テラーノベル
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受付へ向かうと入店した際に対応してくれた店員さんがいた。「あの…」
『あっ、はい!お求めの子は見つかりましたか?』
『はい!!』
『ではご購入される子のナンバーを教えてください』
『俺は、5番の子をお願いします。』
『No.005ですね、かしこました。お連れ様はどうなされますか?』
「え、あ僕はえっと、1008の子をお願いします。」
『No.1008、ですか?』
「はい」
『間違いありませんか?』
「はい、間違いありません」
『そう…ですか。ではNo.005と1008の担当を呼んでまいりますので少々お待ちください』
『わかりました』
そう言って店員は店の裏にはけていった。
それから数分後、2人の店員が出てきた。
『お待たせしました、005のゲージを開けますのでご購入されるお客様はこちらへ』
『あ、はい!』
と先輩と店員の2人がゲージの方へ向かった。
『1008をご希望のお客様ですか?』
「は、はい!」
『ではこちらへ』
前を歩く店員についていくと、先程自分がいた薄暗く檻が沢山あるところについた。
ひとつの檻の前で止まり、鍵を回した。
「(!!)」
『ほら、お前をご購入のお客様だ、立て』
威圧感のある声で男の子へと言う。男の子は完全に怯え、動けなくなっている。
『さっさと立て!!』
と叫んだと思ったら、男の子目がけ手を振りかざしていた。男の子は涙を貯めながらぎゅっと目を強く瞑る。
「(…??)」
「なに、してるんですか」
『あ゛?』
「その子に、なにしてるんですか。」
僕は振りかざしていたその手を掴んでいた。
『ッチそいつは何も出来ない不良品なんですよ、だから躾をしているんです。』
「躾…ただの暴力じゃないですか、それに、僕がこの子を買ったんだ。この子はもう僕のだ。」
「僕の大切な家族にこれ以上何かしたら許さない」
『ほんと、変わってますね、こんなやつ、何の役にもたちやしないのに』
「なんとでもどうぞ」
『…ハァんじゃ商品を連れて受付までお越しください』
呆れたようにそう言って店員は受付の方へ戻って行った。
僕はずっと震えて丸まってしまった男の子の元へ駆け寄る
「大丈夫、じゃないよね…怖かったよね」
安心させるように背中を優しく撫でながら声をかける。よく見ると友達であるぬいぐるみを守るように抱えている
「あの人からお友達を守ってあげてたんだね、凄いね!じゃあ君はこの子にとってのヒーローだ」
そう言うと顔を上げて僕の目を真っ直ぐみてくれた。そしてはっきり見えた、その子の瞳の色とおなじ青いスカーフを首に巻いたぬいぐるみ。
「(このぬいぐるみ、どこかで見たような…あ、)」
「ねぇ、君のお友達の名前、僕わかっちゃったかも」
「(!?)」
「ヒロプミリオ、じゃない?」
「(!?コクコクッ)」
僕が名前を当てるとなんでわかったの!?とでも言いたいかのように目をまん丸にして頷く。
「んふ、やった!当たった」
「君…あ、名前、」
「(?)」
「君呼びは、家族になるんだし、ダメだよね。
ねぇ、君の名前、僕が考えてもいい?」
「(…パァァァ!!コクコクコクコク!!)」
「ふはっめっちゃ頷いてくれるじゃんw」
「(ワクワク)」
「うーんそうだなぁ、ヒロプミリオがお友達でヒロプミリオのヒーロー……あっ!」
「(??)」
「ひろと!ひろとなんてどう?君の名前!」
「(!!!!)」
「ヒロプミリオのヒーローだからひろと。どう?」
「(!!ニコッ)」
「おっ、気に入った?」
「(コクコクッ)」
「漢字はそうだな、僕が大森で森だから自然の要素入れたいよなぁ、広…ひろ…滉斗!いいじゃん自然のパワーがこもっててよくない!?」
「(??コクコクッ)」
「あははっ、わかんないよね〜でもま、とりあえずこれからよろしくね、“ひろと”」
「(!コクッ)」