「あ、な、何…!?」
飛び出そうな心臓を体に秘めながら、僕は彩に用を聞いた。
返事をすると彼女は、まるで虚無を見つめるような冷たい目と口調で
「…昨日、男子に告白されてたの、見てたよね、お願いだから、その事は忘れて。」
そう言われると、僕は心が傷んだ。
もっと、もっと別の用かと思ったのに、引きずりたくもない、思い出したくもない事を言われたから、なのだろうか。
「あ……うん。」
「ありがとう!!それじゃ!またね!」
そう返事をすると、まるで、さっきまでのやり取りがなかったかのように、彼女は笑顔で去っていった。
……もしかしたら、彼女、彩は、僕のことなんて好きじゃないのかもしれない。
僕はそう思うようになり、どんどん体調が悪くなっていった、そしてついには、口から汚物を出すくらいにまでなっていった。
ここまでくると、僕はもう、狂っているのかもしれない。
純愛、というよりも、狂愛、のほうが、僕には似合っているのかも。
僕は急いで家に帰り、残り物の汚物をトイレに吐いた、外はまだ昼で、とても星が見えるような時間じゃなかった。空を見ているだけで、何故か気分の悪さは無くなっていった。
心地よい風に吹かれ、気づけば僕はしばらくベランダで寝てしまっていた。
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