テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
小学生が書いているので多めにみて下さい。
登場人物
神崎 瞬(かんざき しゅん):理学部物理学科の准教授。天才的な論理思考の持ち主。
敷島 玲香(しきしま れいか):神崎の助手。直感力に優れた若き相棒。
不知火 教授(しらぬい きょうじゅ):応用光学・音響学の権威。次期学部長候補。
雨宮 涼(あめみや りょう):特任准教授。不知火教授と激しく対立していた。
巽 晴人(たつみ はると):博士課程の大学院生。気弱で真面目な研究者。
第1章:開かない光学実験室その日、神崎と玲香は、同じ理学部の別棟にある「不知火研究室」を訪れていた。最新のレーザー音響機器のデモンストレーションを見学するためだった。午後2時。約束の時間になっても、不知火教授は現れなかった。「おかしいですね、教授は時間を守る方なのに」大学院生の巽が、廊下で不安そうに時計を見つめていた。「研究室の中にいるんじゃないですか?」玲香がドアノブを回すが、鍵がかかっている。「不知火先生! 神崎です。入りますよ」神崎が声をかけるが、返事はない。不知火教授の「第一光学実験室」は、精密な実験を行うため、極めて特殊な構造をしていた。壁は完全な防音・遮音構造。ドアは重厚なスチール製で、内側から電子ロックと強固な物理レバーで施錠する仕組み。窓は一枚もなく、外からの侵入や内部からの脱出は不可能な、文字通りの「隔離空間」だった。「先生、裏の『観察用スリット』から中を見てみましょう」巽の案内で、一行は廊下の壁にある幅わずか5センチの「のぞき窓(防弾仕様の三重強化ガラス)」へ向かった。そこから部屋の奥を覗き込んだ玲香が、短い悲鳴を上げた。「嘘……不知火先生!?」デスクの椅子に座ったまま、不知火教授がぐったりと頭を垂れていた。その顔面はどす黒く鬱血し、苦悶の表情を浮かべている。「すぐに警備員を! ドアを壊すんだ!」神崎の指示で、数分後に大型のバールを持った警備員が到着した。激しい金属音の末、内側のロックが破壊され、重い扉が開け放たれた。部屋に踏み込んだ瞬間、玲香は奇妙な感覚に襲われた。「うっ……何だか、耳の奥がツンとするような……それに、少し息苦しい気がします」部屋の中央では、不知火教授が完全に事切れていた。外傷は一切ない。首を絞められた痕跡も、血痕もなかった。そして机の上には、奇妙なものが遺されていた。並々と透明な液体が注がれた、大きな「ワイングラス」が一つ。それだけだった。
コメント
1件
第5話、読ませていただきました。密室で亡くなっていた不知火教授と、机の上のワイングラス――この取り合わせ、すごく気になりますね。それに玲香さんが感じた「耳の奥のツン」と息苦しさ、きっと何か仕掛けがあるんだろうなって想像しながら読みました。スリット越しの発見シーンも緊張感があって、ぐっと引き込まれました。続きが楽しみです!