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*fuyu*☃️❄️
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なちょすん✌️
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森の空気が、少しずつ変わってきていた。 暗さは残っている。
けれど、重さがない。
ほたるの光が照らす道は、今までよりも真っ直ぐで、
もう迷う気配はなかった。
「……もう、出口が近いな」
そう言うと、ほたるは歩みを止め、
ゆっくりとこちらを振り返った。
いつもと同じ、静かな表情。
でも、どこか違う。
光が、ほんの少しだけ、揺らいでいた。
「……どうした?」
問いかけても、ほたるは答えない。
ただ、森の奥――
正確には、その“先”を指さした。
木々の隙間から、
淡い光が見えている。
ほたるのものじゃない。
もっと現実に近い、あたたかな明かり。
胸の奥が、強く脈打った。
「……みんな、いるんだな」
確信に近い感覚だった。
再び歩き出す。
足取りは自然と速くなる。
でも、ほたるは、少しだけ後ろを歩いていた。
さっきまで、隣にいたはずなのに。
俺は、気づかないふりをして、前を見る。
この道の先にあるのは、
答え合わせじゃない。
“戻る場所”だ。
ふいに、足元で、あの音が鳴った。
イルカのキーホルダーの、澄んだ音。
振り返ると、ほたるが立ち止まっている。
「……どうしたんだ?」
呼びかけると、
ほたるは小さく首を振った。
そして、キーホルダーを、ぎゅっと握りしめる。
光が、今までで一番、やさしく灯った。
言葉はない。
でも、伝わってくる。
――ここまでだよ。
――あとは、ひとりで行ける。
胸の奥が、少しだけ、きゅっとなる。
「……ありがとう」
俺は、ちゃんと目を見て、そう言った。
ほたるは、ほんの一瞬だけ、笑った気がした。
森を抜ける直前、
俺は立ち止まり、もう一度だけ振り返る。
そこには、
変わらず、ほたるがいた。
でも、さっきより、少し遠い。
光も、控えめで、
周囲の明かりに溶け込み始めている。
「……また、会えるよな」
問いかけると、
ほたるは、何も答えなかった。
ただ、イルカのキーホルダーが、静かに揺れる。
それで、十分だった。
俺は、前を向く。
森の向こうには、
懐かしい声と、笑い声が、確かに待っている。
ここまで導いてくれた光は、
もう、俺の背中を押すだけになった。
ほたるの光が、止まる、その手前で。
俺は、確かな一歩を踏み出した。
コメント
1件
第4話、読み終わりました。 ほたるの光が“導くもの”から“背中を押すもの”へと役割を変える、その手前の距離感がとても印象的でした。特に、振り返ったときにほたるが少し遠くなっていて、光が周囲に溶け始めている描写――あそこ、構造として「別れの兆候」を視覚でちゃんと語っていて、じわじわ来ました。キーホルダーの音だけが応える、という演出も好きです。 出口が見えてからの静かな別れ方と、それでも前に進む決意。この4話で、ようやく物語の軸が立ち上がった感じがしますね。続きが気になります。