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“注意事項”
・二次創作
・ロフマオメイン
・世界滅亡した後の想像のお話
・空想上の化け物出てきます
・死ネタ
・半分(?)獣化します
これらが大丈夫な方はどうぞ!!!
なんとか空気が美味しい所に運んできたはいいけど…僕の体力もそろそろ限界だ。
結局、あの化け物は死んだのだろうか。
僕はなんもできなかったな。なんにも、役に立てなかった。ふわっちと社長はあの化け物に殺られ、甲斐田くんは呼吸が浅く、一向に起き上がる気配は無い。
「…ッぐす、ごめん、なさぃ、…」
寝ている甲斐田くんのお腹の上に伏せ、ぐずぐずと僕らしくなく泣いていた。
「はやくおきろ…ばか…」
ぽこ、と甲斐田くんの事を弱々しく殴ると、” う゛ッ “ っとダメージボイスが聞こえてきた。
もしや、と思いばっ、と顔を上げ、涙を拭い、甲斐田くんの顔を覗き込めば、顔色は戻っていた。
嬉しかった。
「おい、かいだぁ!!起きろ!!!はやく!!!!」
ぺちぺちと甲斐田くんの頬を叩く。
「いっ、いたッ…いたいっ…」
なんて眠たげにそう言いながら顔を顰めてた。
「おい寝ぼけてるんじゃねぇよ甲斐田ぁ!!」
嬉しくて、嬉しくて、今からでも抱き着きたかった。だけどちょっと恥ずかしいから強く叩いて誤魔化した。
「ッおい、ちょっと、クソガキィ!!さっきまで倒れてたんだぞぼくぅ!!!もうちょっと優しくしろ〜〜!!!」
いつも通りだ。
「…ごめんねw」
「もう…ホンットに…分かりゃあいいんですよ、分かれば…」
甲斐田くんは起き上がり、服に付いた土を払う。
「ほら、とりあえず今後どうするか考えますよ。」
びっくりする程いつも通り…。
「もちさん、とりあえず場所変えましょ…う…ってどうしたんすか、!?」
「え…??何が、」
「無自覚なんですか?? 今のもちさん」
泣いてますよ。
…泣いてる?僕が、甲斐田くんの前で?
さっき止めたはずの涙がまた出てきてるってこと??
頬を触ると、手は濡れた。
「ごめん…」
「…なんでもちさんが謝るんスか、」
自覚すればする程に溢れ出ていく涙。とめどなく流れていく。
「ごめん…ッ」
袖で必死に目元を拭う。びちゃびちゃになっても止めようと必死に拭った。拭って、拭って、拭って。
「ちがぅ、のッ…ほん、とにごめん…ッ…なんか、ッ…かってに、…」
違うんだ、こんなに悲壮感とか、心配かけるつもりじゃなかったんだ。
早く切り替えてまたこれからをどうするのか考えます、過ごしていく。
そうしていくべきなのに。
「…ちょっとちょっと、いつものもちさんらしくないですよ〜?」
そんな声が聞こえては、頭に手が乗る感触がした。
すごく暖かくて
すごく優しい手
「泣きたい時は泣いていいんです、例え貴方の様な意地っ張りで、強くて、一番の先輩で、でもまだまだ子供で…クソガキで…」
だんだんと甲斐田くんの声は震えていく。やがては言葉はそこで詰まった。
何事か、と思いぱ、っと甲斐田くんの顔を見上げる。
「…んは、っw何甲斐田君も泣きそうなの堪えてんのさ…w」
下唇を噛み、必死に涙を堪えていた。目にはいっぱい涙を溜めていて、今にも溢れだしてしまいそうなほど。
「だってだってぇ…僕が泣いたらせっかく良い事言ったのになんか…締まらないじゃないですか…」
「んふふッwばかだねぇ、甲斐田くんw」
気付けば涙は止まっていた。
「ッはぁ、!?なんだとぉ、!??」
「泣きたい時は泣け、って言ったのは誰でしたっけ?」
「…ぼくぅ…ですけど…」
「じゃあ泣けばいい、我慢は身体に毒だよ」
なんて言いながら甲斐田くんに顔を埋めるようにして抱き着いた。
「ッもちさぁん…ごめんなさい…」
「何謝ってんのw甲斐田君らしくないよ〜?」
そっと離れ、強めに背中を叩いた。
「いたぁ゛ッ!??」
「ほら行くぞ、ばかいだ、こんな所で泣いてクヨクヨしてたら死んでいった社長とふわっちの無念が果たされないし」
「今はい〜っぱい泣いて、後でまたいっぱい笑い合おう?甲斐田くん」
一歩先に出て、振り返り、手を差し伸べた。
「さ、行こう」
唖然とした様な様子を見せていた。
暫くした後、甲斐田くんはそっと僕の手を取った。
「はぁ〜…もちさんの言う通りですね、…やっぱ敵わないや、先輩には…w」
これからどんな困難が降り掛かってくるのか、何が起きるか、なんて分からない。
どんなに辛くても、どんなに苦しくても。
4人で乗り越えてきた。
「もう道端にある変な食べ物は食べないでくださいよ〜?」
「甲斐田くんもだから」
僕らはまた歩き出す。
途方も分からず、ただむやみやたらに。
これからの、恐らく長くなるであろう旅路について考えながら。
end「旅の行方は」