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するとやつは先程笑っていた生徒の背後を取ったかと思うと、ナイフで片足を切り落としたのだ。
それを見た柔道部に入っている一人の男子生徒は怒りの感情のままに、ピストルを取ると、やつに向かって撃った。しかし手が震え、玉を外してしまうと、やつに一瞬の隙を許し、腹部と頭部を殴られて倒れこんだ。
「ほら、どんどん来なよ。残り42分。早くしないと時間がなくなっちゃうよ?皆殺しにされてもいいのかな?」
すると、今度は陸上部の小柄な女子と弓道部の運動神経抜群の女子二人がピストルを手に取り撃とうとするが、間合いがうまく詰められずに足元を撃たれた。
「なんだなんだ?こんなもので終わりか?」
だめだ。急がないとみんなやつに殺られてしまう。どうする、どうする自分…いや、考えている暇はない。誰も行かないなら私が行くしかないだろう。運動神経も瞬発力もない自分が行ったところで殺されるだけ?そんなことみんなが死ぬよりよっぽどいいだろう。何よりこれで殺すことができたらみんなを助けることができるのだから。
私はやつが後ろを見ている隙にピストルを一挺手に取り、やつに銃を構えた。周りを横目で見ると傷が重い生徒もいるが、死んではいない。元々やつは私達を殺すつもりはないのかもしれない。だけどこれは立派な犯罪だ。今狙われているのは私達。たとえ裁判になったとしても、刑法第三十六条の正当防衛で反抗可能。
パァン!
やつはわたしが考えている間にこちらに気づき私の顔を狙うが、瞬時に交わす。
しかし一瞬頬にかすり、傷から血がにじみ出る。だが恐怖や集中で痛みなど感じなかった。それを見てやつはニヤリと微笑んだ。
「いいねいいね。その意気だよ!」
やつはそう言うと、私を狙って構えていたピストルを撃つかと思いきや、私の斜め後ろで怯えていた一人の女子生徒の腹を思いっきり撃ち抜いたのだ。その瞬間、私のお腹の中にいるモヤモヤと疼いていた何かがこれ以上ないくらいに湧き立ち、やつの背後に周ると、ピストルの弾が切れていることを見兼ねた中のいい女子生徒が、3発分の弾丸を想いとともに渡してくれたのだ。そして気づいた時には既に、やつの腹部を思いっきり撃ち抜いていた。やつは撃たれたにも関わらず、ふっと笑いながら後ろに勢いよく倒れこんだ。皆一瞬何が起こったのかわからなかったようだが、次の瞬間クラスのみんなや、先生方からたくさんの歓声が上がった。
「これで終わると思ったか…?まぁいいさ、いづれわかる事だろう。」
やつが掠れた声でそう言うと、
To be countinue…