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呪術廻戦 禪院直哉 様の夢小説
⚠自己満夢小説
⚠夢主まきまいの姉
⚠夢主名前固定
⚠死ネタ
⚠雰囲気重視、内容薄
⚠直哉の片思い
⚠直哉side→夢主side→直哉sideの順番
⚠2度目の直哉sideは原作150〜152話軸
⚠『』→夢主。「」→直哉、その他
それでも大丈夫な方だけお進み下さい𓂃🖤
side直哉
ガリッ
あー俺、何でこんな事してんのやろ。
「その顔ほんまにそそるわ、真利ちゃん」
零れ落ちそうな大きな瞳が潤む。
女の左手の薬指は、たった今俺が噛んだ事で血が滲んでいた。
「知っとる?いとこ同士の結婚は法律上可能らしいで。真希ちゃんと真依ちゃん、どっちにしよかな〜」
『私がなります。だから2人は…』
「そう言うてくれる思うとったで。真利ちゃんは物分りが良くて助かるわぁ」
(そうやって俺だけ見てたらええねん)
震える声、怯えた視線、真っ白な肌。
自分でも如何して此の女が好きなのか分からん。説明しろと言われても、適当な言葉が出てきいひん。
ただただ此の女を俺のモノにしたい。
此の女の目に映るのは俺だけでおりたい。
此の女が呼ぶ名は全て俺であって欲しい。
そうじゃなきゃ、俺が殺したる。
扇のオッサンとこに娘が産まれたって聞いた時。
当然ながら俺は其の餓鬼には毛ほども興味が無く、眼中に無かった。
初めて顔を見たのすらそれから4年後、俺が9つの頃やった。
『お初にお目にかかります。真利と申します』
緑がかった黒髪と透き通った肌、琥珀色の瞳。
此の感情を抱くようになったのは、其の時からだったのかもしれない。
もはや何時だかも分からない。でもそこは重要じゃない。
一番の元凶は双子や。
『真希、真依』
彼女の妹として産まれた双子。
真利ちゃんは此奴らの世話に付きっきりになった。
女ってだけで対して役に立たん。
精々跡継ぎを産むことくらいが役割。
その中でも片割れは呪霊も見えないどころか呪力もないカスやった。
のに、
「真利ちゃん、此方来ぃ」
『すみません直哉さん、そろそろ妹達の元へ戻らなきゃ』
彼奴らばっか。
「は?東京の高専?」
然して去年の春、真利ちゃんは東京の高専所属の術師として家を出てった。
理由は簡単、妹の真希ちゃんが東京に行くからや。
「京都校でええやん」
『実は五条さんに教師にならないかって前から誘われていて…。禪院家で役に立てずにいるくらいなら、高専で術師兼教師をした方が良いかなと』
対して強くもないし主張も弱いくせに、一丁前に自分の意見を言えるようになって。
昔から俺の言う事なんて聞きやせん。
歯向かう事も否定する事もなく、ただ真っ直ぐ自分の道を歩む。
そう、昔から。
でも等々俺の手から離れると思うとむしゃくしゃして、何とか繋ぎ止めたくて。
あぁ、何で俺がこんな女に振り回されなあかんねん。
『行って参ります』
女の癖に。弱い癖に。
俺の言う事聞いて阿呆みたいに着いて回ればええのに。
「…死ねや」
俺から離れるんならいっそ俺が殺したるって。
その言葉は、家の門を跨いで背を向けた其の女には届かなかった。
side真利
『真希!如何したのその怪我!』
部屋に戻ってきた妹の目元は腫れ上がっていて、綺麗に纏めあげた髪の毛も、掴まれたみたいに崩れていた。
『…また直哉さんにやられたの?』
「お姉ちゃん…」
「大した事ない」
もう1人の妹が泣きそうな顔で救急箱を持って駆け寄ってくる。
私は急いで手当を始めた。
まだ7歳になるかならないかの妹…真希は、よくこうして暴力を振るわれて帰ってくる。
此の家で私達に立場なんて無くて、守ってあげられない自分の不甲斐なさに心底嫌気がさした。
妹に手を出す家の者は多いけれど、一番頻繁なのは従兄弟の直哉さんだ。
現当主の実の息子で実力もあり、将来有望とされる彼なら何をしても許される。
『…私が必ず連れて行くから』
「…?」
決めた。
毎日ボロボロになって帰ってくる妹を、其れを見て涙を堪えて怯える妹を、私が守らねばならない。
あの人は必ず私が地獄に連れて行く。
『直哉さん』
「なんや。!」
其の憎らしい目と目を合わせる。
妹を傷付けた手にそっと触れる。
「っ、なん…やねん」
『いえ…。ただ少し触れてみたかったのです』
首から耳まで赤く染まる直哉さん。
私は愛おしい者を見るように優しく微笑みかけた。
そうして育てた。
其の時直哉さんに植え付けた小さな愛という名の種を、少しづつ少しづつ。
彼の私を見る目が日に日にどろどろと重くなる。
私を呼ぶ声が甘ったるくなる。
然して私の首に其の手が添えられる。
「何でいつも彼奴らやねん。何で俺とちゃうん。何で…クソ、認められん。お前は俺だけ見てれば…」
仰向けに横たわった私に馬乗りになり、首を絞める直哉さん。
苦しさも心地よい気がしてくる。
あぁ、計画通りだ。
『なお、や、さん…』
両手で直哉さんの後頭部を押さえ、グッと肩口に引き寄せる。
『死んでも離れません』
side直哉
「人の心とかないんか?」
「あぁ。彼奴が全部持ってっちまったからな」
なんや此の違和感は。
「抱いてやるよ」
呪力が練れん。
俺の呪力が俺のやないみたいな。
『直哉さん』
俺の腕の中で息絶えたあの女の顔が浮かぶ。
死んだのに此の気持ちは大きくなる一方やった。
「このッ、偽も゙っ…!」
「悪い、もう一回言ってくれ」
「〜〜ざっけんなや!!ドブカス…がぁ!!」
「あ゙ぁ……産んで……よかった……」
知っとる。此の呪力。
『直哉さん』
背中が熱い。
真っ黒な両の手が俺の目元を包む。
其の華奢な手は間違いなく彼奴の───
(呪われてたんや、あの時からずっと。此の気持ちも俺があの女ん事殺したなったのも、全部手のひらの上やったんや)
『ずっといっしょです』
透き通った声がやけに鮮明に鼓膜に響いた。
「クソ女ァ…」
そうは言っても、愛しとる。
「お前が俺を狂わしたんや…。死んだ癖に…」
如何しようもなく、
「俺んのになれや…」
アイしとる。
名前:禪院真利(ゼンイン マリ)
年齢:享年22歳
術式:求与恋々(キュウヨレンレン)
禪院真希、真依の5つ上の姉であり、直哉の5つ下の従兄弟。術式は目を合わせて触れた者を一時的に従わせる洗脳術。12歳の時に術式を用いた呪いを直哉にかけた。
名前:禪院直哉
年齢:享年27歳
術式:投射呪法
真利の従兄弟で元当主(直毘人)の息子。真利を取られたことに嫉妬して真希に暴力を振るっていた。 無条件で相手を好きになり、日に日に愛が重くなって、最終的に術者に呪力を蝕まれる呪いを真利にかけられた。が、実はその前から真利に執着していたり…?
一魂愛毒(イッコンアイドク)
真利が直哉にかけた、一度かけると二度と解けない呪い。小さな愛を少しづつ大きく育て、最終的には2つの魂が繋がって呪力が混ざり合う。術者が死んでも呪いは続き、残された被呪者は愛する者が居ないのに気持ちだけが大きくなり続ける苦しみを味わうことになる。
イメージソング:毒して頂戴/なきそ 様
コメント
4件
うわまってまじで言葉を失った 2人とも違う意味で一緒に死にたかったって事だよねちょっとほんとに好きすぎるこのスト😭💗 なんかもう壮大すぎて読み切りだけど一本の映画を見たかの満足感だよ🫵🏻💖 ほんとにこういうのも書けるの凄いすぎるよてまちゃん😽 真利ちゃんの術式も素敵すぎるし、最後まで真利ちゃんの事が好きだった直哉くんももう全部大好きこの設定‼️