ー出会いー
今年の冬休みも、退屈な日々を送ってる。
指先が震えていても私は変わらず指を動かす。降り積もった雪を感じないほどに鮮やかなキャンパスは、猫を被った私のようだ。
自然とつくため息は部屋にいるにも関わらず白く凍りついてしまう
絵を描くための資料を探しに近所にある書店に向かう、マフラー、手袋、コートで全身を包み込み早足で書店まで歩き出す。
道には降り積もった雪のせいで私以外には誰もいないので真っ白なキャンパスを歩いている気分に少し爽快感がある。
それからしばらく歩くとお店が見えてきた 早足だった足も余計にもっと早くなる。
鈴の音と共に入店する私に男性の店員さんが いらっしゃいませと挨拶をしてくれた。冬場に関わらず笑顔を絶やさない貴方を見た途端何故か先程まで寒かった全身がなんだか暖かくなった気がした。