『世界でたった一人の勇者』
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アイテム番号:SCP-9224
オブジェクトクラス:Anomalousアイテム→ketel
特別収容プロトコル(改定前):SCP-9224、 SCP-9224-AとSCP-9224-B郡は何があってもサイト■■■から逃がす事を禁じられています。サイト■■■の周囲1kmに機動部隊-■-■■を配置する事を決して忘れないで下さい。
特別収容プロトコル(改定後):SCP-9224を発展とした、サイト■■■の近くの街は全て閉鎖されました。街の人々は異常性を受けてしまっています。AKクラス、世界終焉シナリオを引き起こす可能性があります。
説明:SCP-9224は、伝説の剣のような姿をした壊せない剣です。この剣はある1家が同時刻に命を絶った事で財団が目を付け、収容されました。SCP-9224に触れる(触れた人をSCP-9224-Aと呼称。)と建物内にいる人々、建物でなければ周囲1km以内にいる人がSCP-9224-Aを『勇者』として崇めます。これらの人をSCP9224-B郡と呼称されます。SCP-9224-Aは元の性格から変わった様子は見られません。その剣で斬ったものは全てを貫き、その貫いた人、物がSCP-9224-B郡にどれだけ大切な人、物でも貫いたものは『悪役』としてまた1層勇者として崇められます。SCP-9224-B郡はどんどん勇者への忠誠心が高くなり、求める物が過激になります。SCP-9224-Aがどれだけ断っても最終的に圧力に負けて斬り、勇者になります。
SCP-9224-B郡は周りの人にSCP-9224-Aの事を広め、聴いた人はその認識災害を受けてしまいます。
SCP-9224が元々収容されてたサイト■■■の様子を監視カメラで見る分には良しとされており、認識災害を受ける事はありません。
以下はD【削除済】によってサイト■■■で発見された SCP-9224の実験記録です。
【実験記録-1】
目的:SCP-9224に触れて異常性が発生するか。
実験者:D32514
博士:■■博士
《記録が開始される》
D32514:な、なぁ今からこれに触れるのか?
■■博士:はい。大丈夫です。嫌な事は起こりません。
D32514:人生で初めてそんなに信用ない言葉を聴いたね、
■■博士:話いる時間はありません。触れるだけの簡単な仕事、あの彫刻の掃除よりよっぽどマシだろ?
D32514:確かにな、じ、じゃぁ触れるぞ、
《D32514がSCP9224に触れる》
D32514:…な、何も起こらない、ぞ?…博士?
■■博士:(数秒の沈黙)
D32514:だ、大丈夫か?
■■博士:…ヒィ、ロ、(不可解な言葉を発し始める。)
D32514:…は?
■■博士:ヒーローだ、、我々の、勇者、
D32514:お、おい待て、待てって、何を言ってるんだ?お前らは言ってただろ?俺は死刑囚で、1ヶ月此処で働いたら死刑を逃れるんだろ?
■■博士:何を言ってるんだ!!勇者様!!我々の救世主、嗚呼、やっと見つけた、少々お待ちを、
D32514:不味い事になったぞ、
《記録終了》
以下はサイト■■■で見つかったSCP-9224-Aのインタビュー記録です。
《インタビューを開始》
■■博士:嗚呼、我々の救世主であり、世界でたった一人の勇者様、なぜ、こんな所に?
SCP-9224-A:何を言ってんだ?お、俺は、死刑囚で、
(大きく机を叩く音)
■■博士:なんで。そんな事を。
SCP-9224-A:ウッ…い、痛い、
■■博士:す、すみません!!あぁ、わ、私は何を?なぜこんな事を(不可解な独り言を話始める。)
SCP-9224-A:(沈黙)お、おい、水飲めって、博士、お前らの技術ならこれくらい治せんだろ?
■■博士:(尚も不可解な独り言を呟き続ける。)
SCP-9224-A:あー、インタビューを終了させんのは此処か?えっと、…よっと、
《インタビューが中断されました。》
追記:このインタビューからSCP-9224-B郡は勇者の存在を否定されると手段を選ばないと考えられます。
以下はサイト■■■で見つかったSCP-9224-Aを進行する様子です。
《映像記録開始》
SCP-9224-B:ゆ、勇者様、わ、我々に救いを!!
SCP-9224-A:お、おい辞めろ、そんなに近寄ってくんなよ、気持ちわりぃ、
SCP-9224-B:嗚呼、救いを我々の勇者、世界でたった一人の勇者様、救いを、恵を、
SCP-9224-B:死を、私達に死を、もたらして下さい!!
SCP-9224-A:…お、俺は、改心して、、や、やっと、世界の役に経つように、頑張って、
SCP-9224-B:我に死という救いを!
SCP-9224-B:勇者様なら出来るはずなのです!!
SCP-9224-A:あぁ!!やめて!やめてくれ!!お、おれは、しけいしゅうに、もどりたくない!ぅでが、うごくな!!斬るな!!あぁぁぁ!!!
(血飛沫ぎ飛び散る音)
(数秒の沈黙)
SCP-9224-B:嗚呼!!素晴らしい!!悪を、我らから守ってくれた!!流石!世界でたった一人の勇者!!
SCP-9224-B:嗚呼!!嬉しい限りです!勇者様!!
SCP-9224-B:やはり勇者様は素晴らしいのです。嗚呼会えて、出会えた事が奇跡なのだ、
SCP-9224-A:……おれは、かいしんしたんだ、あいつらを、殺ったことも、おれなりに、頑張って、反省して、、うぅ、なのに、また、ぅ、う、
(SCP-9224-Aは数分泣き続ける)
SCP-9224-B:泣く姿も美しいです!!
SCP-9224-B:泣いて救うのですか!!勇者様!!なぜ泣いてる!!でも良いんだ!
SCP-9224-B:弱い姿を見せて、我らに安心を齎してるのですね、嗚呼、たった一人の勇者、流石です。
SCP-9224-A:おれは、俺は!ちがうんだ!勇者なんかじゃない!!おれが悪役なんだ!なんで!なんで!信じてくれない!!見ろ!このつなぎ!!オレンジ色の服!なんで、わかんねぇんだよ!!
SCP-9224-B:嗚呼、声を発する事も全てが美しいのです。
SCP-9224-B:次は、我々を脅かす獣を斬るのだ、
SCP-9224-B:そうだ!!勇者様ならあの忌々しい者を斬ってくれ!
SCP-9224-A:(沈黙)
(SCP-9224-Aが自ら自分を斬る)
(しかし直ちに身体が元の姿に戻る)
SCP-9224-A:ハハッ、だよな、分かってたよ、俺が救われる事はねぇんだな、だよな、勇者は、、自らを犠牲にしてるもんな、
SCP-9224-A:…ちくしょう…
SCP-9224-A:嗚呼、博士、あの彫刻の掃除の方がマシだろ、こんなの、、俺なりの改心が、全部…
《映像記録は此処で途絶えてます。》
追記:SCP-9224-AがSCP-9224に触れ続ける事で認識災害が広まる事が財団のエージェントにより発見されました。
国家の協力し、サイト■■■の近くの街などを閉鎖する事にしました。これにより特別収容プロトコルの改定が決定されました。
追記-この記録により、SCP-9224-Aとなった人物が死ぬ事は出来なくなると分かりました。
追記:この記録により、SCP-9224-AはSCP-9224-B郡にとって、『救い』となる物は、全て貫き、斬る事が、本人の意思ではなくとも開始される事がわかりました。
『俺は、、勇者じゃないんだ、、俺は、世界で、たった一人の、偽物なんだ、、嗚呼、俺の神よ、俺に死を、私に、救いを、齎して、よ… 』
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SCP-9224
『世界でたった一人の勇者』
追記:深夜に書いた報告書だからもしかしたら間違ってるかも。その場合は触れないで…-しろねこ
コメント
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中人)めちゃくちゃ好き……好……
AKクラス世界終焉シナリオは確か、人間性を失うみたいな、 人間に必要な睡眠や食事を行うことが無くなるみたいな感じ!!確かね!! 詳しく知りたいならYouTubeか詳しい人に聴く、SCP財団の記事を見て、なるほど!っとなる!! 頑張ってね!(????)