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#塩レモン
comi
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#ファンタジー
comi
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最近、唇が割れてるから〜とかカサカサだから〜とか、何かと理由をつけてキスを拒まれる。いや、気にしないよ?俺。そりゃあ仁ちゃんのふにっとした唇の感触は好きですけど、それは二の次なわけで……って弁舌たらしても仁人には全くの手応えなし。地にしっかり根を張った巨木かってくらい頑なの。そろそろ勇ちゃんのピュアなハートが折れちまうぜってことで、あることを考えついた訳。
「リップクリーム?」
ドラッグストアに売ってあるニ〇アのリップクリームを手渡すと、怪訝そうにそれを見つめる。まるで「もう使ってるんですけど」なんて言いたげな目で。
「いやほら、恋人パワーで2倍の回復力〜…みたいな?愛の力ってやつよ」
「うわ、キッツ〜。……まぁ、切れかけだったから助かる。ありがと」
じとりと目を伏せたあと、くつくつと喉を鳴らしながらリップクリームをしまおうとする仁人。その手を掴んで制止すると、きゅるきゅるな目が俺を捉えて、小首を傾げた
「……ね、俺に塗らせて」
「…なんで?」
さらに疑問が深まった、と言いたげに眉のシワを更に深くする。おいおい、かわいいおいちゃんの顔にあとついちゃうよ?なんて。いいから、と仁人の手からリップクリームを奪い、ぴりっと封を開け包装を取り払う。キャップを外してクルクルと下の部分を回して、リップクリームを少し出す。
「ほら、顔かして」
何がしたいんだ…と俺の行動に違和を覚えつつ、なんの警戒心もなく瞑られた目と、塗りやすくするためにんっと少し突き出された唇。ここで思いやりが仇となるなんて、全く思ってないんだろうな〜。無防備に晒された顔に手を添えて、唇にリップクリームを当てた。
少し力を入れて横に引くと、リップクリームが進む方向に唇も少しズレる。なんにも塗られていなくてカサついていた仁人の唇が、俺の手で潤されていく。あ、やばい。ちょっと興奮してきた。下唇から上唇に移動して、右から左に引いていく。十分に塗れたなと満足してから、手を離した。
「んまんまして」
閉じられていた仁人の目が開けられ、伏せ目がちながらも焦げ茶の瞳が顔を出す。言われた通りに唇を合わせて、ぱっぱっと全体に馴染ませれば、「どう?」と下から覗き込んできた。これ狙ってやってる?据え膳なの?俺の顔を捉えてから目を丸くして、笑いを耐えれず吹き出して。
「ふは、勇斗すごい顔」
「どんな顔?」
「キスしたくてたまんない、って顔」
にぃ、と潤したての唇を意地悪くあげるその姿は、小悪魔って言葉がぴったりで。俺がリードしてるって思い込んでたことも、こいつの手でまんまと転がされてたのも、たまらなく悔しい。悔しくて、このまま転がっていたい。この心地よい手のひらの上で、許されなくなるその日まで。
「じゃあ、したいって言ったらしてくれんの」
「……してあげない。」
俺が思惑通りに転がっているのが凄く嬉しいらしく、くふくふとご機嫌そうに笑って、そのまま俺の頬に口付けた。「口には、しない。」と付け足された言葉は、仁人の甘えが滲んでいて。頬から、目尻、おでこ、耳の付け根、首元…とどんどん下がっていく。大人しくしてたら好き勝手ちゅっちゅしやがって。あんま、年上煽るもんじゃねーよ?仁人さん。むんず、と顔をすくい上げるように掴んで無理やり顔をあげさせると、「ほぇ」と間抜けな声が口から漏れる。そのまま、仁人という極上のスイーツにかぶりつくかのように、唇に口付けた。
コメント
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うわっ、豆乳さん、この第3話めっちゃ良かったです…!勇斗の「リップクリーム塗らせて」作戦、計算尽くじゃなくて最後には仁人に転がされてるのがもう尊すぎますね。仁人の小悪魔っぷりと、それに乗っかって最終的にキスに持っていく勇斗の少年感。唇の感触の描写が生々しくて「あ〜これ読めて良かった」ってなりました!続き、めっちゃ気になります🔥