キーンコーンカーンコーン…
3限目の始まりの鐘が鳴る。
担「えー、それでは今からは学級委員その他諸々を決めてもらう」
学級委員かぁ。
担「まず男女で1人ずつ学級委員を決める。立候補もありだが、まぁ基本は推薦になるだろう」
まぁ、立候補したいもの好きなんていないよね…
この先生、そこら辺わかってそうだし。
推薦かぁ…ちらっと後ろを見てみる…
蒼「どしたの」
小声で話しかけてくる蒼くん。
「学級委員、やんないの?」
蒼「どっちでもいいかな」
ヒソヒソと小声で喋っていると…
ギーッ
とイスの引き摺る音。
雪「はーい!先生〜蒼でいいと思うよ!さっきのリーダーシップ見たでしょ?」
蒼「ちょ、雪っ…!!」
あらら。
雪くんのバカでかい声が教室に響く。
蒼くんは焦って後ろの雪くんを座らせようと必死。
…まぁ私も蒼くんが学級委員なら安心かな。
あとは…まぁ色々と都合良さそうだし。
担「だそうだ、どうだ白鳥..蒼」
そうだよね、白鳥って言っても2人いるもんね。
フルネーム呼びになっちゃうよね。わかる。
蒼「まぁ、俺はどっちでも構わないんで…みんながいいなら」
異議を立てる者は1人としていなかった。
担「じゃあ白鳥蒼。あとはお前が進めてそれぞれの委員を決めてくれ」
そう言われ、蒼くんは席を立ち教壇へ。
うーん、なかなかサマになってるじゃないか。
教師とか似合いそう。
蒼「では、えー…まずもう1人女子の委員を決めたいのですが…立候補や推薦などあったらお願いします」
学級委員なんて無理、めんどくさい。
蒼くんすごいなぁ。
?「あのー…良ければ私が。誰もいなそうなので」
そう言って立候補したのは…
「樋口さん…」
蒼くんに目をやると、少しだけ、ほんの少しだけ顔が曇っていた。
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