曲パロ 💰と🍞
(💰は全然出てこない)
yk視点
いつの日か、突然世界は終わっちゃった。
 『星が落ちるらしい』
 ってぐっちが言ってたなぁ。
 ぼくの家はまだ平気で、電気はないけど過ごしていける。
 でも窓から外を見ると大変だ。
 古い建物とか高すぎる建物はぼろぼろ。
 都会は灰色に砕け散っちゃった。
 外に出るとよくないらしい。
 こんそめさんが言ってた。
 放射線的な感じで、有害なやつが漂ってるのかなぁ。
 誰もいなくて静かでこんなに寂しいことは久しぶりで辛い。
 連絡を取る手段も無くなっちゃったからね。
 みんなが心配だなぁ。
 東京はこんな感じだけど、ぐっちや原人さん、たらこさんの所ならまだマシかもしれないし、
 こんそめさんのいる埼玉もちょっとは違うかもしれない。
 かねごんは…どうなんだろ?
 愛知って被害多い予想だったけど大丈夫かなぁ
 『旅行に行きたいね』
 って2人でこっそり計画してたのになぁ…
 そのワクワクが絶頂に達した頃に、
 旅行には行けなくなった。
 今はそんなこと思ってもどうにもならない。
 だからぼくは眠る。
 話す人もいないし、何にもすることないもん。
 
 
 世界が終わってから、ぼくはいつも夢を見るんだ。
 夢の中では街はあの時のまま。
 今日もぼくは夢の中で電車に乗るんだ。
 かねごんと2人で旅行に行くために。
 日に日に目的地に近づいていくもんだから
 眠るのが面白くて。
 今日乗った この電車でかねごんの住む街へ行けるんだ。
 優しい心地でゆっくり揺られながら電光掲示板を見つめる。
 あぁ、ここで降りなきゃ。
 荷物をまとめてついにぼくはあの駅に着いた。
 
 
 ホームに足を付けた瞬間に目が覚めてしまった。
 もう、なんだよぉ。
 せっかく着いたのに。
 はぁ…
 鳥ももういないから誰もぼくを起こさないのに。
 夢で見た最後の光景を思い出す。
 …旅行っていっても、特別なことをしたかったわけじゃないんだ。
 …旅行に行きたいねぇ。
 世界がどうにか戻ったら、
 くだらない話をしながら2人で街を歩くんだ。
 君と旅行に行きたい。
 流行りの曲を聴きながらドライブでもしちゃって。
 なんでもない風景を見ながら。
 
 
 あんな夢を毎日見るから、
 ぼくは毎日旅行に行きたい気分になる。
 今は電車もネットも動いてないし、
 なんなら外に出れないし。
 会えないんだけどね。
 娯楽だったはずのご飯も
 もうあんまり好きじゃないや。
 特別なときに呑もうとしてて、
 とっておいたお酒を呑んでみたりしてる。
 むりやり脳を幸せな気分にするんだ。
 幸せなことも
 楽しげなことも
 考えてもできないんだから。
 もうどこにも行けないし
 誰にも会えない。
 …悲しいなぁ。
 
 
 
 君と旅行に行きたいね。
 結局ずっと考えてる。
 特別なことなんていらなかった。
 だから特別なお酒もつまらなく感じちゃって。
 結局ぼくは
 電気の点かない真っ暗な部屋でいつも同じことを考えるだけ。
 楽しいのは夢の中だけ。
 だけどあの先が見たい。
 最近ずっと同じ展開な気がする。
 駅に着いたら目覚めちゃうんだ。
 ワクワクは積み重なってもすぐ無くなっちゃうんだから。
 ”楽しかった“
 が欲しいんだって。
 …あーあ。
 
 
 
 
 
 
 あ、今日もまた寝落ちしちゃったぁ。
 お酒呑んだからだよね…
 はぁ…
 あれ、でもここって…
 kn「焼きパン!」
 yk「んぇ?」
 しばらく聞いていなかった声がした。
 yk「かねごん!?」
 顔を上げると、やけに解像度の低いふわふわぐにゃぐにゃした駅の改札
 その先に、こんな背景に似合わないほど鮮明な
 かねごん!
 会いたかった!
 駆け寄って行こうとしたけど、
 改札がぼくを許してくれない!
 えええ、どうしたらいいんだろ!?
 肩から提げてるパンパンのかばんをガサガサ漁ってみるけど、
 出てくるのは希望だけ。
 切符なんか無い。
 もう!!!!!!!
 むかついてかばんをばんばん叩くけど
 楽しみとか、そういった感情しか出できやしない。
 出てくるだけで。
 あぁ、やっぱり旅行なんか行けやしないんだって、
 行ける手段なんてないんだって
 思って。
 改札の先、ついにそこにいるあの人も歪んできちゃって。
 星らしきものが光った。
 
 
 
 
 
 そんなところでまた目が覚めた。
 変わらない外の景色と暗い部屋。
 
 
 
 旅行行きたいなぁ…
 
 
 
 
 
 
 
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 終わり
 まあよくわからない話です。
 旅行に行きたい焼きの話。
 次回予告とかするもんじゃないな。
 イラスト出すって言ったのにあんまり進んでない…
あ、アップも載せときます
カラフルペンお借りしました
 じゃあこんな感じで…
 じゃあね👋
 
 
 曲
 あははん僕らは夢幻紀行  電ǂ鯨
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
コメント
16件

とてつもなく好きです!!😭 夢のようにゆったりふわふわとした雰囲気で物語が進んでいくのが、🍞のイメージにぴったりで、物語の展開も何度も読み返したくなるほど大好きです… この小説が素敵すぎて曲も聞かせていただいて、めちゃハマっちゃいました!笑 想像よりシンプルで短い曲だったので、あの曲からこんなにも壮大な世界観を生み出していることに驚きました…!凄すぎます…! 素敵な小説をありがとうございました!🥰
うおお…切ない…… 🍞が寂しそうで寂しそうで…こっちまで悲しくなってくる😢 旅行…行けるといいね…… そしてやっぱり絵が可愛すぎる︎︎👍︎💕
手抜き駄作です