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【第一話】
私は二才の頃、母親に捨てられた。 理由は
「怖い」からだそうだ。
どこにでもある普通の家庭に生まれた私は、健康にすくすくと育っていた。他の家庭と少し違うとしたら、私には父親がいなかった。けれど、母は父親の分まで愛してくれ、何不自由なく暮らしていた。しかし、そんな幸せも長くは続かなかったーーー。
ある日、私は魔法が使えるようになった。一般的に魔法が使えるようになるのは10才からだ。母は「天才ね」と褒めてくれ……はしなかった。普通の魔法であれば褒めてくれたのかもしれない。
けれど、私が使った魔法は”闇”魔法。ソファから落ちてしまった時、手の形をした”影”が守ってくれたのだ。秘められていた魔法が、危機に面したことで開花したようだった。
それを見た母は驚きと恐怖の目をしていた。
「どうしてよりにもよって闇魔法なの……。あの子が何をしたって言うの……!」
その日から母の様子はおかしくなった。
噂によると、闇魔法は世界を滅ぼしかけた魔法なのだとかーーー。
愛した娘が世界を滅ぼすかもしれないのだから、気がおかしくなるのは不思議じゃない。
そして私は、闇黒の森と言われている森に捨てられた。
「こんな母親でごめんなさい……。でも、あなたならここでも生きられるわ。神様、どうかこの子をお守りください……。」
母は震える声でそんな言葉を残し、走って行ってしまった。