コメント
1件
ある日突然アタシは嫌われ者になった
私の大切な人…お姉ちゃんが亡くなってから
皆それが目当てでアタシとつるんでただけで
誰も”アタシ自身”に興味はなかった
初めは脇役で良かったかもしれない
でも…
お姉ちゃんが亡くなってからの対応はすべて変わってしまった
皆が口を揃えてアタシにこういった
その日からアタシは自分が嫌いになった
アタシが大好きなお姉ちゃんを殺したんだって
だからアタシは…
自ら鳥籠の中の鳥になった…
晶「……ガタンゴトン…」
もぶ「……ぅ゙ッ…フラフラ」
晶「(あの人…しんどそう…お腹膨れてる…妊娠中の人…?」
晶「ガタッ…(席変わんなきゃ…」
もぶ2「なんだ?お前」
もぶ2「そんなキーホルダーをつけて」
もぶ2「それくらい我慢しないかッ!」
もぶ2「最近の若者とは甘えようとするやつが多いなッ!」
もぶ「すッ、すみませんッ…ヨロッ…」
晶「あッ、あのッ…!」
もぶ「ッ…?」
晶「アタシッ…次の駅で降りるんでッ…よかったらッ…」
もぶ「ありがとうッ…ニコ」
もぶ「優しい人なのね…」
晶「いえッ!アタシはただ…」
もぶ2「こうやって若い者同士が甘やかし甘えるからダメなんだ!全く…」
もぶ「ッ……」
晶「……どうして…甘えちゃダメなんでしょうか…」
もぶ2「は?」
晶「お腹の中に赤ちゃんがいるんです」
晶「たとえ若かろうと…貴方は感じたことないから分からない」
晶「そもそも…貴方の座っているところは優先座席のはずです」
晶「貴方はまだそこまで年を取っているようにも見えなければ…怪我などもされていませんが…」
晶「甘えてるのは一体どちら…なんですか…?」
晶「今貴方があの女性に謝るのなら…アタシは皆さんが今撮っている動画をネット上にあげないようにお願いしましょう」
晶「どうします…?」
もぶ2「このッ…!クソガキッ!ブンッ!」
cn「パシッ!」
晶「……もう一度繰り返します…」
もぶ2「ゾワッ!」
もぶ「すごいじゃん!晶ちゃん!!」
もぶ「もうSNSであきらちゃんの動画バク上がりだよ」
晶「はわわッ…やらかしたよぉ゙~…ショゲッ…」
沙夜乃「にしてもこんな一面があったなんて…」
もぶ「晶ちゃんかっこいい~!」
晶「そそそそそッ、そんなことは無いと思うけどッ…」
朱里「晶ももうちょっと自信持ちなよw」
朱里「凄いことだよw」
晶「朱里…さん…」
朱里「朱里でいいってばw」
晶「でも…アタシはこれくらいしか出来ないんです…」
晶「これはアタシの中で…」
朱里「晶…?」
晶「はわッ!ごごごごごッ、ごめんなさいッ!!」
晶「アタシ用事あるからッ…!タッタッタ!」
朱里「……何だろう…確かに天才は嫌いだけど…」
朱里「あの子はどうも憎めないッ…」
gr「……」
晶「スン……」
ただいま晶、生徒会長にぶつかりました
あまりにも前を見やずに走っていたら
”たまたま”生徒会長のグルッペンさんにぶつかってしまったのです
晶「お金なら出すんで命だけはッ…ススッ…」
gr「お前私を何だと思ってるんだゾ」
晶「金髪ヤンキー…」
gr「ヤンキーとはッ…こうみえても劇団の天才役者だが?」
晶「……天才…?」
晶「それは…」
晶「肩書じゃない本物の役者…?」
gr「ピク」
gr「私は肩書で演技などしない、それでは演技に失礼だからな」
晶「ふ~ん…いいよね…君たちみたいな人って…」
晶「罪悪感も恐怖も何も感じれずに…」
gr「…ッ?」
gr「ゾワッ!」
晶「呆れちゃう…ぶつかってごめんなさい、アタシ用があるから…スタスタ」
gr「……やはり調べてみるか…”お星様”とやらを…スタスタ」
妃凪「じゃあ、晶は仮入部ってこと?」
晶「うん…もうちょっと考えてから演劇部は入ろうと思ってるから」
妃凪「それじゃあさ!一回僕に見せてよ!ギュッ!」
晶「ぇッ…?」
妃凪「だいじょーぶ…他の人には内緒にしとくからニコ」
晶「でッ、でもアタシそこまで上手じゃッ…」
妃凪「はいはい!僕がいいからいいの!グイッ!」
晶「わわッ…!」
妃凪「じゃあ…”シンデレラ”なんてどう?w」
晶「ピクッ!」
妃凪「君にぴったりだと思うよ((((」
晶「”刀物語”がいい…」
妃凪「あれ?もしかしてシンデレラは嫌いだった?」
晶「……うん…あんまり好きではないかな…」
妃凪「そっか…wごめんね」
晶「ううん…」
晶「じゃあ…何役やってほしいかだけ言って…」
妃凪「ん~…じゃあ…鱗海の最後の切られて死ぬシーン」
妃凪「僕は敵役の虎徹をやるからスタスタ」
晶「……分かった…」
妃凪「じゃあ行くよ…スッ」
晶「!!(雰囲気が一瞬で…」
妃凪「”お主はとても残念な人間だった…”」
妃凪「”主の剣術はきっとこの先もっと良くなっただろうに…”」
妃凪「”潔く余についてこればいいものを…はぁ゙…”」
妃凪「”残念なものだな…”」
さて…彼女はどうやって僕の演技を受け止めてくれるかな…
ついていけないとか…
そんな失望するような言葉を言うのだろうか
でも僕は
晶「”僕はッ…君がとても可哀想に見えるッ…ゴホッ”」
妃凪「”余が?それはどこ見ての話だ”」
晶「”お前はッ…自分が不幸せな者だと勘違いをしているからッ…”」
妃凪「”ならば…余は虐げられたことも幸せだと言うのか?ギョロッ!」
妃凪「(さぁ…見せてよ…」
晶「”……”」
妃凪「(君の演技をッ!!」
晶「”僕はッ…生まれてきたことすらもッ…”」
晶「”許されなかったッ…それがまだ周りならいいさッ…”」
晶「”でも僕はッ!!”」
そして彼女の周りは冬景色に変わった気がした
とても寒く
竹林が暴風に揺れるその姿
その中でもはや彼女ではなく青年が立っているように
妃凪「ははッ…w♡」
晶「”でもッ…お前は親からの愛を無下にしッ…見下したッ!”」
晶「”少なくともッッ…僕の中では君はッ…フワッ…”」
晶「”愛されていたと思ぅッ…ドサッ”」
晶「…じゃあ……またね…フリフリ👋」
妃凪「うん、またおいで!」
晶「ぁ…ありがとぅ…ボソ」
妃凪「(可愛すぎかよ」
妃凪「チラ…(でも…」
cn「ニコ…」
妃凪「(どうッ~もアイツが晶の演技を抑えてる気がする…」
妃凪「ムカつくねぇ…ボソ」
NEXT➳♡800