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ていうか🖤が出ません不憫な💙がいるだけです
頭がグルグルと潰されそうに苦しまぎれの言い訳を自分のせいとは言いきれず周りにばっか押付けている。
何をされていようとも周りの声で受けた影響で自分を殺した。くだらない言葉が頭を埋める
揺れる電車は最寄りに近づいて行くが考えばかりが頭を彷徨く。
「……」
誰に何を言いたいかも分からず吊革から手を離し電車を離れる人々の足だけを見ている俺はどれだけ惨めなのだろうか。
「あの、おかめさん…ですよね」
終電間近の電車は人が多くいるわけでもなく、俺の名を読んだであろう人の声は辺り響く。
聞き覚えのある声に耳を動かし目で見上げると、同じダンスジャンルを持つメンバーがそこには立ち尽くしていた
「…きっつん」
「元気無、どうしました?」
小声で隣に座る狐を無視する様に黙り込む。
自分ながらにガキだと思うしかなく手を足の間で組みながら視線を戻す。
「何かあるならお聞きしますよ。飲みながら話します?」
次の駅は確か狐の最寄りだと言っていただろうか。
元バーテンダーのバイト、愚痴るにはちょうどいい相手なのかもしれない。
暗闇を走る数人しか乗っていない電車で回らない頭を巡らせていく。
「うん。そうしてもらおうかな」
「わかりました、そこまで片付いてないんですが…
許してください」
照れくさそうに頬を指で掻くに平気だよと無理な笑顔を作りこみ返事をする。
『次は〜××駅〜お出口は右側です。
Next is ××Station. The exit is on the right.』
聞きなれたアナウンスに耳を打たれながら口を開く。
「ここだよね。きっつんの最寄り」
「はい。行きましょうか」
前を歩く狐の後ろについて行きながら見慣れぬ街を歩いていく。
狐いわくカフェ、居酒屋、ホテル、コンビニの品まで他に比べ少し充実しているからここのマンションを借りてるそう。
東京なんて似たようなとこありまくりやろと考えながら軽く流して後ろについて行く
┈┈┈┈┈┈┈┈
「ここです。荷物適当に置いといてください」
「どーもぉ、しつれいしまーす」
手にぶら下がったコンビニ袋を机に置くと目に映ったのは0.03mmと書かれたコンドーム。
「…洗面台借りるね。手洗う」
「は〜い」
廊下から顔を出した狐を通り過ぎながら洗面台であろう場所に足を運ぶ。
手から流れ落ちる水を眺めながら鏡に映る自分に目を落とせば自身の眼は霞の様な霧がかっているようで、見るのが嫌になる。
「…ちっ」
死にたくなる前にとズボンに手を擦り付け水気をふきとり無意識なままリビングに戻ると狐は台所でつまみを作っている。
油断しとんなぁ。
歩を進めると狐は振り向くことなく盛り付けている。
「…」
ふわりと香る汗の匂いが鼻にまとわりつく。
「ッはぁ!?」
大の大人が頬にキスをすれば困惑した様に口を開いたのが隙なのが事実、年下の経験値など知らず口を塞ぐ様に重ねてみる。
「ふっ、、?!ぐ、」
「…ん」
口内をなぞる感覚に久しぶりと感じながら目を瞑る狐を見つめる。
「おかめさ」
「狐。」
口を離せば話し始めるものだから、言葉を咄嗟にかぶせ、汗が伝う首を指でなぞれば眉間に皺を寄せこちらを見つめる。
「シちゃおうよ。このまま」
「はぁ…?」
「何言ってるんですか…」
嘲笑する俺とは対照的に顔を顰める狐にすら引き目を覚えず彼の手を自身の腰に巻き付ければ、少し耳を赤くしていた。
勝った。本能的にソレを感じさせる。
「だいじょーぶ、挿れる気なんてないしさ…童貞じゃないでしょ。狐も」
Tシャツの中に手を入れるとインナー越しに鍛えられた筋肉を手に感じ、指で腹筋をなぞろうとしたのも束の間。狐は俺の手をふざけるなと言わんばかりに振り落とした。
「お断りします。」
「…なんで?俺の事嫌い?」
「嫌いどうこうの前に見てられませんね。」
拒絶を目に浮かべるように俺を睨む狐は、俺より小さいはずの体がなんだか大きく見える。
自身の腰に置いたはずの手は気づけば解かれて、台所の空いたスペースに置かれている。
「貴方のことは好きです。我慢するのがやっとなくらいにはね?」
「じゃあ良くない?このまま溶け込んだ所で損は無いと思うけど」
1つ1つの言葉が俺の頭を沸騰させイラつかせていく。理由も分からずじまいで終わらせる程、今の俺は大人じゃないのだ。
「体だけの関係で終わるのが嫌なんですよ。」
淡々と返す当たり前のはずの言葉に腸が煮えくり返りそうだ。
そんな純情な事言って、どうせ裏を返せばフェロモンに当てられる癖に。
「なんかさー、そーいうのめんどくさくないの?」
「はい?」
「さっさとすっ飛ばしてぶち込んだ方が俺の事モノにできるよー?」
笑いながら言えば狐の目は更に光を無くし俺を睨みつける。
「馬鹿ですか。」
「穴埋めに使われる程どうでもいい存在であるなら俺は共犯になりませんよ。」
「…あぁそう。」
もういいか。そう思いながら背けると重力が後ろに向かう。
「っ、なに」
「貴方の幸せは俺が1番願ってる。忘れないで」
先、寝てていいですよと寂しそうな笑いながらおつまみを1口つまむ狐から目を背け、隣の部屋に向かう。
次は🖤多分出ます…🫠