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学パロ
以下伏せ字なしです
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ふあ、ともう何度目になるかわからないあくびをする。
教卓の前で喋っている教師をちらりと見やる。相変わらず話が下手で、話を聞いてやろうという気にすらならない。
「……おい、小柳、ちゃんと聞いてるか?お前このままだと志望校危ないんだから、せめて授業態度くらいは真面目にしろよ」
うわ。バレた。志望校チラつかせてくんの本当にウザい。
「………ちゃんと聞いてまーす」
彼は絶対聞いていないだろう、という返事に不満げな顔をしていたが、すぐ授業の話に戻っていった。
ぼす。
不意に頭にノートが当たる。
ここは一番後ろの席だから、思い当たる人物は一人しかいない。
「……なんすか、伊波センセ」
「お前授業はきちんと聞けよ。そんなだから馬鹿のままなんだよ」
ため息をつかれる。
彼は教育実習中の伊波ライ先生だ。先生なんて呼びたくもないが。
俺とライは幼馴染だ。6つ離れていたけど毎日遊んでいたし、家が隣同士だったから泊まりもそこそこの頻度でしていた。
俺が中学に上がったタイミングでライもちょうど大学へ進学したので、それきりだったのだけど。
つい最近、また教育実習生として戻ってきたライと、近くで関われるようになった。
が、問題が一つ。俺がライのことを恋愛的な意味で好きだ、ということだ。先生と生徒、なんて関係になったら恋人になんかなれるはずがない。嫌でも先生と呼びたくなくて、どうしようもないのに反抗している。
「うわ。暴言、ヤバ。そっちこそそんなんで教師なれんのかって」
「おま、言うようになって!そもそもお前以外には暴言吐くわけないから」
ばちんとウインクされる。あざとく閉じられた目が、どうしようもなく胸を高鳴らせる。
どうしよう。俺だけ特別みたいじゃん、そんなの。
「誰か一人にでも弱み握られたら駄目に決まってんでしょ」
きっと俺の顔は真っ赤になってるから、机に伏せるようにして呟いた。聞こえてなくてもいい。多分、勘違いしそうになる自分に言い聞かせたかったんだろう。
「でも、ロウはオレのこと他の人に悪く言うような人間じゃないじゃん」
信頼がないと言えない言葉。そんなことを軽々と伝えてしまうライに、俺は負けっぱなしだ。
あのあと、無事に俺は中学を卒業して。高校もなんとか行きたかった場所に入学することができて。そして、3年生になった。ライとはあの時から会っていない。
また今年もぬるりと過ぎる。はやく卒業して、ライに会いに行く。そうやって決めたのが去年。
だったのだが。
「はじめまして!今日からみなさんの担任を持つことになりました、物理担当の伊波ライです。みんなこれから1年よろしくね!」
は。
開いた口がふさがらない。
高校最後の1年、ようやく会えた最愛の人。けれど、肩書はむなしくもあの時よりも厳しくなっていた。
「小柳く〜〜〜ん、あれ、伊波先生ですよね?よかったじゃないですか」
「ああ、お前ずっと話しとったもんな。大好きな伊波先生のこと」
初めてのホームルームが終わるなり、俺の机に駆け寄ってくる友人が2人。
星導は高1のとき、カゲツは高2のとき同じクラスで、今年は2人ともと同じクラスだ、なんて喜んだ時が、もうずいぶんと前のように感じる。
ちなみに星導とカゲツは同じ中学だったらしい。お前らようやく同じクラスになれてよかったな。
クラス発表のとき、どうせ今年も踏み台だ、と期待せず担任の欄を見ていなかったのが仇となったらしい。本当にあの時の俺を恨む。
「お前らいいかげん静かにしろ!学校でその話をするな」
ニヤニヤする2人を一蹴すると、音楽でも聞こうとイヤホンを耳に押し込む。
つまらない、なんて顔をする2人を無視して、耳から聞こえる音楽に耳を傾ける。
ああ、そういえばこの曲もライに教えてもらったものだったな。
ぼす。
また、あの時と同じように頭にノートが当たる。
「よっ、ロウ!久しぶりだな」
「ライ……………」
「伊波先生、な。てかみてみて、じゃーん、オレ、無事先生になれましたよ」
あの時と変わらないウインクをされる。真っ白な白衣を嬉しそうに着ている彼のことが、やっぱり好きだ。
「……おめでと。よかったやん、ずっとなりたいって言ってただろ」
俺は伊波先生の生徒なんて、死んでもなりたくなかったのに。
「はは、ありがと!オレ、お前が初めて持つクラスにいた時運命感じたんだよね」
運命なんて軽々しく言うなよ。俺が今どんな気持ちなのか知らないくせに。
伊波は多分、俺のことを思っててもせいぜい仲のいい幼馴染程度だろう。だから、こんなに嬉しそうに教えてくれる。俺の気持ちが実ることは、もう、ないのかもな。
「……そか、俺もびっくりしたよ」
運命、を肯定はしない。俺は嫌だよ。
1年間ほぼずっと近くにいられるのに、ずっとこんな思いをしていかなくちゃいけないなんて惨めだ。
ライがどんな表情をして聞いているのか、俺は見れない。
彼がおすすめした曲をまだ聴いているんだと知られたくなくて、そっとアプリを閉じた。
「…反応うすいじゃん。もっと喜んでくれるかと思ったのに」
こんな再会じゃなかったら、そりゃあもっと喜んでいたよ、なんて言えるはずもなく。
「薄くねーよ、ライが担任なってくれてよかった」
本心から言ったわけじゃない言葉にも、ライは嬉しそうに笑ってくれて。ずきりと胸が痛んだ。
「………あ!やべ、呼ばれてるんだった。ロウ、またあとで話そうな!」
急に焦った表情で荷物を持って教室を出ていくライ。ばたばたとした様子がなんともかわいらしくて、俺は自分のチョロさ加減に笑った。
ーーーーーーーーーーーーーー
「あ!みてカゲツ、伊波先生小柳くんのところに行った」
「うわほんまや、伊波先生嬉しそう、小柳はちょっと無愛想やけど」
星導が隣にいるカゲツの肩をたたいた。2人に気付かれないようにチラチラと人のすき間から見ているので、断片的にしかわからない。
が、それでも小柳の無愛想はわかるらしい。
「あ〜〜〜〜〜!!もう、伊波先生しょげちゃったじゃん、小柳くんがあまりにも反応薄いから」
「おおかみどこ向いとるん、はよ伊波先生の方見ろや」
二人の願いはむなしく、ようやく彼が伊波の方を向いたのは、伊波が教室を出ていってからだった。
ーーーーーーーーーーーーーー
「ロウ、いいん?伊波先生の方寄らんくて」
「いい」
帰り道。まだ学校からそれほど離れていない場所で、叢雲は小柳に問いかけた。朝のことが気がかりなのだろう。
「いいんですか?伊波先生、小柳くんのこと呼んでましたけど」
星導もそれにノッた。彼の場合、小柳を少しからかってやろう、という気持ちのほうが大きそうだが。
「は?ちょ、戻る」
嘘です、とつけ足す前に小柳は消えた。まったく馬鹿ですねーとつぶやきながら、さ、カゲツ帰ろうと言う星導を見て、叢雲は少しばかり小柳に同情した。
ガラリ、と職員室の扉を開く。
「あの、すみません。伊波先生いますか」
走ってきたから息が切れていて、焦っていたから顔が歪む。
なんだなんだと職員室が騒がしくなる中、当の伊波はというと、嬉しそうに小柳に駆け寄った。
「ロウ、どうしたの?息あがってるし、顔、怖いよ」
落ち着かない様子の小柳を見かねた伊波は、ちょっと別の場所行こう、と理科室へ向かった。
「で?ロウ、急に呼び出してどうしたの」
「は?用事があるのはそっちだろ、俺のこと呼んでたって星導が」
と、そこまで言ったところではたと気付く。
あの男はホラ吹きだ。騙されたのかとそこでようやく気付いた小柳は、このままどうしようかと途方に暮れた。が、せっかく2人きりになれたチャンスだ。何かしないわけにはいかない。
「星導?オレ、なんも言ってないけど」
「あー…あいつホラ吹きだから、騙されました」
ばつが悪そうな顔をする小柳にはは、そうなんだ、と笑う伊波。
「ま、小柳も高校はちゃんと友達できてるみたいでよかったよ。オレ、お前が中学の時わりと心配してたんだからね」
そうなんだ、と素直に嬉しくなる。少しでも俺のことを考えてくれていたんだ。
「余計なお世話やね」
口から出るのは本心とは真逆の言葉だが。
「も〜!お前ほんとかわいくねー、いつの間にか身長も抜かされてるし」
そう、さっきは座っていたからわからなかったのだが、俺はライの身長を越していたらしい。
今まで見えなかったライのつむじまで見えて、また嬉しくなる。
「ははっ、成長期なめんな」
「うわ、やっと笑ってくれた。よかったー、オレ、もう嫌われたのかと」
え。そんな風に思われてたんだ。そんなことないのに、ていうかあの頃よりずっと好きだし。
「…なんで?俺ライのことすげー好きなのに」
肩を掴んで、顔を近づける。お互いの息がかかりそうなくらい近くて、上から見えるライのまつ毛がえらく綺麗だな、なんて思った。
「…ち、近い!!お前、もう大きくなったんだから距離感くらい考えろよ…」
「ちゃんと距離感考えてこれなんだけど」
「は!?お前自認赤ちゃんかよ、考え直せ」
下から飛んでくる言葉に、俺は笑みを浮かべる。なんだか懐かしい、この感じ。
「おい笑うな!オレ真剣なんだけど!」
俺が強く伊波を抑えてるから、彼は動くことができなくて、ジタバタと暴れる。
「うわっ、ちょっと暴れんな_」
「お前こそ離せよ………………うわっ!?」
手を合わせて、力比べの体勢になっていた時。やはり男子高校生の筋力には伊波も勝てず、だけど負けたくなくて、ちょっと引いておどかしてやろう、と企んだが最後、結局小柳の力の強さが勝って、伊波の悪だくみは失敗に終わった。
それの何がよくなかったかと言うと、伊波のいじわるは失敗したため、二人仲良く倒れたのだ。
危ない、と思ってとっさにライの頭を守るように腕を回す。ごちん、という大きな音は聞こえなかったから安堵のため息をつくと、下からもぞもぞと声が聞こえた。
自分の腹にライの声が震える振動が伝わるの、いいなと一瞬思ったが、何を話してるのか聞きたい気持ちが勝って目線を合わせた。
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オレの企みは見事失敗して、地面に頭からダイブ………考えたくもなくて、衝撃から目を逸らすようにぎゅっと閉じると、ロウが覆いかぶさったのがわかった。こんな時ばっかりはロウの背が高くなったことに感謝すべきかもしれない。
ロウの腕がクッションになってくれて、怪我することなく地面に倒れ込んだ。目を開けるとロウのお腹の部分が見えた。制服姿似合ってんなと場違いながらに思う。
「…ねえ、ロウ、そろそろどけてくんない?」
ロウの制服と体で声がくぐもっているのか、すぐには反応がなかった。
どいて、どいてと言っているとさすがに気付いたのか、彼は体を後ろによけて目線を合わせてきた。
「どした?」
その声音が、顔が、存外優しくて。今まで見たことない姿にたじろぐ。
「……な、なんでもない…」
変なの、と言って笑うロウ。低音が心地良い。
今の顔、オレ以外に見た人いるのかな。やばかったよ、あれ。オレが女の子だったら多分好きになってた。あぶねー。
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俺の問いかけに、ライはなんでもないと言う。絶対そんなことないじゃん。顔も、耳も、真っ赤。かわいい。
ライに今まで彼女がいたことはもちろん、知っている。けれど、ライのこんなにかわいい顔を見たことがあるのはきっと俺だけだ。その優越感がたまらなかった。
今日のことでライは俺を少しは意識してくれたみたいだし、これから頑張ってやろ。
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ちょっとわかりづらいかもなんですけど、最後のシーンのいなみは無自覚に好きになってるってことを表したかったです!伝わってると嬉しい;;
コメント
2件

エロなしのがやはり書きやすい〜〜〜〜〜〜〜下心ありだけどその場だけ見たら見たら綺麗な恋愛が好きなんじゃ〜〜〜〜〜〜〜〜 多分続きますこれ楽しい