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初コメ失礼します!毎回、小説の書き方もストーリーも全部神すぎます👏🏻💖 これからも素晴らしい小説を描き続けてください!!🥰✨️
わ 、 めっちゃ好きです 😭✨ 毎回神作をありがとうございます ッ !!!
nmmn,fwakになります。
※地雷の方はご注意ください。
※ご本人様とは一切関係ありません。
akn→『』
fw→「」
です。
どーぞ!
朝から学校がザワザワと忙しい。
色んな学年の人が忙しなく動いている。
最終確認をするクラスや、もう既に看板を外に出し始めているクラスと様々。
そう、今日は文化祭だ。
待ちに待ってはないけど。
自分のクラスも最終確認をし終えて看板を出していた。
俺のクラスの出し物は”お化け屋敷”。
怖いのは苦手だけど他に上がっていた案よりは全然いい。だってメイド服は着たくない。
ふわっちには、
「えぇ…あきにゃメイドカフェとちゃうん…?」
って残念がられたけど無視した。
お化け屋敷での俺の担当は、白装束の幽霊。
本当は裏方がよかったんだけど断トツ人気で1番最初に枠が埋まってしまった。
白装束は幽霊の役候補の中でも1番シンプルだったけど、楽しそうだったからこれにした。
あとクラスの友達に似合いそうって言われたからってのもある。少しだけ。
みんなが着替えたりメイクとかしている中、簡単に準備が終わってしまう俺は違うクラスに遊びに行っていた。
もちろんふわっちのところ。
ふわっちなにやるんやろ。聞くの忘れちゃってたからちょっと楽しみ、、!
ふわっちのクラスに着くとそこには”執事喫茶”と書かれた看板が出されていた。
それを見て、今入るべきかそれとも始まってから入るべきか悩んだけど、好きな人の…いや、恋人の執事姿なんて1番最初に見たいに決まってる。
だってふわっち絶対絶対かっこいいもん。
まぁ、クラスメイトがいる時点で1番最初なんてものは叶わないけど、でも出来るだけ早く見たかった。
中を覗くと執事の格好をした人が数名居て、その中からふわっちを見つけた。
何か真剣にクラスの人たちと話し合っている。
え…流石にかっこよすぎやろ、ふわっち…。
これ以上モテてどうすんねん…。
そんなふわっちに見惚れてジーッと見つめていたら目が合った。
途端にパーッと笑顔になって
「あきなぁ!」
ふわっちが俺の名前を呼んで、近くに来た。
『ふわっち!』
「あきなどしたん?準備は?」
『終わった終わった』
そう言うとふわっちが不思議そうに首を傾げた。
「?あきな着替えてないやん…?」
『俺のすぐ着替えれるから!』
「そうなんや、」
少し残念そうなのは俺がメイド服じゃなかったからでしょ?
絶対に着ないから諦めてや。ふわっち。
話を逸らすように話題を変える。
『てかふわっち、めっちゃ似合ってるやんそれ!かっこええー!』
「ほんまに?あきなに言われるの嬉しいわぁ。ありがと」
そう言って頭を撫でられた。
いつもと違うふわっちの姿に、ドキドキしてキュンキュンする。
やっぱり早く見といてよかったぁ。
『あ、俺戻らないと!ありがとうふわっち、またね!』
「またねあきな。あきなのも楽しみにしてる」
『うん!』
バイバイと手を振ってふわっちの教室を後にした。
自分の教室に戻ると、殆どの人がもう準備を終わらせてスタンバイとかし始めてて少し焦った。
俺もすぐ着替えて自分の定位置に着く。
俺の定位置は1番最後の脅かしゾーン。
だからこそ人一倍頑張らなくちゃいけない。
ちょっとだけ緊張する中、文化祭が始まった。
最初のお客さんが入ってきた。
女の子2人で、最初の方から結構叫び声が聞こえてきたからホラー耐性はあまり無さそう。
笑い声も一緒に聞こえてきて、楽しめているみたいで嬉しかった。
…よし、もう少しで俺の出番!
『わぁ!』っと出て驚かすと、予想以上に驚いてくれて俺がびっくりしそうだった。
うわぁ幸先めっちゃええやん!俺幽霊向いてるかも!
なんて謎な事を頭の中で呟いて、次のお客さんを待った。
始まってから結構時間が経って、もう少しで休憩の時間になる時。
多分次のお客さんが休憩前最後やなって思ったから、1番驚かせてやろうと思い意気込んでいた。
なのに、
何故かそのお客さんの驚く声が全然聞こえてこない。幽霊側の声は聞こえるのに。
どうゆうこと?…え、まさか本物の幽霊じゃないよね?
なんか怖くなってきた。
いやでも幽霊側の人が声を出すって言うことは、ちゃんと存在はしてるってことだから…。
シンプルに楽しくないのか。それとも、、ホラー耐性があるからなのか…。
ん??……ホラー耐性…?
って、あ!やばい!もう近くまで来てた!
ペラっと黒い布が捲られる。
そして、
『うわぁ……っ!?』
「お!あきなやん〜」
入ってきたのは、楽しそうにニコニコしてるふわっちだった。
そりゃ声なんて出すわけないよな。ふわっちが。
『ふわっち…!』
「あきなそれ白装束?似合ってんね!かわええ!」
『可愛い…?』
驚いて欲しいのになんか可愛いとか言われたんやけど。なんでなん。
『驚いてよ!』
「あぇ?あきなの可愛さに?そんなん毎日っすよ」
『ちゃうわ!』
ふわっちを驚かせるなんて無理や。無理。
ずっとこんなんなんだもん。
「あきな」
急に名前を呼ばれた。
『……は…え…?』
え、待って待って。
なんかふわっちこっち来てるんだけど?
いやいやいや来ないで。もう帰って。
そのままギュッと抱きしめられた。
『ふわ…』
「ちょっとだけ。お願い」
もー…。そんなの断れないよ俺。
俺だって嫌なわけじゃないんだから…。
『ふわっち今休憩?』
「そう。だからあきなに会いに来た」
制服に戻ってもふわっちのかっこよさは変わらんわ。
すると、俺を抱きしめていた片方の腕が下に降りたと思ったら、服の中に侵入してきて太腿を撫でられた。
『やぁっ…!ねぇちょっと、ふわっち…!?』
「あきな声抑えんと。ここ学校やから」
ふわっちがニヤニヤしながらそう言ってくる。
ちょっとほんまに何考えてんの!?ここ学校はこっちのセリフなんやけど!!
『うわぁっ、やめ…擽ったいっ…!ねえ、!ふわっち…!』
目の前のふわっちは嬉しそうに笑ってる。
『ねぇってば…!ちょ、やだっ…てぇ…!…うぁっ、!』
「あきな、それほんまに嫌?」
スルスルと手が上に移動して、もう少しで”俺の”に触れそうというタイミングでなんとかふわっちの腕から逃げ出すことできた。
「あ、」
『……ふ、ふわっちのばかぁあああ!!!!』
俺はふわっちをそこに置いたまま教室を飛び出した。
その日ふわっちは、幽霊を驚かせたお客様として有名になった。
―完―