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そのコトバを俺は知らない

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そのコトバを俺は知らない

8 - 第7話 敗北と喜び

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2024年12月03日

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🦍社二次創作

戦争系

「そのコトバを俺は知らない」

第7話 敗北と喜び



決戦まで、後30分。ストレッチをしたり、走ったりと、身体を温めている。

ドズルさんは、俺を怒らなかった。

寧ろ、面白い面白いと笑っていた。

彼は、いつ性格が歪んでしまったのだろうか。


6歳くらいの頃、本で1人の男の人を見かけた。

その人は金髪赤メッシュで、眼鏡をかけて笑っていた。

ドズルさんは、過去に凄腕医師として有名だったのだ。



階段で屋上に登る。

すると、彼がじっと立っていた。

「要求は何でも呑む。よろしくね。」


「よろしくお願いします。」


お辞儀をして、ナイフをケースから取り出し、ケースを投げ捨てる。


お互い、合図なんてない。

自分がさっとナイフを後ろに引いた時、試合が始まった。


この戦争を、終わらせるんだ。

ナイフを振り翳し、交わし、と攻撃を続ける。


自分が油断した時に、拳を喰らい、よろけて倒れる。

踵落としによって、激痛と共に咳込む。

上から力で押し込まれて、負けを確信してしまう。この人は見た目からして強いイメージだったが、力もちゃんと強かった。


「…おんりー君、諦めるのはよくないよ。」

「力では素人の俺は勝てない。そんなこと…貴方が1番…わかっているでしょう…?ケホッケホッ…」


「…」

ゆっくりと、頬に傷を入れられた。

呆気なく、闘いは終わってしまった。


負け。それが何を表しているのか。


戦争は、終わらないんだ。

そう思った瞬間、目頭が熱くなり、ぶわぁっと、涙が溢れ出る。


「……ッ…せんそう…は…終わらないんですか…?」

「…止められたらいいんだけどね。」

「そんなの…いやです。自分は…平和な国が見たいんです‼︎」


叫ぶと、彼は、少し黙って、口をまた開いた。


「今、君によって北軍前線部隊が全滅し、停戦になっているんだよ。だから、終わらせよう、この戦いを。」


「…‼︎終わるかも、しれないんですか…‼︎」


「…勿論。」

「…‼︎やったぁ…やったっ‼︎」


「それじゃぁ、僕からの要求ね。」

「君は、もうその刃物は使わない事。持っておく分には全然いいけれど。」


手に握っているナイフ。


「…‼︎はい…」

「刃物は、人を簡単に殺めてしまう。それだけは、わかって。」

ゆっくりと頷いた。




無邪気に喜ぶ彼からは、どこか幼い心を感じた。

愛がなければ、例え肉体が大人になろうと、精神は幼な子のまま。

彼の心の奥底は、4歳の彼で止まっているのだ。


戦争によって、「愛」と言う言葉を知らなかった少年。


この国には、そんな子供が沢山いる。

自分は、命を奪うのではなく、与えるべき存在なのだ。



両軍から争う理由がなくなり、停戦合意から2ヶ月ほどかけて、終戦まで運んだらしい。

俺は浮浪児として保護され、施設の中で過ごしている。

両親は、どこへ行ってしまったのだろうか。

毎日、自室に戻ってナイフを研ぐ。

これだけは、やめられない。

両親の、宝物だから。



まだおわりませんぞ。次回、最終回ワンチャン日付跨ぐ直前に出します

ご都合展開すぎて馬鹿馬鹿しくなってきた()

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