テラーノベル
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『ただこの関係が壊れたくないだけ』
tg視点
デートが終わってから。
なにも変わっていないはずなのに、
隣の距離だけが、少し近い。
帰り道。
先輩の肩と、俺の肩がときどき触れる。
触れても、離れない。
「ちぐ」
低い声で呼ばれる。
「はい!」
自然に返す。
でも胸の奥が少しだけ熱い。
「最近さ、やけに素直やな」
「そうですか?」
俺は笑う。
「だって先輩の隣、落ち着くんですもん」
夜が、静かになる。
先輩は前を向いたまま聞く。
「俺やから?」
少しだけ考えて、
「……先輩じゃないと、たぶんだめです」
さらっと言う。
わざとじゃない。
計算もない。
でも、ちゃんと意味はある。
先輩が立ち止まる。
街灯の下。
影が重なる。
「ちぐ。それってさ」
言葉が続きそうになる。
俺は逃げない。
ただ、まっすぐ見上げる。
「先輩が思ってる通りかもしれません」
曖昧なのに、確信を含んだ声。
風が吹く。
先輩が一歩近づく。
距離が、ほとんどなくなる。
「なあ、ちぐ」
声が、少し震えている。
「俺、お前のこと——」
その瞬間。
そっと先輩の袖をつかむ。
強くじゃない。
でも、離さない。
「まだ、言わないでください」
小さく、でもはっきり。
先輩が目を見開く。
俺は、ほんの少しだけ笑う。
「今のままでも、十分幸せなんです」
それは逃げじゃない。
ただ——
「先輩が言ったら、きっと全部変わります」
声が少し揺れる。
「変わるの、怖くないですか?」
夜が深くなる。
先輩は答えられない。
俺袖を離さないまま、続ける。
「俺は、先輩の隣にいる今が好きです」
「だから」
その先を言いかけて、飲み込む。
目が、ほんの少し潤んでいる。
「……今は、まだこのままで」
袖を離す。
でも、離れたのは手だけ。
心は、確実に近づいている。
先輩が、息を吐く。
「ずるいな、ちぐ」
俺は困ったように笑う。
「ずるいですか?」
「めちゃくちゃや」
沈黙。
でも、もう前より遠くない。
歩き出す。
並んで。
何も決まっていないのに、
確実に何かが始まりかけている。
——このままで終われるはずがない。
♡>>>>3000
💬>>>>5
次で終わる‼️‼️
ここまで長かったなあ😭😭
コメント
6件
次で終わりなんですか .. ! ! 長いようで一瞬だった ... いやもう 、本当にずるい後輩くんですよ ! 🥹 pr君 の反応相まってめっちゃ きゅん っとしました 🫶🏻🫶🏻 めっちゃ楽しみにしてますっっ!!👊🏻💕
次で終わりですか😭!! 楽しみにしてます!!
あ〜〜、めちゃキュンキュンするぅ…🫶🏻 次で終わりかぁ…😢 めちゃくちゃ楽しみにしてるねーー!