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3 - 天使の導き

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2024年01月15日

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天使の導き

「ねぇねぇ…君、これから飛び降りるでしょ。」

「…それがなんですか?放っておいてくださいよ。もう疲れたんですよ、僕は…あと、誰ですか? 」

「ん?あぁ〜!!自己紹介がまだだったね!僕はねぇ、天使なんだ!」

「……は?」

「だぁ〜かぁ〜らぁ〜、天使だって言ってるでしょ!」

「(よく見たら頭の上に輪っか浮かんでるし、背中に白い翼が生えてる…)ただのコスプレでしょう、天使なんてこの世にいませんよ。」

「君、いじめられてるでしょ。」

「え」

「家に帰っても親からの過度なプレッシャーや、毎日当たり前のように行われる暴力を使ったいじめが原因でしょ?」

「なんで…知ってるんですか…」

「だから言ったじゃん!僕は天使だって。」

「…だったら何です?お迎えですか?」

「君の魂をね、僕にくれないかな?」

「………別に、こんなボロボロの魂でも良ければあげますよ。」

「へぇ〜、普段結構頑固な君が素直に了承するなんてねぇ。(まぁそれほど限界ってことか…)」

「でもねぇ〜、今の魂だと天国に持っていけないんだよね。天国に持っていく魂は幸せの感情が詰まってないといけないんだよね〜」

「…だから僕にどうしろって言うんですか。」

「……君に少しでも幸せになって欲しいんだよね〜」

「他を当たってください(即答)」

「えぇ〜待ってよぉ!そんな即答しなくたっていいじゃないか〜!少し幸せを分けてあげるだけなんだからさ!」

「…僕に好きなものなんてありませんよ。好きな食べ物、好きな音楽、好きな教科……そんなもの、なかったんですから。」

「じゃあ探しに行けばいいじゃん!この僕と一緒にさ!!」グイッ

「ちょ、ちょっとm」

「それ〜!!」

「うわあぁぁぁぁ…」




「はい!ここが遊園地だよ!」

「(まさか飛んで行くとは思わなかった…)でも僕、現金とか持ってないですよ、大丈夫なんですか?」

「いいじゃん!どうせ死ぬ身なんだしさ!後のこととか忘れちゃって楽しもうよ!じゃあまずは…アトラクション全制覇だー!!」グイッ

「おわあぁぁぉぁぁ…」




「すごいですね、まさに絶景だ…」

「ホントだよね〜!やっぱ遊園地はいつ行っても飽きないもんだね〜!」

「…何でこんなに僕なんかに尽くしてくれるんですか?」

「だから言ったじゃん、天国に魂を持っていくには幸せの感情を詰めた魂じゃなきゃ持っていけないって。これ以外に理由は無いよ。 」

「そうですか…僕、好きなものが1つだけできたかもしれません。」

「お!なになに?」

「こうやってあなたと一緒に遊ぶこと、ですかね…」

「なに〜?僕もしかして告白されちゃったりする?」

「っ!!違いますよ!」

「あはは!……君は今、幸せ?」

「はい、とても。」

「じゃあこれで天国に魂を持ってあげる状態になったわけだ!」

「じゃあ…今までお疲れ様!」






ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ

「……?天井?」

「!!!先生っ!輝くんの意識が戻りました!」

「…あれ?何で僕、生きてるんだ…?」

「輝!」「輝くん!」ギュッ

「父さん?母さん?なんで…」

「母さんから聞いたんだ、お前が学校の屋上から飛び降りたってな。」

「お母さん、あなたが飛び降りたって聞いた時、あまりの衝撃で倒れそうだったのよ!心配させないでちょうだい!」ボロボロ

「……そうだ。あの時、飛び降りたんだっけ…」

「ねぇ、お父さん、お母さん。もし退院できたらさ。」

「遊園地に行きたいな。」


「おい!天使No.7789!今日の魂はどうしちまった!」

「いやぁ〜、すいません。ちょっと手遅れだったみたいで…」

「明日持って来れなかったら地獄に転職させてもらうからな!」

「はい、すいませんでした…」ブツッ

「………はぁ〜。」

「どうした7789。そんなデカいため息ついちまって。」

「いやさ、今日の魂逃したんだよ。」

「そりゃ残念だったな、逃げられちまったのか。」

「いや、にがしたんだよ。」

「はぁ!?何でだよ!?」

「話したところで7788には到底分かりっこないさ〜」トコトコ

「あっおい!」

「はぁ〜。いっそのこと地獄に転職しよっかな〜。」トボトボ

「あの子にはまだこっちで会いたくないからね〜」


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