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20
あまね🍡💠
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東洋未来ホールディングス本社。
記者会見終了から数時間後――。
重役たちは慌ただしく社長室へ集まっていた。
「社長、このままでは危険です!」
「ご家族を安全な場所へ避難させましょう!」
社長は静かに立ち上がる。
「分かっている。」
窓の外を見つめ、小さく息を吐いた。
「私が迎えに行く。」
重役たちは一斉に立ち上がる。
「社長!」
「お気持ちは分かります!」
「ですが、お一人では危険すぎます!」
「能力犯罪総合対策本部へ相談してください!」
社長は静かに首を横へ振る。
「政府に相談している時間なんてない。」
「私は父親だ。」
「必ず家族を守る。」
そう言い残し、社長室を後にした。
───
能力犯罪総合対策本部。
御堂鷹臣は作戦室のモニターを見つめていた。
「社長は動く。」
篠宮玲司が地図を広げる。
「護衛車両を増やしますか?」
御堂は首を横へ振った。
「いや。」
「囮を使う。」
隊員たちが顔を上げる。
「社長一家は別ルートで移動。」
「こちらが用意した車列は全てダミーだ。」
篠宮が静かに頷く。
「エデンを誘い出すわけですね。」
「そうだ。」
「今回は、こちらが奴らを読む。」
───
都内某所。
高層ビル屋上。
グラビティが通信機を耳に当てる。
『政府が動いた。』
ヴォイアントの声が響く。
『予定通り、第二班は囮へ向かえ。』
『本隊は別行動。』
「了解。」
ノイズが監視カメラへ侵入する。
「監視映像、停止。」
「警察無線にも妨害を開始。」
ゲイルが笑う。
「また鬼ごっこか。」
ブレイブは少し緊張した表情で通信機を握っていた。
「通信状態、良好です。」
その瞬間。
ゲイルが肩を回した。
「今日も調子がいい。」
グラビティも拳を握る。
「能力出力が上がっている。」
ノイズも静かに頷く。
「集中力まで上がってる。」
ブレイブは不思議そうな表情を浮かべた。
「僕……何もしてませんけど。」
誰もその理由を知らない。
ただ一人、ヴォイアントだけが静かに微笑んでいた。
───
都内。
護衛車列。
先頭車両へ突風が吹き抜ける。
ヒュオォォッ!!
「来た!」
隊員が叫ぶ。
ゲイルが高速で車列へ飛び込む。
その瞬間。
御堂が日本刀を構えた。
ガキィィン!!
真空刃と日本刀が激しくぶつかる。
グラビティも地面へ降り立った。
「また会ったな。」
御堂が静かに笑う。
「前回より力が増している。」
「短期間で、ここまで強くなるとは思わなかった。」
グラビティは表情を変えない。
「こちらも成長する。」
その背後ではブレイブが通信を続けていた。
「全員、通信良好です。」
誰も気付かない。
鼓舞の能力が静かに仲間たちを支えていることを。
───
能力犯罪総合対策本部。
通信班が叫ぶ。
「ノイズを逆探知!」
「捕捉率十八パーセント!」
ノイズが小さく眉を動かした。
「……前回より速い。」
篠宮がモニターを見つめる。
「通信経路を予測しました。」
「このまま追います!」
ノイズは静かに笑った。
「切り替えます。」
通信経路が一瞬で変更される。
「逃げられた!」
通信班が悔しそうに声を上げる。
御堂は静かに頷いた。
「いや。」
「十分だ。」
「奴らも完璧ではない。」
───
その頃。
学校帰り。
湊、小春、神童の三人はスマートフォンでニュース速報を見ていた。
『能力犯罪総合対策本部とエデンが交戦中。』
神童が画面を見つめる。
「また始まったか。」
小春は不安そうに呟く。
「誰も傷つかなければいいけど……。」
湊は静かにニュースを見つめた。
「戦いは、何も生まない。」
「早く終わってほしい。」
三人は黙ったまま空を見上げた。
───
都内。
護衛車列。
グラビティが最後の一台のドアを開ける。
車内には誰もいなかった。
「……ダミーか。」
御堂は静かに日本刀を鞘へ納めた。
「今回は私の勝ちだ。」
その瞬間。
通信機からノイズの声が響く。
「グラビティ。」
「本物を発見しました。」
グラビティは静かに目を閉じる。
「……さすがだ。」
ヴォイアントの声が短く響く。
『見えていた。』
その一言だけだった。
グラビティは静かに向きを変える。
「本隊、移動する。」
エデン最後の作戦が、静かに動き始めた。
第48話へ続く
コメント
1件
うわ、今回めっちゃ熱かった!!御堂の囮作戦、見事にハマったかと思いきや、エデンも本物見つけちゃって…ヴォイアントの「見えていた」の一言が怖すぎるわ。ブレイブの鼓舞能力、まだ誰も気づいてないのもニクい演出だね。社長の「父親だ」って台詞にもグッときた。続きが気になりすぎる🔥