夜になると冷える川辺を散歩する
最近はたまにここ付近を散歩するようになった
*冷たい風*が体を冷やす
『…寒い?』
「うん。寒いです」
『そっか。ここは夜冷えるんだ』
『結婚したら毎日散歩しようと思ったのにな』
冗談げに話す
「しないですよ笑」
歩く速度を下げ
『それは…どっち?結婚?散歩?』
「さあ?」
『さぁ……って』
『あー、』
『今すぐにでも抱きしめてやりたいこの人間』
『でも俺冷たいし』
「それは嫌ですね」
『どうせ結婚も嫌でしょ。?』
「はい」
躊躇なく返事をする
『うわ、久しぶりに結婚拒否られた』
『結構来る~…』
「いつも断ってます」
『そう?』
『最近は「はいはい」って流してたじゃん』
「それは……」
絶対言ってたな、
「め…めんどくさいし」
「それにrdさんのことまだ信じてませんし…」
『…何が信用出来ないの?』
「本当に自分の事が
好きで結婚しようとしてるのか。」
「ほら、妖怪と人間が結婚すれば」
「罪滅ぼし
にもなるって 言ってたじゃないですか」
『それ、冗談?』
「…いや」
少し冗談も入れたけど、
疑ってるのは事実
妖怪って人間に害があるイメージしかないし…
『なわけないでしょ』
『ずっとそう思って結婚の話流してたの?』
『両思いじゃないと結婚出来ないし』
『自分は利用されてるだけって』
『どうせ結婚出来ないって』
『思って……たの?』
「…ぇ、あ」
言葉を詰まらせて目を背けた瞬間
rdさんがアオイの手をぎゅっと掴み
小さな果物ナイフを握らせる
手をぎゅっと握り
果物ナイフをrd胸に軽く当てて話す
『俺は』
『今』
『…今ここでアオイになら殺されてもいいし』
『その後俺の事踏みにじっても良いし』
『首を絞めてでもいい』
『どんなに痛めつけたって良い』
『俺を川に落としたっていいよ』
『……その時は一緒に落ちるけど』
『そのぐらい』
その言葉を聞いた瞬間
胸が異様に押さえつけられるのに苦しくなった
「……」
「な、…なんですか、笑」
「それ……笑」
重いけど彼らしくてなんだか笑えてくる
「……」
手、離してくれない
いつもと違って真剣な眼差しで話す
『アオイは好き?』
『……』
『_____』
冷たい風に吹かれ髪がなびき
驚いた表情がハッキリ見える
『え、…な、なんて?』
「じゃないなって」
あー、やばいなんて言われるかな
緊張と恥ずかしさで下を向く
「……」
なかなか来ない返事に怖気付いて目を閉じる
「…っぅわッ!?」
バシャッ
rdさんに押され2人で川に飛び込む
水面から顔を出す
「…ッは、ば…ばかなんですか!? 」
「まだ波緩くて良かったですけど!!」
「もしかしたらrdさんも死んで…」
ぎゅっと強い力で抱きしめる
『俺も好き』
冷た……
「……」
「ずるい……ずるいです」
「?」
なんでそんなに好きって言葉が言えるんだ
怖くて何も口に出せないよ
冷たいけどなんだか暖かい手が
更に強くぎゅっと手を握り
安心感が増した
自分だって……
「……好きです」
顔がどんどん熱くなっていくのが伝わる
涙が勝手に溢れ出てくる
好きって言う言葉を
口に出すのはこんなに怖いんだ
どんどんrdさんが近ずく
「…ぇ、……あ」
涙と川の水で濡れた頬に軽くキスをして
『ふふ笑ずぶ濡れ』
「……ですね」
もう涙引っ込んじゃったよ
『笑ってめっちゃ可愛いから』
『……あーでも』
『他の人に見られたく無いな』
『特にこういう顔は…』
アオイの顔を両手で掴んで
近っ、
そ、そそそ、それにこのこの体制って…
『絶対、俺だけ、……♡』
うそ、…もしかして、キ、キキ
目を瞑る
『……』
『…ふふ笑』
『なーんちゃってしないよ』
「…モイ!!キモイ!!」
『ごめんごめん笑』
『あ、そうだ』
『俺の初めては』
『アオイが結婚式で奪ってよ』
『ね』
がーもう!
キスされるかと思ったこのクソ野郎、
コメント
4件
今回もめちゃくちゃ良かったよ!!!! 多分だけどあの子はね… 夜の散歩自体を少し嫌がる気がする…(?) まぁ、自分や周りの人(pnを除く)とは 全く違う存在だからねー… 疑うのは当たり前だと思う…!!! rdさんらしさ全開の返答である☆(?) これは好きな相手に 「好き」とかを簡単に言えるタイプだ(?) キスしそうでしなかった結果、 キ○いと言われるrd…(?) 次回も楽しみに待ってるね!!!!