テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
『双子の名探偵は今日も嗤う』〜謎あるところに闇は生まれる〜
第4章 『愛するが故に犯してしまった罪
破った約束』
〜護る為に嘘を吐く〜
第1話 夏の暑さに罪を犯す
『青い空に暑い太陽……海水浴日和ー!』
『主様ー!一緒に泳ぎましょう!』
『うん!』
『元気ね…2人共。』
『えぇ。ラムリ君はいつも通りですが百合菜様も感化されてはしゃいでますね。 』
ここはヴェリス。みんなで夏休みを満喫していた。
『まさか休暇を貰えるなんてな。フィンレイ様も太っ腹だよな〜。』
『それもこれも主様達のおかげですよ。天使狩りも依頼も順調にこなしてくれましたから。』
『そんな事ないわよ。みんながいつも頑張ってるからよ。』
『ありがとうございます、主様。』
『ところで、主様。』
『何かしら、アモン。』
『なんで脱がないんすか?その下水着っすよね?』
『……。』
私はぷいっと視線をそらす。
『へぇ…?』
小悪魔スイッチON
『どんな可愛いのを着て着たんすか?見せてくださいよ。』
『い、嫌よ。その、私は…や、焼けるのが嫌なの。』
『日焼け止め塗ってあげるっす。』
『お、泳げないの。』
『運動神経抜群だって百合菜様から聞いてるっす。』
『く…っ。』
(隙がない…。)
(甘いっすよ。主様。主様が断る理由を全部把握してるっから。さぁ、観念してその上着を脱ぐっす。)
『アモン君。そんなに急かしたら主様が可哀想だよ。』
『ルカス…ありが――。』
『水着を見たいなら自分から脱ぐように仕向けないと、ね?』
『…ルカスの裏切り者!』
『ルカス様達何やってんだろ。』
『ふふ、楽しそう。ねぇ、ラムリもう少し奥まで行ってみよう?』
『え、危ないですよ、せめて浮き輪を…。』
『わっ!』
私は波に足を取られ海の中に入ってしまう。
『主様!』
『!百合菜…!』
私は海へ飛び込む。
バシャーンっ!
『げほ、げほ!』
『百合菜!大丈夫!?』
『う、うん。ありがとう、お姉ちゃん…。』
『他はなんともない?』
『うん、お姉ちゃんが早く助けに来てくれたから。』
『良かった…。』
私は百合菜を抱えて岸にもどる。
『上着が濡れてしまいましたね…。』
『…そうね。アモン、目をキラキラ させないで。』
『いや〜やっと脱いでくれると思ったら…。』
『もう…。』
私は上着を脱ぐ。
『……。』
『いや、想像の100倍大人っぽくて可愛いんすけど。』
『お姉ちゃんスタイル良いのに水着見せるの嫌がるんだから…名付けて、『悩殺紫レース水着!』』
『変な名前付けるのやめなさい!』
『…でも、やっぱり上着着てた方がいいっす。』
『え?』
『他の男に見られるの……嫌っすね。』
(いつもの服でも大人っぽくてやばいのにこんなの反則っすよ…。主様のことを赤面させようと思ったのに……。してやられたっす。)
『…アモン顔赤い。』
『み、見ないでくださいっす。』
『せっかく水着になったから……泳いでこようかしら。』
『私は少し休んでようかな。遊びすぎて疲れちゃった。』
『お供しますよ、主様。』
『俺も行くっす〜。』
『結構冷たいのね…。』
『浮き輪入りますか?』
『えぇ。使わせてもらうわ。』
『ふふっ。』
『どうかした?』
『主様とこうして海にいると主様と二人きりになれた気がして…。』
『ルカス……。』
『主様……。』
『俺もいるっす!』
『わっ!』
『抜け駆けさせないっすよ〜。』
ヴェリス マーメイドホテル
『ここがしばらくの間泊まるホテルです。』
『凄い…海の中みたい!』
『マーメイドホテルと言って至る所に貝殻があるんですよ。主様達の部屋は124号室です。我々は125室と126室です。何かあれば直ぐに部屋に参りますね。』
『ありがとう、ルカス。』
『お姉ちゃんと一緒の部屋だ〜!』
『ふふ、楽しみね。』
ガチャ
『広ーい!それに凄く綺麗!まるで人魚姫になったみたい。』
『はしゃぎすぎよ百合菜。ほら、まずは荷物を整理して、その後に夜ご飯のこととか話し合わないと…。』
『お姉ちゃんったらせっかくの休みなんだし、少しくらい真面目になるのやめたらいいのに!』
『し、仕方ないでしょう。職業柄、緊張感を持って普段過ごしてるんだから……。』
『ふふ、まぁそういう所もお姉ちゃんらしくて好きだけどね。あ、そうだ。お姉ちゃん、ここ着物貸してくれるんだって。お揃いにしようよ!せっかくなら髪型もお揃いにしてさみんなびっくりさせようよ!分かるかな〜?』
『ふふ、面白そうね。いいわよ。』
(百合菜が楽しそうならいっか…。)
夜、ロノがホテルのキッチンを借りて夜ご飯を作ってくれた。執事達のいる部屋で夜ご飯を済ませ、私達はホテルの大浴場へ向かった。
『ふぅ……。』
『…水着着てる時から思ったけど、お姉ちゃんって胸大きいよね。』
『っ!ど、どこ見てるのよ!』
『えー?いいじゃん2人だけなんだし〜。』
『ちょ、やめなさ…っ!』
隣の大浴場。
『なんて話してんだよ主様達は……。』
『ふふ、まぁまぁ。楽しそうでいいじゃない。』
『麻里衣って大人っぽくて胸もデカいんだな〜いいこと聞いたな。』
『ハナマルさん?(圧)』
『は、はしたないですよ…全く…。』
『いや〜でも水着の主様可愛かったっすよね。してやられたっすよ。』
『アモン顔真っ赤にしてたもんな。』
『ふふ、でもこうして主様と一緒に旅行ができて嬉しいな。』
『あぁ。そうだな。』
数時間後――。
『みんな分かるかな?』
『流石に分かるんじゃない?』
私達はお揃いの着物に着替え、髪型もお揃いにしみんなのいる部屋に入った。
125室 1階の執事・2階の執事・3階の執事の部屋
『みんなー!どっちか分かる?』
『お揃いの着物にお揃いの髪型してると全然分かんねぇな…。』
『うーん…。ルカス様分かりますか?』
『ふふ、仮面もつけてるなんて手が凝ってるね。麻里衣様が百合菜様で百合菜様が麻里衣様だから……。うーん、難しいですね…。』
『ルカス、私と一緒に仕事行ってるのに分からないかしら?』
『難しかったかな?』
『……よし、分かった。左が百合菜で。右が麻里衣だな?』
『それでいいの?』
『あぁ。』
『…ふふっ。流石ね。正解よ。』
『やっぱりダメだったか〜。口調も変えてみたんだけど。』
『分かりますよ。何年主様といると思ってるんですか。』
『じゃあ次は隣の部屋のみんなに聞いてみよう!行くよ!お姉ちゃん!』
『えぇ。』
『楽しそうだね。』
『えぇ。』
126号室 地下の執事・別邸1階・2階の執事の部屋
『どっちがどっちか分かるかしら?』
『おや、2人共お揃いの着物を着てますね。』
『本当に瓜二つだ…流石双子。』
『うーん、難しいね…シロわかる?』
『……。』
『簡単だな。こういうのは首から下を見れば…』
『ハナマルさん、あくまで顔を見て判断して下さいね?』
『…分かりました!右が麻里衣様で、左が百合菜様です!』
『テディ、本当にそれでいい?』
『はい!』
『せいかーい!みんな流石だね。』
『隣の部屋の執事のみんなにもやったけど正解されちゃってね。』
『分かりますよ。どんな主様でも魅力的ですから。』
『ユーハン…。』
『ふふ、びっくりさせちゃってごめんね。お姉ちゃん、そろそろ寝よっか。』
『そうね。おやすみなさい、みんな。』
『おやすみなさいませ、主様。』
その日の深夜のこと――。
『はぁ、はぁ…。』
『――。』
『どうしよう、私、私…っ。』
『そこにいるのは誰だ!』
『っ!』
灯りで顔を照らされる。
『お前…っ!それ…!あ、待て…っ!』
ダッダッダッ…!
カチッ。事件の歯車が動き出す。
そんな音がした。
次回
第2話 仮面をした少女
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!