テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
1,038
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
_ガラガラガラ
今日もまだ誰もいない教室に1番に入る。
またいつも通りの日々だ
_ピコン(スマホの通知音)
『急でごめん。今日のバイトシフト入ってくれないか?』
『飯奢る』
「…まじかよ…」
「まぁ…タダ飯食えるなら…いっか…」
“ 別にいいっすよどうせ暇なんで “
『たすかる。ガチで奢るから何食べたいか考えといて』
” タダ飯あざす “
『学校頑張れよ』
” 頑張ること無いっす “
『授業サボんな』
” うい “
自分の返信にリアクションがついたことを確認してスマホをポケットに押し込む。
顔を上げれば見覚えのある女子がこちらを見て立っていた
「あ、あの…!」
「あなたにお話があるんですけど…!」
「…なんすか?」
「てか、誰。」
「あ、えっと、この前間違えてあなたの席に教科書とか入れてしまった人です!」
「そうじゃなくて」
「名前。」
「へ…?あ、鈴木晴香と、申します…!」
「そ、鈴木サンね」
「みょ、苗字…」
「あ、?なに?」
「いえ!なんでも!」
「ぇあそう!話があるんです!」
「なに」
「もうそろ夏休みに入ると思うんですけど…」
「私と一緒に、旅……旅………?」
「旅、に出てくれませんか?!」
「はぁ…?無理」
「第一なんで俺なわけ」
「他の女子でいいでしょ」
「ちゃんと、理由があるんです!」
_ガラガラガラ
「〜でさぁ?」
「え〜それがちしんどw」
「あ、」
「えと、放課後とかってお時間ありますか…?」
「無理。用事ある」
「バイト…とか…ですか?」
「だったらなんなの」
「…理由聞いてくれますか?」
「その時次第」
「連絡先、ください」
「バイト遅れるわけにはいかないでしょうし…」
「…まぁいいけど」
「意味わかんない内容だったら消すから」
「それはもちろん大丈夫です」
「スマホだして」
「え、校則とか…」
「今しなくていつすんの」
「俺が持っとけば誰も何も言わないから渡して」
「ぇ、ぁ、ど、どうぞ…?」
「……俺があんたのスマホロック解除できると思ってんの」
「あ、確かに…」
「はい」
「いつメッセ送ってもいいけどバイト夜までだから既読付くのは遅いから」
「ありがとうございます…!」
「…じゃ」
なんで急に話しかけてきたのか、
なんで俺なのか。
その時は特になんとも思ってなかった。
なのに、今思えばこの時からきっと、なんの価値も無かった俺の人生は大きく変わり始めたんだ。