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〖 stgr rd-編 〗

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〖 stgr rd-編 〗

1 - Special Episode . ① hrsg × rdi

♥

370

2024年10月11日

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━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━




stgr : hrsg × rdi ヘラシギ × ラディ : ハピエン?




*( 心の声 )* 「 台詞 」  「 電話 」 ゲーム音




※ 本人様とは一切関係ございません ※


☆ ヘラシギ 視点



━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━


















免許センターの片隅で 座り込むキミは

まるで捨てられた子猫みたいで

とても声を掛けずには居られんかった。

キミはもう忘れてしまったかもしれんけど

僕はずーっと覚えてる。

僕たちはむかし ーーー ⋯ 。






















hrsg「 はぁい、ほなまたね 」




rdi「 ⋯⋯⋯ 。」


hrsg「 どしたん、ラディくん。 」


rdi「 今大丈夫すか? 」


hrsg「 大丈夫やで、どうしたん? 」


rdi「 ずっと上で待ってたんですよ 」


hrsg「 あ、待ってたん?

話しかけてくれて良かったのに 」


rdi「 いややっぱ、

お取り込み中だったみたいなんで 」


hrsg「 あ 、いいよいいよ ⋯ 」


rdi「 その後にすごい電話が来たんで

ここで待ってました⋯。 」


hrsg「 ラディくん 、どしたんどしたん? 」


rdi「 電話番号交換したくて 、 」


hrsg「 あ 、そうやった交換しとらんかったね

送るからちょっと待ってなぁ 。 」


rdi「 あ 、来た ⋯ 。ありがとうございます

今日のところは失礼します

またなんか困ったら連絡しますね 」


hrsg「 そう? 分かった 。 また来てな 。」


rdi「 はい 。」




⋯⋯ 。

あの会話から〇ヶ月、キミからの連絡は一度もない

あれから、起きてないのかな 。

キミは困ってないのかな 。

それとも、僕じゃない誰かを頼ってるのかな ⋯ 。

きみに会いたいよ、ラディくん 。





ピピーピピピ。

⋯あ。

キミのことで頭がいっぱいで

餓死しちゃった 、、笑

⋯⋯⋯ 、今 、個人医通知を押したら

来てくれるのは君かな 。

君だといいな ⋯ 。







⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯  ピコン  。


???「 あ、これ自分行かせてください! 」


?!?「 は〜い 、お願いします!! 」









rdi「 ヘラシギさ〜〜〜ん ! 」


hrsg「 ⋯ ラディくん 、!? 」


rdi「 お久しぶりですぅ 。 」


hrsg「 え、ラディくん?? 」


rdi「 そうですよ? 忘れちゃいました? 」


hrsg「 いや、まさかほんとに⋯。 」

⋯⋯ 来るとは思ってなかった 。


rdi「 餓死ですね 、ご飯食べましょー ? 」


hrsg「 んふふ 、そうやねぇ 。

ラディくんの言う通りやわ 。 」


rdi「 前色々お世話になったんでタダでいっすよ 」


hrsg「 あ、ほんま? 全然切ってくれて良いのに 」


rdi「 僕からの小さな御礼ですよ 〜 。 」


hrsg「 ありがとうねぇ 。 」


rdi「 はい 、ぐっ ぐっ 。ここが良いっすよね ー?

よいしょ 、っしょ ⋯⋯⋯ 。 」


⋯君が来なかった理由を僕は聞いて良いんだろうか

迷惑だったりしないかな 。

こうして来てくれたのは君の 意思 ?

それとも ⋯ たまたま ??

聞いていいか 、分からない 。 分からないけど 、

キミの言葉で 、自分の意思って 、聞きたいな ⋯ 。

rdi「 ⋯ よしっ 、おはようございます ー 。 」


hrsg「 ラディくん ⋯ ? 」


rdi「 はぁい? 」


hrsg「 ⋯ 困り、事とかなかったん ? 」


rdi「 困り事ですか ⋯⋯ ???

いや 、、特には ⋯ ? なんでですか ?  」


hrsg「 いや、最初さ

困ったら連絡するぅ 言っとったやろ?

あれ以来連絡こんから

困ってないんかなぁって心配で 、な 。  」


言葉が 、つまる 。


鼓動がどくどくと 、早く脈打つ音が聞こえる 。

君の返答次第で僕は 、僕は ⋯ 、。

rdi「 あ 〜〜〜〜〜 ⋯⋯⋯ 笑

実はあの後ヘラシギさんに教えてもらった

個人医の方と話して、

無線番号教えて貰って 、

入れてもらったんです 」


hrsg「 ⋯⋯ 、 うん 。 」

あぁ 、やっぱり 、僕以外に頼れる人 、見つけて ⋯



rdi「 入れてもらったのは良かったんですけど 、

それ以降ちょっとずっとあの ⋯ 爆睡してまして 笑

今日久々に起きたんです ⋯ 笑  」



hrsg「 ⋯ ふ 、ハハハ 。 そうだったん ? 笑 」




なぁんや 、なんや 、そうやったんや 。

あーあ 、 良かったぁ ⋯ 。

君のその言葉で、大笑いする僕を

君は不思議そうに見つめてくる 。

その様子が可愛らしくて 、更に笑みが増す 。

ああ 、もう 。 君は本当に可愛いなぁ。








そのあとラディくんは仕事に戻り僕も仕事に戻った

それ以降は起きて暇なラディくんが

お客さんとしてきてくれたり、

僕が暇電を掛けたりと、仲良くしてな 。

⋯ けどやっぱ

ラディくんが僕のこと思い出すことはなかった ⋯

ラディくんが僕に電話番号を聞いた日から

一年が経った。

閉店したうちの店で二人でのんびり飲んどる時

軽い気持ちと少しの期待で聞いたこの質問 。

hrsg「 そういやラディくんは

恋人さんとかおらへ んの? 」


⋯ “ 初めまして ” の時と同じ質問 。



rdi「 いやいやいませんよ 笑

ってあれ 、前にも言いませんでしたっけ 」


hrsg「 ま 、え ⋯ ?? 」


rdi「 あれ 、気の所為かな

なんかデジャヴ感じたんだけど ⋯ 」


hrsg「 ⋯⋯ 。 そうやったかなあ ? 」


rdi「 う ーーーーー ん ⋯ 。 」


⋯⋯⋯⋯ 、もう一押ししたら

思い出したりするんやろか

なんて、歪んだ思考が頭を支配する 。

医者からは無理に思い出させると

記憶が歪んで一生思い出さなくなるかも、

と言われてた

けど僕は、いま、試さずにはいられへん 。



hrsg「 ⋯ 、好きな人とかはおらんの 」


rdi「 僕の好きなひ 、と ??

ぁれ 、なんか 、誰か居た気がスル 、のに

だれだ 、ろう  」


ぼろぼろと目から涙を零しながら、

無理やり 記憶をたどる君を

止めようと思えば止められた

だけど僕はしなかった、君が、キミが僕を

覚えていないことが苦しかったから。

結局僕は君の事を考えてるフリをしてただけで

自分のことしか考えていなかった。

hrsg「 ⋯ きみの 、好きな人は 、だぁれ? 」


キミの頭を、 記憶を、

ショートさせてしまうかもしれない

けれど僕は君に追い打ちをかけた 。

rdi「 ⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯ 。 」


数分の沈黙が流れた、ああ、ダメだったか ⋯ 。

キミは僕を思い出せはしなかったんだね 。

キミの気持ちを疑うわけじゃないけど、

こんなにも1人にされるといやでも考えてしまう。


本当は僕の事好きじゃなかったんじゃないかって。

告白もキスも、夜の営みも。全て僕からやったし。

別に構わんかった、君が受けいれてくれるだけで。


最初の頃はずっとさん付けで、

僕が良いって言ってもずっとずっとさん付けで。


やっと呼び方が変わったと思たら

今度はくん付けで。ほんま律儀な子やで。


キミが僕を呼び捨てにするのは

気持ち良くてトビかけてるとき だけやもんね ⋯ ♡

僕の下で可愛く鳴く姿は今でも鮮明に覚えとる


ああ 、 けど 、さすがに ⋯ 。

もうそろ 、一人はキツいで ⋯ 、ラディくん ⋯ 。





















rdi「 ⋯⋯⋯ギ 」


hrsg「 ⋯ え? なんて ? 」


rdi「 ヘラ 、シギくん 。? 」


hrsg「 ラディ 、く ⋯ その呼び方 ⋯ 、。  」


rdi「 ヘラシギくん 、俺 、俺 ッ ! 」



僕が言葉を発する前にカウンターをとびこえて

キミは僕を抱きしめた

ラディくんの力強い抱擁に苦しさも覚えたけど

それどころやなかった、

思い出した、ラディくんがぼくの。

僕との記憶を思い出してくれた。

それが嬉しくて嬉しくて、言葉が出なくて

ただ、ただ。ハグを返して、涙を流すことしか

僕には出来んかった。





あの後 、昔みたいな甘い甘い夜を明かした 。

僕の下で可愛く鳴くラディくんは

昔のまんまで、でもやっぱり久しぶりだったから

身体は固くてもう昔の快楽なんて覚えてなくて 。

けどそれが、初々しい反応を呼んで

僕の気持ちを燻った。





朝日が昇って色々話をした。

ラディくんが記憶をなくした日のこと

お店のこと 、個人医としてのこと

そして 、僕がどれほどの時間

ラディくんのことを待っていた、とかね。

けど、ラディくんの記憶は

完全に戻った訳じゃなくて、

くり抜かれたかのように

すぽんと、忘れているところもあった

僕が無理矢理思い出させた弊害なのか、

それとも怪我の影響なのか。

分からない、けれど、

僕は、キミの記憶が全て戻らない悲しみより

僕を思い出してくれたことへの喜びの方が強かった

やっぱり僕は、

僕のことしか、考えてないみたいや。

ごめんな、ラディくん 。

これから一緒に忘れてしもたこと思い出してこな⋯











fin .

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