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お久しぶりですとちおとめです!!
2作品目はふぶゆきになります!ふぶゆき可愛いよね…
夢を見ちゃった2人のお話です!
「センパイ…」
少し涙目になって起きてきたのは雪村だ。
「えっ、どうしたの雪村。」
朝から可愛いな〜と言いたいのを飲み込んだ。というのも、涙目だった雪村が吹雪を見た途端泣き始めたからだ。
「本当にどうしたの。雪村普段泣かないよね?」
目元に溜まっている雫を拭ってあげる。試合で負けても泣かないのに、今日は本当にどうしたのだろうか。
「センパイが…センパイがぁ…」
泣きじゃくりながら言うので慌てて抱きしめた。もしかして雪村を置いて行ってしまった時の夢を見たのだろうか。
「どうしたの、僕はここにいるよ?」
「センパイがクマに食べられた…」
「………ん?」
クマ殺しと言われた吹雪がクマに食べられるなんて天と地がひっくり返ってもないだろう。可笑しくなって笑ったら雪村に睨まれてしまった。
「笑い事じゃないですってばぁ!!!!」
「ふふっ…ごめんごめん。雪村の見た夢が思いの外面白くて。」
「本当に怖かったんですから!!吹雪センパイの目の前にいるクマが頭からバリボリと…」
我慢できずに吹き出してしまった。雪村を抱きしめながら笑うもんだから、雪村は羞恥と怒りで真っ赤になっていた。
「センパイ!!!」
「ごめんって。でも雪村も悪いよね?夜遅くにスプラッタ映画なんて見るからだよ。」
「うっ…だって、それならセンパイといちゃいちゃできるかなって…」
「えっ、雪村、僕といちゃいちゃしたかったの?」
そう問うと真っ赤な顔をさらに赤くさせて頷く雪村。どうしよう、可愛い。恥ずかしがりの雪村からそんな言葉が出るなんて。
「……センパイ?」
感動と悶えで意識がどこかへ飛んでいたらしい。上目遣いで問いかけられる。この状況は危ないかもしれない。一旦雪村と離れ、どうしようかと考える。
「じゃあ、今日は僕も雪村もオフだし、くっついてスプラッタ映画でも見る?」
「くっつけるのは嬉しいですけど、何でスプラッタ映画なんですか…」
「だって、その方がいちゃいちゃ出来るんでしょ?ならいいじゃない。」
笑顔でそう言うと雪村が反論する隙も与えず、DVDをセットしてしまった。
「のんびり見てさ、今日は雪村が怖くないように一緒に寝てあげる。ね、それでいいでしょ?」
「本当ですか!?…あ、いやでも映画が怖いわけじゃないですからね!!!」
吹雪お得意の上目遣いをお見舞いすると、反論しつつも素直に賛成してしまう雪村可愛くて仕方がない。こういう雪村が見られるのなら怖い映画を多めにストックしておこうか。
「そういえばセンパイ、俺が起きてきたときひどく焦ってましたよね?」
「んー、そんなことあったっけ?」
鋭いところを突いてくるなぁ、と苦笑いした。もうあんな思いは雪村にしてほしくないから心にしまっておこう、と吹雪は映画の再生を始めた。