当時の俺は中学生でバイトは出来なかった。
だからマッチングアプリで女のふりをして金を借りたいといい、集めていた。
ピコンッ
匿名K「お金貸すっていうかあげるで?ただ振り込み方分からんから直接会えへん?」
そう送られてきた。
嘘がバレて、責められるのが怖かったけど、母ちゃんの為に会いに行った。
ymd「Kさんであってますか…?」
km「おう!最近宝くじ500万当たって欲しいもの買ったけど百万余ってるんや!」
ymd「騙してたのに怒らんの…?」
km「だって母親の為なんやろ?騙したことに怒ってる場合じゃないやん!」
そう言ってくれた。
これが、俺とkmの出会いだった。
俺が申し訳なさそうな表情をするとkmは何か思い付いたようで、口を開いた。
km「じゃあさ、連絡先交換しやへん?百万で連絡先買ったってことでええやろ!」
俺はその提案に賛成した。
中学を出てからは居酒屋でバイトを始めた。
母親を入院させることは出来たから退院した時の生活費を稼いでいた。
けどある日、バイトをクビになった。
高校には行ってなかったので俺は無職の状態で、絶望して毎日ゲームばかりしていた。
ピロンッ
km「ymdと一緒にしたいことがある!」
ymd「何?」
km「ゲーム実況!この人、hrさんっていうんやけど、丁度グループメンバー募集してんねん!」
kmは目を輝かせながら俺に言った。
ymd「わかった。俺、それやるわ」
後先なんて考えてなかった。
けどゲームは好きだしトーク力も自信はある。なんとかなると思っていた。
面接の日。
hr「最後に、パソコン持ってる?」
ymd「持ってない、っすね…。」
終わった…。
hr「じゃあ俺が買ってやるよ!」
この時俺は決めた。
大人になるまではhrについていくと。
ある時、俺は女とトラブった。
きっと見捨てられると思っていた。
けど、メンバーは「次やったら脱退」と一度だけ許してくれた。
俺は嘘だけでなく、このグループにも依存していたようだ。
給料はほとんど母親へ仕送りした。
はやく病気が治ってほしかったから。
その一心で動画にはできるだけ多く出演して撮れ高をたくさんつくった。
それから数年経って、たまアリを目指す8人の実況者グループ「メメントリ」になった。