sm「そんな怖がらないで。」
sh「sm…病院の園庭にいた…よな?」
sm「うん。shkを見た時ビックリしたよ。」
sh「…話って…この目?」
sm「あぁ。naの話からも聞いていたけど、近くで見るとこんなに綺麗なんだな。」
じっとsmが見つめてくる。俺は恥ずかしくなり目線を外す。
sh「…smは知ってたの?」
sm「知ったのは最近。父親が緑の目の子の話をしてたから気になって色々調べたんだ。」
sh「…俺smの父親にあってる…?」
sm「病院いたんだろ?」
sh「…もしかして医者…」
smはコクリと頷く。
sm「緑の目の災いは数百年もむかしの事なんだ。恐らく化け物やその類のものの目が共通して緑色だったらしい。」
sh「…?」
sm「恐らくこの話は代々引き継がれていき、shkのように稀に緑の目の子が産まれたりして、災いや何か不幸事が起こればそのせいにした…というところじゃないかな。」
sh「そんな、そんな確信のない事で俺は今まで…?」
親に捨てられ、何度も殴られ、挙句の果てに殺されかけた…。
sh「でも、俺を助けてくれた人は皆んな危険な目にあったり…死んでいったり…料理長もきっと…。」
sm「でも、それはshkのせいじゃない。」
俺は涙を流す…
悲しい…?
怒り…?
この感情が何かはわからない…
sm「naが怒るのも無理はない。shk…naが暴走したら止めて欲しい。」
sh「…うん。」
“暴走”という言葉に俺はふと、頭をよぎる…。
俺は“正気”でいられるのか…
ピリリリ…
smの携帯が鳴る。恐らくnaだろう。smが立ち上がり迎えに行ってくると部屋を出た。
ガチャ…
部屋の扉が開き、smの後ろにnaの姿が見える。両手と背中に荷物を持ってきていた。
na「急いで持ってきたから足りないのあるかもだけど…それと…はい、shk。」
差し出されたのは俺がずっと使っていたノートだ。ノートを手に取り1ページ捲る。
初めて教えてもらった料理の内容が料理長の字で書かれている。俺は自然と涙が溢れ出し、ノートを抱きしめる。
na「あと、料理長は病院へ運ばれたって。俺の母さんは…どうなったかは、わからなかった。」
sm「そうか…無事に戻ってこれて良かった。荷物を置いてnaも少し休めば?」
na「有難う、sm。」
俺はそのまま泣き続けていた。smがそっと俺の背中を撫でてくれる。
sm「何か飲み物でも取ってくる。」
smが部屋を出る。俺は涙を拭いてnaの方を見る。
sh「na。有難う…。」
na「いいよ。そういえばshk料理覚えてたんだね。」
sh「…naとの夢を料理長に話したらとても嬉しそうだった。naなら絶対になれるって、だから俺必死に覚えたんだ。」
パラパラとページを捲っていく。途中で何か紙切れのようなものが落ちる。
na「…これって。」
落ちた紙切れを手に取りnaがそれを見つめる。つぎはぎで完全じゃないその紙切れを優しく俺に渡してくれた。
na「母さんがやったの?」
sh「……目の前で破られた。料理長が全部じゃないけどって集めてくれて…。」
na「……shk。ごめんな。」
sh「naが悪い訳じゃないから…。」
na「…絶対に成功させよう。」
俺の肩を掴むnaの手は少し震えていたように感じた……
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!