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「ごめんね、ひえちゃん 待った?」と、私は母が運転する車の窓から手を振りながら聞いた。そして、車を降り、ひえちゃんと病院の職員用出入口から侵入した。「お父さん、京ちゃんどう?助かりそう?」と、私が父に質問を投げた。しかし、河合の父は口をかたくなに開こうとしなかった。「どうなんですか? 教えてください!お願いします!」と、ひえちゃんがお願いしていた。「正直、助かる確率はゼロに等しい」河合の父は重い口を開き、僕たちに教えてくれた。僕たちが、絶望と悲しみ、憎しみを抱くと、河合の父が再び口を開いた。「泣くな、まだ京介君は死んだ訳ではないし、彼はたった1人で約5000人近くの人の命を救ったんだ。彼は口癖の様に言っていたじゃないか。」僕は直ぐどの口癖か分かった。【誰かを助けるために死んだんだったら、それは本望だ!】これは、京介が河合さんに「命をもっと大切にしなさい!」って怒られた時の反撃時の必殺技だった。「京介君は、出入口の見張りをしていた人から銃を奪ったらしい。そして、警察に頼んで、サプレッサーと防弾チョッキ、スタンガン警棒を用意してもらい、内部の様子を伝え、警察に、突入禁止令を出したそうだ。 彼の装備は、2枚の防弾チョッキと、鉄製の盾、銃2丁、そして、スタンガン警棒のみで戦ったそうだ。 彼はたった1人で、テロ集団数百人を一時的に動けなくしたんだ」と、河合の父は里臣の功績を僕たちに教えてくれた。「防弾チョッキを全身に着用していたが、134発貫通して肉や内臓にめり込んでいた。今、神の手を持つとされている、首狩親子が執刀しているのだが、12時間経過しているが、まだ全ての弾丸をを摘出出来た訳じゃない。」突然、河合の父の医療用テレフォンが鳴った。すると、河合の父は慌ててどこかに行ってしまった。僕は、京介の手術が終わるのを河合さんと2人で待つことにした。10時間後、手術中と書かれた赤いランプが突然消えた。すると、首狩先生が手術室から出てきた。「君たち、来てたのか。 安心しろ一応一命は取り留めてある。 だが、脳にも弾丸を受けていて損傷が激しかったから、記憶喪失の可能性もある。 じゃあ、俺はまだやることがあるから、君たちもいったん帰宅して休みな」と言い、再び手術室に戻って行った。「河合さん、首狩先生が医者って知ってたの?」と、僕が帰宅途中に聞くと「知ってた。と言うか、首狩先生になんで先生になったのかを聞いた時、医者の国家試験を首席で合格したけど、教師の方がやりたいって思ったらしくて、また大学生を1からやり直して、教員免許を取ったらしい」と、河合はどこか羨ましそうに答えた。