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#SnowMan
「」せりふ ()こころ
赫 視点 .
昨日の放課後のことを思い出すだけで、俺の胸の奥は今でも信じられないほどの熱で満たされている。
まさからんが、俺のために授業中にクレープのレシピを考えてくれていたなんて。
俺の不機嫌を直すために、俺の燕尾服の袖をきゅっと掴んで上目遣いで「なつがいないと何にもできない」なんて言ったんだ。
ずるい。
可愛すぎる。
あんなの、俺の理性をめちゃくちゃに破壊するために用意された兵器としか思えない。
――らん。
俺の、俺だけの世界で一番可愛い主人。
あの日、飢え死にしかけていた汚い俺を拾い上げてくれたその華奢な両手に、俺は一生を捧げると誓った。
らんが俺を必要としてくれるなら、俺はどんな獰猛な狂犬にだってなれる。
だからこそ、翌朝、また同じように学校の教室でゴミどもがらんに群がっている光景を見るのは、昨日の幸福感が大きかった分、余計に反吐が出そうだった。
「百瀬くん! 昨日の放課後、駅前のカフェ行ったんだけどね、すごく美味しかったよ! 次は一緒に行こう?」
「あはは、楽しそうだね。うん、機会があったらぜひ」
らんは前髪のピンク色を揺らしながら、誰にでも平等な聖母のような笑みを浮かべている。
その笑顔を、その声を、その安っぽい女どもにくれてやるな。
らんは俺だけのものなのに。
俺だけを見ていればいいのに。
俺は壁際に直立不動で佇みながら、ポケットの中で拳を強く握りしめていた。
金髪の毛先の赤が、俺のドス黒い嫉妬心と同調するようにじわじわと熱を持つ。
そんな中、クラスの男子生徒の一人が、らんの肩を親しげにポンと叩いた。
「百瀬ってホント優しいよな~。あ、そういえば次の時間の体育、サッカーだってさ。ペア組もうぜ!」
その瞬間、俺の脳内で何かがブツンと切れた。
触れた。
あの薄汚い手が、らんの制服越しに、その綺麗な身体に触れた。
(――殺す。あの手を今すぐへし折って、二度とらんに触れられないようにしてやる)
一歩、足が前に出かけたその時だった。
らんは他の生徒と話したまま、ほんの一瞬だけ、俺のほうを振り返ったのだ。
前髪の隙間から覗くその瞳が、俺の殺気立った気配を察して、ひどく慌てたように揺れている。
らんは、俺がまた嫉妬で狂いそうになっているのを分かっている。
そして、俺を安心させるように、周囲には見えない角度で、自分の机の下で俺に向かって小さく手を振ってみせた。
「大丈夫だよ、なつ」とでも言うように。
「あ、ごめん……ペア、もうなつと組むって約束しちゃってて」
らんはそう言って、ふんわりと困ったように微笑んだ。
そんな約束、一言もしていない。
らんは、俺の機嫌を損ねないために、そんな可愛い嘘をついてくれたのだ。
クラスメイトたちが「チェンジかよ、百瀬の執事ガード固すぎ〜」と冗談めかして離れていく中、俺は自分の心臓がドクンと跳ね上がるのを感じていた。
まただ。らんはこうして、俺のドロドロとした醜い独占欲を、一瞬で極上の甘い蜜に変えてしまう。
らんが俺を特別扱いしてくれるたび、俺の心にある「捨てられる恐怖」という歪んだ鎖は、より深く、より強固にらんの存在に縛り付けられていく。
「……らん」
チャイムが鳴り、移動教室のために立ち上がったらんの背中を追いかける。
らんの斜め後ろを歩きながら、俺は心の中で、らんの足首に見えない奴隷の足枷をはめる妄想をしていた。
らんは俺のもの。
俺だけの、可愛いお姫様。
他の誰にも、指一本触れさせない。もしその線を越える奴がいたら――その時は、本当に消えてもらうだけだ。
【が】
episode . 3 end__
や ば い 、 ち こ く し た ……
す く ~ る ば す 、 は よ こ い 。
前 回 、 は ~ と 170 も あ り が と ~ ご ざ い ま す !
ま じ で び っ く り し た わ
こ ん か い も 120 お ね が い し ま す !
ば い ち ゃ !
コメント
3件
🌾失っ すきぃぃぃぃぃぃぃ やっぱね、赫桃ってお互いにドロッてるのもいいんだし、赫様の方が愛重いのもいいんだよあははぁ☆ おいしぃ☆ ごちそうさまでしたっ☆
うわ、赫くんの執着ヤバすぎて熱いな…!「世界で一番可愛い主人」って一途な忠犬スタイルかと思いきや、嫉妬で殺意芽生えるとかギャップがエグい。でもらんが机の下で小さく手振って赫を宥めるシーン、尊すぎて悶えたわ。ああいう“俺だけに通じる合図”ずるいよな…。次も読むわ🔥