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次の日、レッスンが終わった後、佐久間がまた俺に声をかけてきた。
🩷「阿部ちゃん、ちょっと話そう。」
💚「うん…」
スタジオの隅に移動し、俺たちの間には静かな空気が流れていた。
🩷「昨日、あの後どうしてた?」
佐久間の問いかけに、俺は少し考えて答えた。
💚「別に、普通だよ。」
🩷「そっか…でも、昨日のこと気になってて。」
💚「何が?」
🩷「阿部ちゃんがなんか、俺と距離を取ってるみたいに感じて…」
その一言が、俺の胸に重くのしかかる。
💚「そういうつもりは…」
🩷「だったら、俺ともっと一緒にいてくれよ。」
その言葉に、俺は驚き、顔を上げた。
💚「え?」
🩷「俺、阿部ちゃんのこと、もっともっとこれまで以上に知りたい。」
佐久間の目が真剣で、俺はその熱い視線に胸が締め付けられるような感覚を覚えた。
💚「佐久間、俺、まだ分からないんだ。」
🩷「分からないって…?」
💚「自分の気持ちが、ちゃんと分からない。」
💚「でも、だからこそ、佐久間の気持ちはちゃんと受け止めたい。」
俺の言葉に、佐久間は少しだけ顔を赤くした。
🩷「じゃあ、時間をかけてもいいから、俺に気持ちを伝えてくれればいいんだよ。」
💚「でも、佐久間の気持ちが…」
🩷「俺の気持ちは変わらないよ。」
佐久間の言葉が、まるで心に深く響くようだった。
その時、俺は自分の中でやっと確信を持てた。
──俺、佐久間が好きなんだ。
その想いが胸の中で膨らみ、やっと伝えなければならないと感じた。
💚「ありがとう、佐久間。」
その一言を、ようやく口にした。
🩷「うん!いつまでも待ってるからね!」
佐久間はにっこりと笑いながら、俺の肩を軽く叩いた。
その笑顔に、阿部もつられて笑顔を浮かべる。
──俺、少しずつ素直になっていけるかもしれない。
この時俺は、気持ちを佐久間に伝えようと思った。