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渡会視点
俺と不破さんは幼馴染みだった
年は違うけど、幼稚園から高校まで一緒で、それなりに仲もいい
だから、俺は三枝明那という人物を知っていた
彼が小学校のころ、いじめられていたこと、そして、それを助けた不破さんの出来事も
許せなかった、大切な幼馴染みが傷つけられて
高校で彼を見つけたとき、俺はあの時の怒りがこみ上げてきた
彼は俺のことを覚えていなかったかもしれない、それでも、俺は入学初日、彼に話しかけようとした
ところが、彼は廊下を歩いていくある人物を見つけるなり突然立ち上がり、速足で教室をでていった
俺もその後を慌てておった
廊下にいたのはふわっちだったから
俺が止めるより先に、彼はふわっちに話しかけていた
内容は、よく覚えている
その後、俺は彼を捕まえ、話しかけた
『確か…ひばりくん、?』
〖呼び捨てでいいよ〗
俺がそう無愛想にこたえると、彼は困ったような笑顔を俺に見せた
小学校のときに出会っていたからかもしれない、だからか、俺にはその笑顔がニセモノにしか見えなかった
自分の裏を隠し、理想であろうとする、そんなあきな
それを見てると、そりゃあ怒りは引いていって、その後からは普通にはなした
意外と話しやすかったし、ノリもいい
ときどきみせるあきなの太陽みたいな笑顔が俺は大好きだった
いつしか俺はあきなのことを1人の親友としてみていた
そして今日、あきなは文化祭にきていなかった
俺は昨日、帰り際に様子のおかしいあきなに聞いた、何かあったのかと
『…不破先輩に話したんだ』
まさかと思った
『ねぇ、ひばり、ほんとはさ、俺気づいてんだよ』
〖…なにが?〗
『俺たちが一度出会ったこと、ひばりは俺のことが許せないことも』
〖…そんなことないけど〗
『だいたいわかるでしょ?話した内容とかは』
〖まぁ〗
他に返す言葉が見当たらなくて、相づちをうつしかなかった
そんな俺を見つめていたあきなは俺より一歩でて、前にたった
『だからね!不破先輩との関係ももう終わり!ひばりも、それなら安心でしょ?』
〖あきな…〗
『憎たらしい俺が不破先輩のそばにもういないからひばりも安心!』
〖なに勝手に〗
『俺はもうニセモノである必要はない』
そうやって俺の前で微笑んだ
違う、これは、三枝明那じゃない
俺の知ってる、明るくて太陽みたいな親友はこんな笑顔しない
こんな…笑顔は…
文化祭にこなかったあきな、俺は別に係がないから、だから、誰もいない教室で、歌の練習をしていた
そして、ふときになった
俺はあきなの机に近づき、引き出しを見た
そこには、あきなの使ってる教材、きれいにまとめられたノートがたくさんはいっていた
そこに、小さな封筒を見つけた
だめだって分かってた
こういうのは勝手に見ちゃだめだって、
でも、俺はみた
封筒の中に入っているきれいに折りたためられた紙を取り出して、目を通す
〖…ぇ?〗
“『遺書』”
最初に書かれたその言葉だけが頭から離れなかった
紙を持つ手が震える
うまく文字が読めない
〖…うそ、だ〗
これも、偽りのあきなであってほしかった
俺が今からあきなのもとに行けばいいのかもしれない
でも、教室を飛び出そうとした瞬間、俺じゃだめだと思った
あきながきてほしいのは俺じゃない
俺は靴箱に向かっていた足を止め、人の並みを掻き分けるようにとある教室に走り続けた
〖不破さん!!!!!!!〗
〖…あきなを!あきなを助けて…!〗
コメント
1件
わー😭謎さんのお話毎回面白くて大好きです!!更新ありがとうございます!!!!