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自分の部屋に戻って、読書をしていた。
「お嬢様よく、読めますね」
「面白いからね、次が楽しみで待ちきれないわ」
「ではまた今度、主人様にお願いしてみますか?」
「ええ、もちろん」
そんな、たあいのない会話をしてるときに……。
コンコンッ
「はい、どちらでしょう?」
「ドラズだよ」
部屋にドラズお兄様が入ってきた。
「今日はなんのご用ですか?」
「兄様達がフォルラとの絆を深めたいって言ってたから今からのお茶会を……」
「遠慮しておきますね」
「えぇ?!早くない?!」
「少々私には苦手に見えますので……」
「「それなら尚更行った方がいいのでは?」」
「うっ……」
(やだ!行きたくない!話したくもない!)
そんなのが顔に出てたのか……。
「じゃあ今日のとこはやめておこうか。また別の機会に話そうね」
「は、はい」
バタン
「………………」
「………………」
「話さないといけないのかな……」
「無理して話すことはないと思いますが、絆を深める、まず、ご家族として話をした方が私はいいと思います」
「だよね……」
「頑張ってください。お嬢様」
「分かってるわ」
(ああああああああ!!!!)
「明日、ドラズお兄様の誕生日だぁ!」
すっかり忘れていたフォルラ。
「キャナ!キャナ!」
「は、はい!お嬢様どうなさいましたか!?」
「明日、ドラズお兄様の誕生日なのにプレゼントきまってない!!」
「まぁ!それは大変です!急いで決めなければ!」
「でっでも、どうしよう。ドラズお兄様よ好みが分からない!」
「う~ん、お嬢様視点からしてドラズ様がどのようなものが好きか考えて贈ってみてはどうでしょう?」
「それができてたら、今こんなに悩んでないよ」
「はぁ…………」
「う~ん、どうしよ~」
「………………。お嬢様」
「なに?」
「言いますが、ドラズ様は何でも喜ぶと思いますよ?」
「何で?」
「それは、唯一無二の妹様、フォルラ様から貰えるのですから。それは大変喜ぶかと……」
「キャナ……」
「はい?」
「私はね、それで喜んで欲しくはないの」
「!!!!」
「ちゃんと私が心を込めて選んだものをプレゼントし、それを使ってほしい、ドラズお兄様の役にたってほしいの」
「……お嬢様……」
「考えてくれるのは、とてもありがたいわ。でも、考えが少しずれるわね」
「これは、失礼を……」
「大丈夫よ。キャナの考えが多分、一番だろうからね」
「えぇ、恐らく……」