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stgr : hrsg × rdi ヘラシギ × ラディ : ハピエン?
*( 心の声 )* 「 台詞 」 「 電話 」 ゲーム音
※ 本人様とは一切関係ございません ※
☆ ヘラシギ 視点
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免許センターの片隅で 座り込むキミは
まるで捨てられた子猫みたいで
とても声を掛けずには居られんかった。
キミはもう忘れてしまったかもしれんけど
僕はずーっと覚えてる。
僕たちはむかし ーーー ⋯ 。
hrsg「 はぁい、ほなまたね 」
rdi「 ⋯⋯⋯ 。」
hrsg「 どしたん、ラディくん。 」
rdi「 今大丈夫すか? 」
hrsg「 大丈夫やで、どうしたん? 」
rdi「 ずっと上で待ってたんですよ 」
hrsg「 あ、待ってたん?
話しかけてくれて良かったのに 」
rdi「 いややっぱ、
お取り込み中だったみたいなんで 」
hrsg「 あ 、いいよいいよ ⋯ 」
rdi「 その後にすごい電話が来たんで
ここで待ってました⋯。 」
hrsg「 ラディくん 、どしたんどしたん? 」
rdi「 電話番号交換したくて 、 」
hrsg「 あ 、そうやった交換しとらんかったね
送るからちょっと待ってなぁ 。 」
rdi「 あ 、来た ⋯ 。ありがとうございます
今日のところは失礼します
またなんか困ったら連絡しますね 」
hrsg「 そう? 分かった 。 また来てな 。」
rdi「 はい 。」
⋯⋯ 。
あの会話から〇ヶ月、キミからの連絡は一度もない
あれから、起きてないのかな 。
キミは困ってないのかな 。
それとも、僕じゃない誰かを頼ってるのかな ⋯ 。
きみに会いたいよ、ラディくん 。
ピピーピピピ。
⋯あ。
キミのことで頭がいっぱいで
餓死しちゃった 、、笑
⋯⋯⋯ 、今 、個人医通知を押したら
来てくれるのは君かな 。
君だといいな ⋯ 。
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯ ピコン 。
???「 あ、これ自分行かせてください! 」
?!?「 は〜い 、お願いします!! 」
rdi「 ヘラシギさ〜〜〜ん ! 」
hrsg「 ⋯ ラディくん 、!? 」
rdi「 お久しぶりですぅ 。 」
hrsg「 え、ラディくん?? 」
rdi「 そうですよ? 忘れちゃいました? 」
hrsg「 いや、まさかほんとに⋯。 」
⋯⋯ 来るとは思ってなかった 。
rdi「 餓死ですね 、ご飯食べましょー ? 」
hrsg「 んふふ 、そうやねぇ 。
ラディくんの言う通りやわ 。 」
rdi「 前色々お世話になったんでタダでいっすよ 」
hrsg「 あ、ほんま? 全然切ってくれて良いのに 」
rdi「 僕からの小さな御礼ですよ 〜 。 」
hrsg「 ありがとうねぇ 。 」
rdi「 はい 、ぐっ ぐっ 。ここが良いっすよね ー?
よいしょ 、っしょ ⋯⋯⋯ 。 」
⋯君が来なかった理由を僕は聞いて良いんだろうか
迷惑だったりしないかな 。
こうして来てくれたのは君の 意思 ?
それとも ⋯ たまたま ??
聞いていいか 、分からない 。 分からないけど 、
キミの言葉で 、自分の意思って 、聞きたいな ⋯ 。
rdi「 ⋯ よしっ 、おはようございます ー 。 」
hrsg「 ラディくん ⋯ ? 」
rdi「 はぁい? 」
hrsg「 ⋯ 困り、事とかなかったん ? 」
rdi「 困り事ですか ⋯⋯ ???
いや 、、特には ⋯ ? なんでですか ? 」
hrsg「 いや、最初さ
困ったら連絡するぅ 言っとったやろ?
あれ以来連絡こんから
困ってないんかなぁって心配で 、な 。 」
言葉が 、つまる 。
鼓動がどくどくと 、早く脈打つ音が聞こえる 。
君の返答次第で僕は 、僕は ⋯ 、。
rdi「 あ 〜〜〜〜〜 ⋯⋯⋯ 笑
実はあの後ヘラシギさんに教えてもらった
個人医の方と話して、
無線番号教えて貰って 、
入れてもらったんです 」
hrsg「 ⋯⋯ 、 うん 。 」
あぁ 、やっぱり 、僕以外に頼れる人 、見つけて ⋯
rdi「 入れてもらったのは良かったんですけど 、
それ以降ちょっとずっとあの ⋯ 爆睡してまして 笑
今日久々に起きたんです ⋯ 笑 」
hrsg「 ⋯ ふ 、ハハハ 。 そうだったん ? 笑 」
なぁんや 、なんや 、そうやったんや 。
あーあ 、 良かったぁ ⋯ 。
君のその言葉で、大笑いする僕を
君は不思議そうに見つめてくる 。
その様子が可愛らしくて 、更に笑みが増す 。
ああ 、もう 。 君は本当に可愛いなぁ。
そのあとラディくんは仕事に戻り僕も仕事に戻った
それ以降は起きて暇なラディくんが
お客さんとしてきてくれたり、
僕が暇電を掛けたりと、仲良くしてな 。
⋯ けどやっぱ
ラディくんが僕のこと思い出すことはなかった ⋯
ラディくんが僕に電話番号を聞いた日から
一年が経った。
閉店したうちの店で二人でのんびり飲んどる時
軽い気持ちと少しの期待で聞いたこの質問 。
hrsg「 そういやラディくんは
恋人さんとかおらへ んの? 」
⋯ “ 初めまして ” の時と同じ質問 。
rdi「 いやいやいませんよ 笑
ってあれ 、前にも言いませんでしたっけ 」
hrsg「 ま 、え ⋯ ?? 」
rdi「 あれ 、気の所為かな
なんかデジャヴ感じたんだけど ⋯ 」
hrsg「 ⋯⋯ 。 そうやったかなあ ? 」
rdi「 う ーーーーー ん ⋯ 。 」
⋯⋯⋯⋯ 、もう一押ししたら
思い出したりするんやろか
なんて、歪んだ思考が頭を支配する 。
医者からは無理に思い出させると
記憶が歪んで一生思い出さなくなるかも、
と言われてた
けど僕は、いま、試さずにはいられへん 。
hrsg「 ⋯ 、好きな人とかはおらんの 」
rdi「 僕の好きなひ 、と ??
ぁれ 、なんか 、誰か居た気がスル 、のに
だれだ 、ろう 」
ぼろぼろと目から涙を零しながら、
無理やり 記憶をたどる君を
止めようと思えば止められた
だけど僕はしなかった、君が、キミが僕を
覚えていないことが苦しかったから。
結局僕は君の事を考えてるフリをしてただけで
自分のことしか考えていなかった。
hrsg「 ⋯ きみの 、好きな人は 、だぁれ? 」
キミの頭を、 記憶を、
ショートさせてしまうかもしれない
けれど僕は君に追い打ちをかけた 。
rdi「 ⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯ 。 」
数分の沈黙が流れた、ああ、ダメだったか ⋯ 。
キミは僕を思い出せはしなかったんだね 。
キミの気持ちを疑うわけじゃないけど、
こんなにも1人にされるといやでも考えてしまう。
本当は僕の事好きじゃなかったんじゃないかって。
告白もキスも、夜の営みも。全て僕からやったし。
別に構わんかった、君が受けいれてくれるだけで。
最初の頃はずっとさん付けで、
僕が良いって言ってもずっとずっとさん付けで。
やっと呼び方が変わったと思たら
今度はくん付けで。ほんま律儀な子やで。
キミが僕を呼び捨てにするのは
気持ち良くてトビかけてるとき だけやもんね ⋯ ♡
僕の下で可愛く鳴く姿は今でも鮮明に覚えとる
ああ 、 けど 、さすがに ⋯ 。
もうそろ 、一人はキツいで ⋯ 、ラディくん ⋯ 。
rdi「 ⋯⋯⋯ギ 」
hrsg「 ⋯ え? なんて ? 」
rdi「 ヘラ 、シギくん 。? 」
hrsg「 ラディ 、く ⋯ その呼び方 ⋯ 、。 」
rdi「 ヘラシギくん 、俺 、俺 ッ ! 」
僕が言葉を発する前にカウンターをとびこえて
キミは僕を抱きしめた
ラディくんの力強い抱擁に苦しさも覚えたけど
それどころやなかった、
思い出した、ラディくんがぼくの。
僕との記憶を思い出してくれた。
それが嬉しくて嬉しくて、言葉が出なくて
ただ、ただ。ハグを返して、涙を流すことしか
僕には出来んかった。
あの後 、昔みたいな甘い甘い夜を明かした 。
僕の下で可愛く鳴くラディくんは
昔のまんまで、でもやっぱり久しぶりだったから
身体は固くてもう昔の快楽なんて覚えてなくて 。
けどそれが、初々しい反応を呼んで
僕の気持ちを燻った。
朝日が昇って色々話をした。
ラディくんが記憶をなくした日のこと
お店のこと 、個人医としてのこと
そして 、僕がどれほどの時間
ラディくんのことを待っていた、とかね。
けど、ラディくんの記憶は
完全に戻った訳じゃなくて、
くり抜かれたかのように
すぽんと、忘れているところもあった
僕が無理矢理思い出させた弊害なのか、
それとも怪我の影響なのか。
分からない、けれど、
僕は、キミの記憶が全て戻らない悲しみより
僕を思い出してくれたことへの喜びの方が強かった
やっぱり僕は、
僕のことしか、考えてないみたいや。
ごめんな、ラディくん 。
これから一緒に忘れてしもたこと思い出してこな⋯
fin .