらず誰とも馴れ合おうとせずに僕に付き纏ってきた。
でも何故か悪い気はしなかったので食堂で昼を共にする仲になった。
編入したばかりの頃はあんなに女の子達が騒いでいたのに数日も経てば彼女らの興味は薄れていった。
その原因はソ連君が女の子に全く靡かないから…だがそれだけではないだろう。
「ねぇ新聞見たぁ?」
「先輩の貴重な写真切り抜いて量産しないと」
「やっぱ外国人よりも我らのアメリカだよな!!」
毎月新聞部が作成する学内新聞。
今月のはあのアメリカ君が高等部の生徒会長になったという記事が書かれている。
このことによりアメリカ人気がさらに加速し、ソ連兄弟の話題が減っていったということもあるだろう。
食堂はいつも騒がしいけど今日はもうお祭り騒ぎだ。みんな喜んでいておめでたいので良いことだが、僕はそんなに気持ちが上がらなかった。
望んでもいないのに勝手にアメリカ君と比べられ離れられたソ連君自身はそこまで気にしていなかったのが唯一の救いだ。
「…なぁ、アメリカって奴さ、お前のオトモダチなんだろ?なんでそんな顔してんだよ。」
「別に…なんでもない。
アメリカ君は関係ない。友人としてとても喜ばしいよ。」
考えていたことが見透かされているような質問に少しドキッとした。
「あっそ。」
大して美味しくもなさそうなシチューを啜りながら彼はそう言い放った。
一足先に昼食をとり終えた僕は食器を返しにいこうとすると、急に「キャー!!」という黄色い歓声が鳴り響いた。
興味が薄れたとはいえまだまだ話題になっているソ連君はずっと隣にいるし…まさかと思い食堂の入り口に目をやると、アメリカ君が生徒たちに向かってファンサービスのような動きをしながら入ってきた。アメリカ君に差す後光はただ昼食を取りに来ただけの人だとは思えなかった。
「おーあれが生徒会長?初めて生で見た。」
あれ程だと説明しなくてもソ連は理解してくれた。というか新聞見てるなら分かるか。
「あのさ…おーい。カナダ?」
僕の視線はアメリカ君に釘付けになっていてソ連君の声に気づかなかった。
「カナダって生徒会長のこと好きだろ」
「ふぇっ、えっ、は、え!?」
その日の放課後、お互いの寮に向かっているとソ連君が突然変なことを言い出した。事実だけど!!
「動揺しすぎ…別に恋愛対象としてなんて言ってねえぞ。」
「あっ、そっか、」
…
ねえなんで黙るのォォ!!なんか結局それっぽいじゃーん!このクソ連が!!
「あ、まじでそういう好きなのか?」
「…そうだけど」
誰にも言ってなかったのに
もう隠す気にもならずにソ連君ならと認めてしまった。
「すまなかった。誰にも言わねぇからそんな顔すんな。」
「もうっ、絶対だからね…」
ソ連
弟のロシアと共に異国からやってきた編入生
カナダと同じクラスの高等部一年生
唯一カナダの恋心を知る友人
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