時刻は午前8時5分。
あれからほとんどの生徒が揃い、今は少し遅れてやってきた生徒に軽く先生たちが注意をしてる。
今から説明、からのバス移動だろうな。
先「時間ないから簡潔に説明するぞー。もう正門前にバスが5台停まっている。1-Aから順番にバスに乗るから順に緑風館を出るんだ。担任の先生が引率するからちゃんとついてけよー。荷物を先に預けたらそのままバスに乗る。貴重品とか入れてるリュックはそのま手持ちな。その後点呼で問題なければ出発だ。いいな?8時15分からここを順に出るからトイレ行きたいやつは今のうちに行けよー」
続けて先生が口を開く。
先「体調悪いと思ったらすぐにいえ、あとはバス酔いとかするやつも、薬はあるだろうから今のうちに飲んどけよ。じゃあ各自出る準備しろー」
先生が前から去ったのを合図にざわざわと騒がしくなった。
薬を飲む者、トイレに行く者、リュックの貴重品を確認する者など三者三様。
蒼「俺トイレ行ってくる〜雪荷物見といて」
雪「はいよ〜凛、僕らもすぐ出るから準備、バスでいっぱい寝ていいからさ」
凛「分かってるよ」
男性陣からはそんな会話が聞こえてくる。
女性陣は…
楓「車酔いするから薬飲みます」
夕「私トイレ〜はるちゃんは?」
は「私大丈夫!荷物見ておくよ」
夕「ありがとう行ってくる」
夕海はトイレに席を立ったけど…樋口さんと2人きり、なんか気まずい…。あと樋口さんナチュラルスルーやめて夕海。気まずさ倍増するから。
….なにか話してみようか…。
は「樋口さんって敬語だよね。タメ口でいいのに」
楓「いえ、癖で…お気になさらず」
は「なんだかお嬢様みたいだね」
楓「そ、そうですか…?」
雪「…」
樋口さんはほんの少しだけ表情が強張った気がした。
別に何も狙ってないよ。双子の事情も知ってるけど、なんかそんな表情されたら気になるじゃないの。
雪くんも一瞬目を見開いてこちらを見てた。ちょっと怖かったよ、さっきの顔。
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