「いっただっきまーす!!!!」
今日は、焼肉だ。
こないだの文化祭の打ち上げで、友達数人で、冬の寒さに対抗するべく焼き肉で温まる。
「かーっっ!!!カルピスうめぇー!!!!!」
「お前、ビールジョッキ一気のおっさんみたいやなww」
「ちょおま、それ取んなよ!!」
「この肉もらっていいっすか」
、、、、、うるっせぇw
6人で一つの席やが、どうして開始1杯目でこうなるんやw
「みなさん、肉焼いたのここ置いときますので食べてくださいね。」
隣の席のヤツをちらりと横目で見る。
『私、きっと貴方に依存しているところがあるんです。』
「どうしたゾムー?ひとりでニヤけて」
大先生の声で我に返る。
「あ?い、いや、な、なんでも無いで?」
「ほんまかいな〜お前声も顔もニヤけとるぞw」
シャオロンが割って入ってくる。
何やねんこいつら、、、俺の大事な回想タイム邪魔しやがってよぉ、、、
「俺ニヤけてないよなぁ!な、エミさん!!!」
「えぇ?う、うんw」
「ほらぁー」
エミさん、ごめんな。
俺、多分心のどっかで「エミさんなら俺の言う事全肯定してくれるやろ」思て毎回圧力かけてまうわ。
でも、それは俺の言う事なんでも聞いてくれるオマエも悪いと思うねんな、うん。
「お前、ゾム全肯定botになにきいても真相返ってこぉへんわwwまあええけど。」
あぁー、楽しw
俺とエーミールは一心同体や。
それを周りから認められるって、なんか妙に嬉しくなってニヤけてまう。
そうやんな、エミさんは俺のこと、全肯定してくれるからな。
「トントンさん、これあげます」
「はぁ!?めっちゃ焦げとるやんけ、、焼くの下手すぎるやろwwww」
「えw何々?wショッピ君が焼いた肉見してぇやww」
「まーたわっるい声しとるな〜w」
幸せだ。
片思いで隣に座って一緒に飯食うのと、お互いに頼り合って一緒に食う飯はやっぱ違うわ。
所謂、“相互依存”っちゅうやつなんやろうか。
あ、アイツまた肉焼くのに回っとるわ。
アイツなんも食うてへんやんけ。
俺が肉いっぱい食わせたらなあかんな。
ついつい目で追いかけてまう。
この時が、、、いつまでも、続いてくれたらな。
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「エミさん、、、ヘルプミー、、、」
「え、ゾムさん!?大丈夫?」
まさか、、、この俺が。
まさか、、、!この俺が、、、!
「ちょ、、、」
食いすぎた、、、、、、
「イヒヒヒヒwwwお前が食い倒れるなんて明日槍が降るんちゃうか?www」
「ちょシャオロン、うるさい、、、」
「俺らはとっくに食い潰れてたが、エーミールのペースがゾムを上回るせいでまさかの逆食害、、、」
「エミさんの胃袋どーなっとんですか」
「エーミール、お前まだ大丈夫なん?」
「私は、まだいけますね。」
嘘やろ!?
ぎょっとして、俺はエーミールを思わず振り返る。
その反動で圧迫された胃袋が刺激される。
「うぉ、、、っ、腹痛い、、、」
「逆にお前1時間強でよーここまで食えたなww」
あと残り時間15分。
テーブルの上には俺が注文したグラス満タンのソフトドリンクだけ。
うわ、、、どないしよー、、、
「ゾムさん」
隣から声が聞こえた。
ソイツは自分の膝をぽんぽんと叩いて、天使のような笑顔でこう言った。
「おいで?」
え?
それは何?俺が膝に頭乗っけてもええ、ってこと?
つまり、エミさんが、膝枕してくれんの?
「Hueーー!!まーたイチャイチャしとるーw」
「俺らはここにお前らのイチャイチャ見に来とんちゃうぞ!w」
「な、そんな!!//イチャイチャしとらんって!!!ww」
笑う。
俺はそんな彼の膝にそっと頭を乗せ、楽な体勢になる。
「ふふっ」
ああ。
「どうしたんゾム、急に笑いおってw」
俺は
「ゾムさん、寝ちゃったかもしれませんね」
世界一の幸せ者だ。
当たり前のようにエーミール、俺の大好きな人と両思いになれて、周りからも俺等のベタつきを公認されて、こうやって膝枕までしてくれる。
膝枕、その行為は、俺をアガらせるのには十分だ。
エーミールに触れていいのは俺だけなんや。
今は、エーミールを独り占めできる。
うっすらと目を開ける。
自分を覗き込んだ彼の目が、澄んだ緑色を映す。
にこりと笑いかけ、やがて俺の頭を撫でる。
日常生活の見えぬ緊張やストレスが嘘のように緩和される。
ただ一時の夢、それは儚くて、すぐに終わりが来る、それでも静かな、幸福の夢。
コメント
4件
連続投稿お疲れさまでっす! zmemのイチャイチャ具合が…ッ!ナチュラルに膝枕とか…ッ! 細かいネタとかも、ついついふふっと笑ってしまいました(´,,>ω<,,`)
みんなからベタつき公認されてるの好きw