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店長はいつものように客を眺めるのだが今日はちとつまらない。
何か起こらないかと願ってしまう。
久々に鼻子が店を訪れた。少し事件が起こるような気配がした。
鼻子はもう大酒を飲み、足もフラフラしていた。
顔が赤く、少し鼻水が垂れている。
その鼻子の顔がおかしくてたまらない外人客。
彼らは最近日本語を心得たようで日本語で彼女に話しかけた。
「オマエ、デカイダナ!」
失礼である。
「何よ!あんたなんて肌が黒い!黒人ね!」
こちらはこちらで失礼である。
「オマエ!イマハミンナタヨウセイ!!」
「あんたなんかに多様性が語られちゃあたまったもんじゃないわよ!」
少々雲行きがおかしくなる。
そこへ、珍客、髭を生やしたパイプ吸の男がこちらへ寄ってきた。
「もう!!みなさん喧嘩やめましょうよおおおお!!」
彼は泣きながら2人にしがみついた。
「何よ!話しなさいよ!」
「ヤメロ!!」
店内が騒がしくなり、視線が喧嘩に向く。
「お前ら何ごちゃごちゃ喧嘩しとんねん!このやろ!!」
ポカっ
屑男は鼻子の頭にポカリとゲンコツを喰らわした。
相手が悪い。鼻子は気が狂ったか、突然倒れバタバタ床で転がった。
「オマエ!ボウリョクハイカンダロ!ボクノクニデハ…」
「ウルセェ!!」
屑男は外人を蹴り飛ばし、テーブルを投げ飛ばした。
店長はまだ笑いながら見ている。
「いやだ!!喧嘩怖いーー!!」
パイプ吸男はまだ泣いている。
一時間、彼らは殴り合い、泣き合い、ひしめき合い、
みんな肩を組み、昨日の敵は今日の友という感じで店を出た。
彼らの顔はぼこぼこであった。
明日はどんな珍客が来るか、そのことばかりを店長は考えた。
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